テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

― 巨匠の長い影 ―

2017-02-08 22:08:40 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 いまさらァですがァ~…」
「がるる!ぐーるーるるる!」(←訳:虎です!スーパーボウル!)
「すごかッたでスゥ!」

 こんにちは、ネーさです。
 世界中に中継されたスーパーボウル、
 大逆転劇はもとよりCMも話題になってますね。
 私ネーさ、映画のような出来映えのバドワイザーさんのCMに
 心からの拍手を送りながら、
 さあ、本日は読書をサボって展覧会情報の日です。
 こちらを、どうぞ~♪

  



         ―― ロダンと近代日本彫刻 ――



 東京都小平市の小平市 平櫛田中彫刻美術館にて、
 会期は2017年2月3日~3月12日(会期中は無休)、
 『特別展 ロダン没後100年』と副題が、
 『Francois Auguste Rene Rodin』と仏語題名が付されています。

「ろだんッおじちゃんがァ?」
「ぐるがるるる?」(←訳:没後100年?)

  

 オーギュスト・ロダンさん(1840~1917)――

 あまりにも令名高いマエストロさんなもので、つい、
 ものすごーく昔の御方かと思っちゃいますが、
 実際はそんなに昔々のひとでもない、んですねえ。

「おじちゃんはァ、きんだいじんッ!」
「がるぐるるる!」(←訳:巨匠だけどね!)

 フランス生まれの巨匠さんは、
 日本の芸術家さんたちにも
 大きな影響を与えました。

  

 この展覧会には、
 荻原守衛さん、岸田劉生さん、高村光太郎さん他、
 ロダンさんにシンパシィを抱いていた日本の彫刻家さんの作品、
 そして、ロダンさん御自身の作品も含め、
 約60点の作品が展示されます。

 また、2月26日には
 美術講座《ロダンと近代日本彫刻》、
 3月4日には
 講演かい&コンサート《音楽とめぐるロダンの世界》が
 開催されます。
 (事前の申込みは不要です:詳細は美術館HPを参照ください)

「じょうせつゥてんじもォ!」
「ぐるるるるがる!」(←訳:見逃さないでね!)

 彫刻家の平櫛田中(ひらくし・でんちゅう)さん(1872~1979)を
 記念する美術館では、
 平櫛さんの作品が常設展示され、
 オリジナルのグッズも販売されています。
 
 最寄りの駅は、
 西武多摩湖線の一橋学園駅、になりますので、
 アート好きの皆さまは、

「ぜひィ~♪」
「がるるるる!」(←訳:おでかけを!)
 
 


    さて、バレンタインまで秒読み?の今日のオマケ画像は……
   
    これです!
    『森永』さんと『au』さんがコラボした
    《(鬼ちゃんの)本命ダース》!
    auさんのお店でちゃっかりいただきましたわよ♪
    さっそく開封&実食してみましょう。
    「いただきまスゥ!パクリ!」
    「ぐるるるがーる!」(←訳:いただきまーす!)
    「うむゥ! おあじはァ~…」
    「……がるー?」(←訳:……フツー?)
    auユーザーでなくとも、
    簡単なアンケートに答えるだけで貰えるミルクチョコ……
    これで本命のハートを
    ゴロゴロピカッとつらぬくべく、
    さあ、お店へGO!

    
    
      
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耳を澄ませば、一枚の絵が。

2017-02-07 22:28:20 | ブックス
「こんにちわァ、テディちゃでッス!
 うきゅゥ! ふきとばァされるゥ~ッ!」
「がるる!ぐるがる!」(←訳:虎です!突風です!)

 こんにちは、ネーさです。
 ああ、この風で発電できればいいのにぃ~!と
 思ってしまう強風の一日が暮れ、
 さあ、ここからはこころ落ち着けて読書タイムですよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪
 
  



         ―― 音楽で楽しむ名画 ――



 著者は加藤浩子(かとう・ひろこ)さん、2016年11月に発行されました。
 『フェルメールからシャガールまで』と副題が付されています。
 前回記事では理系ノンフィクション作品を御紹介しましたけれど、
 こちらは文系ノンフィクション作品といったらいいかしら。

「わほッ♪ からふるゥでス!」
「ぐるーるるがっるる!」(←訳:カラー画がいっぱい!)

 はい、そうなんですよ。
 題名にありますように、
 数々の『名画』の図版資料がちゃあんと収録&掲載されています。
 印刷もきれいなので、
 アート好きさんも安心して
 『名画』の背景に流れる『音楽』をご鑑賞くださいな。

「うむゥ? かいがとォ、おんがくゥ~…?」
「がるるるるぅ?」(←訳:仲いいのかなぁ?)

