「こんにちわッ、テディちゃでス!
おにィちゃァ~んッ!」
「がるる!ぐるるぅぅるっ!」(←訳:虎です!お兄ちゃぁんっ!)
こんにちは、ネーさです。
昨日8月29日夜放送の
ドラマ『拾われた男』最終回には、もう、涙、涙、涙……
そこで本日の読書タイムは急遽予定を変更し、
こちらの御本を、さあ、どうぞ~♪
―― 拾われた男 ――
著者は松尾諭(まつお・さとる)さん、
単行本は2020年6月に発行されました。
現在は文庫版も刊行されているこの作品を、
拙ブログでは6月にご紹介したばかり、なのですが、
敢えて! 再登場していただきましょう~!
「ふしぎなァ、のんふぃくしょんッ?」
「ぐるるるるがる!」(←訳:ミラクルなお話!)
ディズニー・ジャパンとNHKエンタープライズが共同制作した
BSプレミアムドラマ『拾われた男』の
原作作品であるこの御本は、
俳優・松尾諭さんの自伝風エッセイ……いえ、
『半生記』でしょうか。
1975年12月、
兵庫県尼崎市に生まれた松尾さん。
“タクシー運転手俳優になる!”
という少年時代の夢は、やがて、
“俳優になる!”へ変わりました。
「ならばァ、しょうぶゥなのでス!」
「がるる!」(←訳:東京で!)
御本の前半部分は、
上京して俳優になろう!なるんだ!と苦闘し、
恋をし、オーディションに落ち、
付き人兼ドライバーのお仕事を任され、という
松尾さんの“下積みの日々”が中心となっています。
それが、後半にさしかかると……
シュールで苛立たしくて、
なのにどこか、もの悲しい気配が?
「りゆうはァ~…おにいィちゃんッ!」
「ぐるるぅるがるぐるっ!」(←訳:お兄ちゃんたらもうっ!)
アメリカに行くと言って家を出たきり、
ず~っと会っていない兄・武志(たけし)さんが、
病気で倒れ、入院している――
急報を受けた諭さんは、
鬱屈した思いを抱きつつも
米国へ向かう機上の人となりました。
「あわわわッ、いろいろォたいへんッ?」
「がるるるるぐるる!」(←訳:入院費用や手続き!)
騒々しくも賑やかな前半と、
後半部分の切なさ、儚さ。
ドラマ版『拾われた男』で
諭さんを演じたのは、仲野太賀さん。
そして、兄・武志さんを演じたのは、
草彅剛さんでした。
このお二人が、
いえ、すべての出演者さんが、
本当に本当にすばらしかった!
「とりわけェ、さいしゅうゥかいィ!」
「ぐるがる!」(←訳:驚嘆です!)
原作未読・ドラマ未見の方々のためにも、
これ以上のネタバレお喋りは控えます……けれど、
阪神電鉄の武庫川駅のシーンには
完全にこころを持っていかれてしまいました。
川の上に架かる橋が
ほぼそっくりホームになっている
武庫川の駅。
そこで諭さんが目にしたものは。
私ネーさ、あの光景を忘れません。
いつか行きたいです、阪神・武庫川駅!
「かならずゥ!」
「がるぐるる!」(←訳:あの場所へ!)
松尾さんは、
ご自身の来し方よりも
兄・武志さんについて書きたかったのじゃないかしら。
この御本は、自分の半生記、と見せて、
実は、おにいちゃんの物語、なのじゃないかしら。
などとつい想像してしまう『拾われた男』、
ドラマ版はディズニープラスで配信中です。
最終話はBSプレミアムにて
8月31日午後11時~午後11時45分に
再放送が予定されていますから、
ぜひ、チェックしてみてくださいね。
「しょせきもォ、どらまもォ~」
「ぐるるるがるる~!」(←訳:おすすめですよ~!)