テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ ドラマのあとに、名作(快作)再読! ~

2022-08-29 20:59:29 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 おにィちゃァ~んッ!」

「がるる!ぐるるぅぅるっ!」(←訳:虎です!お兄ちゃぁんっ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 昨日8月29日夜放送の

 ドラマ『拾われた男』最終回には、もう、涙、涙、涙……

 そこで本日の読書タイムは急遽予定を変更し、

 こちらの御本を、さあ、どうぞ~♪

  

 

 

         ―― 拾われた男 ――

 

 

 著者は松尾諭(まつお・さとる)さん、

 単行本は2020年6月に発行されました。

 現在は文庫版も刊行されているこの作品を、

 拙ブログでは6月にご紹介したばかり、なのですが、

 敢えて! 再登場していただきましょう~!

 

「ふしぎなァ、のんふぃくしょんッ?」

「ぐるるるるがる!」(←訳:ミラクルなお話!)

 

 ディズニー・ジャパンとNHKエンタープライズが共同制作した

 BSプレミアムドラマ『拾われた男』の

 原作作品であるこの御本は、

 俳優・松尾諭さんの自伝風エッセイ……いえ、

 『半生記』でしょうか。

 

 1975年12月、

 兵庫県尼崎市に生まれた松尾さん。

 

 “タクシー運転手俳優になる!”

 という少年時代の夢は、やがて、

 “俳優になる!”へ変わりました。

 

「ならばァ、しょうぶゥなのでス!」

「がるる!」(←訳:東京で!)

 

 御本の前半部分は、

 上京して俳優になろう!なるんだ!と苦闘し、

 恋をし、オーディションに落ち、

 付き人兼ドライバーのお仕事を任され、という

 松尾さんの“下積みの日々”が中心となっています。

 

 それが、後半にさしかかると……

 シュールで苛立たしくて、

 なのにどこか、もの悲しい気配が?

 

「りゆうはァ~…おにいィちゃんッ!」

「ぐるるぅるがるぐるっ!」(←訳:お兄ちゃんたらもうっ!)

 

 アメリカに行くと言って家を出たきり、

 ず~っと会っていない兄・武志(たけし)さんが、

 病気で倒れ、入院している――

 

 急報を受けた諭さんは、

 鬱屈した思いを抱きつつも

 米国へ向かう機上の人となりました。

 

「あわわわッ、いろいろォたいへんッ?」

「がるるるるぐるる!」(←訳:入院費用や手続き!)

 

 騒々しくも賑やかな前半と、

 後半部分の切なさ、儚さ。

 

 ドラマ版『拾われた男』で

 諭さんを演じたのは、仲野太賀さん。

 そして、兄・武志さんを演じたのは、

 草彅剛さんでした。

 

 このお二人が、

 いえ、すべての出演者さんが、

 本当に本当にすばらしかった!

 

「とりわけェ、さいしゅうゥかいィ!」

「ぐるがる!」(←訳:驚嘆です!)

 

 原作未読・ドラマ未見の方々のためにも、

 これ以上のネタバレお喋りは控えます……けれど、

 阪神電鉄の武庫川駅のシーンには

 完全にこころを持っていかれてしまいました。

 

 川の上に架かる橋が

 ほぼそっくりホームになっている

 武庫川の駅。

 そこで諭さんが目にしたものは。

 

 私ネーさ、あの光景を忘れません。

 いつか行きたいです、阪神・武庫川駅!

 

「かならずゥ!」

「がるぐるる!」(←訳:あの場所へ!)

 

 松尾さんは、

 ご自身の来し方よりも

 兄・武志さんについて書きたかったのじゃないかしら。

 この御本は、自分の半生記、と見せて、

 実は、おにいちゃんの物語、なのじゃないかしら。

 

 などとつい想像してしまう『拾われた男』、

 ドラマ版はディズニープラスで配信中です。

 最終話はBSプレミアムにて

 8月31日午後11時~午後11時45分に

 再放送が予定されていますから、

 ぜひ、チェックしてみてくださいね。

 

「しょせきもォ、どらまもォ~」

「ぐるるるがるる~!」(←訳:おすすめですよ~!)

 

 

コメント
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