 絵画と、音楽。
 それってどうなんだ?
 仲はいいのか、悪いのか?
 芸術分野上でのライバルじゃないのか?

 とも勘繰っちゃったりしますが、
 意外というか、納得というか、
 けっこう仲はいいようです。

 例を挙げるなら、
 御本の冒頭で取り上げられている
 ヨハネス・フェルメールさん。

 フェルメールさんは
 作品の中に何種もの楽器、
 そして演奏者をも描いていますね。

「ふむッ! そういえばァ~」
「ぐるがっる!」(←訳:そうだった!)

 他にも、楽器を演奏する場面、
 楽譜を持っている人物像、
 楽聖さんたち作曲家さん、
 はては観客さんまで登場するところを見ると、
 『絵画』と『音楽』の相性、
 相当に良好なようです♪

 そして、
 その相性の良さの裏側にひそむ大小のドラマに 
 著者・加藤さんは視線を向けてゆきます。

 ルノアールさんが描いた
 リヒャルト・ワーグナーさんの肖像。

 ゴッホさんの作品としては珍しい構図の、
 『ピアノを弾くマルグリット・ガシュ嬢』。

 ベラスケスさんが描いた宮廷絵画の、
 道化師さんたちの背後で奏でられる楽の音……

「おんがくがァ、あるとォ~」
「がるるるぐるる!」(←やく:深まるね奥行き!)

 そこには聖なる音楽も響けば、
 ちょっと俗な音楽も流れています。

 ショパンさん、ジョルジュ・サンドさん、リストさん。
 マーラーさんと夫人のアルマさん。

 恋人たちの出逢いと別れと、
 悲嘆と喜びとを一枚のキャンバスに
 ギュギュっと畳み込んでしまうのは、
 すこしばかり酷であるような。

「ほんにんたちはァ、しんきょうゥふくざつゥ?」
「ぐるがるるぅるるる~」(←訳:公にされちゃうとね~)

 ホッ♪とさせられたのは、
 巻末近くの、或るおはなし。

 パウル・クレーさんは、
 売れない時代、《主夫》をしていました。

 ピアニストの奥さんが働いている間、
 家事を担当して、
 お料理作りもしていたのです。
 
 キッチンをアトリエに、
 絵を描き、ヴァイオリンを弾き、
 生まれたばかりの息子フェリックスくんの世話をする日々。

 そのせいでしょうか、
 クレーさんの作品には食べものが頻繁に描かれています。
 パンやリンゴ、いちじく、おさかな……。

「くんくんッ!」
「がるぐる~!」(←訳:いい香り~!)

 眼に、耳に、鼻孔にもこころよい
 『絵画』と『音楽』のマリアージュ。

 ゆったりと愉しみたい一冊です。
 アート好きさんも音楽好きさんも、
 ぜひ、手に取ってみてくださいね♪
  
 
 
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~ いま、オリオン座の下で ~

2017-02-06 22:00:24 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 げんきだまァ、とどいたァみたいィでスゥ!」
「がるる!ぐっるるぅ~!」(←訳:虎です!勝ったぞぉ~!)

 こんにちは、ネーさです。
 ふっふっふ♪
 我らがユーヴェが勝ち点を積み上げ、
 エネルギーがチャージされた本日の読書タイムは
 ちょっと苦手な理系のノンフィクション作品にチャレンジです。
 さあ、こちらを、どうぞ~♪
 
  



        ―― 面白くて眠れなくなる天文学 ――



 著者は縣秀彦(あがた・ひでひこ)さん、2016年11月に発行されました。
 以前に御紹介しました『面白くて眠れなくなる植物学』と同じくシリーズの、
 こちらは“天文学”版です。

「おほしさまァ、でスかァ~♪」
「ぐるるがる!」(←訳:星座のお話!)

 いまは冬。

 天体観測を趣味にしておられる方々には
 とっても嬉しい季節ですよね。
 空気が澄んでいて、
 月が、火星が、木星が、星座を象る星々が、
 春や夏よりハッキリ見える……

 でも、よく考えてみると。

 無数の星があるのに、
 なぜ、夜空は暗いんでしょう――

「むゥッ??」
「がるっ?」

 星が無数に存在するなら、
 夜空の隙間という隙間にも
 必ず遠くに星があるわけで、
 全天は星に埋め尽くされ、明るく輝いているはず。

 そう、理論上は、夜でも空は明るいはずなのに、
 実際には暗いのは、なぜ?

「えッとォ~…?」
「ぐ~るる?」(←訳:う~んと?)

 《オルバースのパラドックス》と称されるこの命題の解に、
 最も早く近付いたのは、
 なんと!
 小説家のエドガー・アラン・ポーさん!

 ポーさんが見抜いた、
 パラドックスの答えとは――

「なァるほどォ!」
「がるるるぐるる!」(←訳:そういうことか!)

 この御本には、
 理系を得意とする御方には基礎の基礎、
 しかし文系の科学オンチである私ネーさにとっては
 感心させられてしまう情報が
 惑星直列のように
 整然と詰め込まれています。

   一番星を見る方法は?

   宇宙の一番星を発見せよ!

   北極星は移動する?
 
   勇者オリオンの右肩がなくなる日……

   見られると縁起がいい星、って?

   惑星からハズレてしまった星のエピソード……

「あはァ! それェ、きいたことォありまス!」
「ぐるるる!」(←訳:冥王星だ!)

 そして、現在注目されている
 《アストロバイオロジー》とは。

 宇宙における生命の起源、進化、伝播、
 および未来を研究する学問についても
 著者・縣さんは触れています。

 天文学・生物学・地球物理学など
 多様な分野を網羅する
 新たな研究が問いかけるのは――

 《我々は何者か? 我々は何処に行くのか?》

「あわわわッ?」
「がっるるぐる~!」(←訳:でっかい命題~!)

 手に余る大問題も
 やさしく解説してくれる
 初心者さんのための天文学入門書、
 オリオン座がよく見えるこの時季におすすめです。
 本屋さんで、図書館で、
 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪
 

 
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ドラマも原作も!

2017-02-05 22:14:28 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 げんきだまァ、よういィ~!」
「がるる!ぐるるる!」(←訳:虎です!投げます!)
「とりゃァ~ッ!」

 こんにちは、ネーさです。
 ホームスタジアムにて強敵を迎え撃つ我がユヴェントスへ
 目一杯の気合を込めて元気玉を飛ばしたら(ふぅ~!)、
 はい、いつものように読書タイムですよ。
 本日は、こちらの小説作品を、どうぞ~♪
 
  



          ―― 炎路を行く者 ――



 著者は上橋菜穂子(うえはし・なほこ)さん、単行本は2012年に、
 画像の文庫版は2017年1月に発行されました。
 『守り人作品集』と副題が付されているこちらの御本は、
 そうです、熱烈なファンさんも多い
 《守り人》シリーズの一作です。

「ふァいッ! テディちゃ、みてまスゥ!」
「ぐるるがるるるぅ!」(←訳:ボクも観てますぅ!)

 ええ、そうね、
 『精霊の守り人』に続き、
 今季――2017年の1月21日からは
 『精霊の守り人 悲しき破壊神』が放送開始となりました。
 土曜日の夜9時は、私ネーさも
 しっかりNHKさんを視聴しております。

 もうず~っとファンなんだもん!
 著者・上橋さんの御本を全巻持ってるもん!

 という原作愛好家の方々は、 
 この役者さんはイメージと違うわ!
 えっ?私の好きなシーンが端折られてる?ひどい!
 等の思いは様々ありましょうが、
 これだけは断言できます。

  衣装が素晴らしい~!!!

「もんのォすごいィ~でスッ!」
「がるぐる~!」(←訳:見事なり~!)

 これテキスタイル(布地)から特注したのかしら?
 縫製が凝ってるわね!と、
 衣装デザイン&美術のスタッフさんの仕事ぶりには
 ただただ感嘆させられます。
 
 異世界を、ここへ、
 現実世界からも“視える”場所へと
 引っ張ってくるのは大変な難行ですけれど、
 それをやってのけるとは……!

「はくしゅゥ、おくりたいィでス!」
「ぐるるるる!」(←訳:ワンダフル!)

 さて、この御本『炎路を行く者』は。

 本編(というか本流)をちょっと遡った時点の、
 或る物語2篇から成っています。

 『炎路を行く者』は、
 ドラマでは鈴木亮平さんが演じている
 タルシュ帝国の密偵・ヒュウゴさんが主役です。
 その数奇な少年時代、
 胸に抱える鬱屈の理由とは……

 そしてもう一篇の、
 『十五の我には』は
 《守り人》シリーズの主人公・バルサさんと、
 彼女の師というべきジグロさんの物語。

 十代の頃のバルサさんが過ごした日々が
 熱く、緻密に語られています。

「よみはじめるとォ、もうゥ!」
「がるるるる~!」(←訳:止まらない~!)

 単行本で刊行されたときに
 この御本を読んだわ!なファンの方々は、
 巻末の『文庫版あとがき』(2016年11月記述)、
 片岡敬司さんによる解説を、
 読み逃がさないでくださいね。

「こんしゅうのォ、てんかいはァ??」
「ぐるがるるる!」(←訳:またワクワク!)

 シリーズ未読の活字マニアさんも
 これを機会に《守り人》の世界へ、ぜひ♪
 


 
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書斎の《愛蔵品》。

2017-02-04 22:00:16 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 うぇるかむゥ~りッしゅんッ!」
「がるる!ぐるるる!」(←訳:虎です!暦上は春!)

 こんにちは、ネーさです。
 ええ、節分の次は立春ですね♪
 紅梅がきれいに開花しているのを発見しちゃった今日は、
 読書タイム……をすっぱりサボり、
 ↓こちらの展覧会情報を、どうぞ~!

  



       ―― 粟津則雄 コレクション展 ――



 東京都練馬区の練馬区立美術館(2階展示室)にて、
 会期は2016年11月19日~2017年2月12日(月曜休館)、
 『“思考する眼”の向こうに』と副題が付されています。

「まッくろォでスよゥ~!」
「ぐるるる……がるるぐる!」(←訳:この黒は……あの人の黒!)
「るどんッおじさんッ!」

 はい、そうなんですよ。
 チラシ(フライヤー)の表面からこちを覗きこんでいるのは、
 オディロン・ルドンさんの『キリスト』(部分)。
 1887年に制作されたリトグラフ作品です。

 そして、この作品を所有していたのが、
 粟津則雄(あわづ・のりお)さん(1927年生まれ)。
 
  

 文芸評論家、フランス文学者、美術評論家、
 詩人である粟津さんは、
 画家ルドンさんやパウル・クレーさんの評伝、
 アルチュール・ランボーさん、
 カフカさんといった詩人・哲学者の評論などで知られています。
 
「るどんおじさんのォ、ひょうでんッ!」
「がるるぅ!」(←訳:渋いねぇ!)

 2014年度のこと、練馬区立美術館は
 粟津さんの収集した美術品約100点の一括寄贈を受けました。

   
 
 この展覧会では、
 長年に渡り粟津さんの書斎を飾ったという、
 ルドンさん、ジョルジョ・ルオーさん、
 アントニー・クラーヴェさんの版画、
 日本人作家では駒井哲郎さん、
 柄澤斎(からさわ・ひとし)さん、
 麻田浩さん他の作品から成る《粟津コレクション》のうち、
 選りすぐられた約50点が展示されています。

 思潮社さんより刊行された『粟津則雄著作集』完結を機とする
 渋~い、
 しかし活字マニア諸氏を魅了すること必定の企画展は、
 開催期間残り僅かとなりました。

「ふらんすゥぶんがくゥすきなァ、おかたはァ~」
「ぐるるがるる!」(←訳:急いで急いで!)
「おでかけェしてねッ!」
  

 

    では、ここでオマケ画像も……じゃじゃじゃん!
   
    『森永』さんの
    《期間限定 抹茶あわせクッキー》は……
    「うふゥ!ほろにがッ♪」
    「がるる!」(←訳:いける!)
    抹茶のお菓子大好き♪な方々に、おすすめですよ。
    
    立春を迎えたけれど、
    来週はまた寒波?との予報が出ています。
    皆さま、ガンガンに用心しまくりながら
    どうか、穏やかな休日を。



    
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大化けの予感?

2017-02-03 22:09:32 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ひゃわわゥ! すッごいィ~ぎょうれつゥ!」
「がるる!ぐるがるるぐるる……!」(←訳:虎です!スゴ過ぎてメマイ……)

 こんにちは、ネーさです。
 2017サロン・デュ・ショコラ東京は、
 初日の昨日が最大で3時間待ちの行列、
 2日目となった今日2月3日も午前中は入場に2時間待ち、と
 例年以上の大盛況となっているようです。
 週末にお出掛け予定の方々の健闘を祈りつつ、
 さあ、ここからは読書タイムですよ。
 本日は、こちらの小説作品を、どうぞ~♪
 
  



         ―― パサジャウンの影 ――



 著者はドロレス・レドンドさん、
 原著は2012年に、日本語版は2016年12月に発行されました。
 スペイン語原題は『EL GUARDIAN INVISIBLE』、
 えーと、日本語に訳すなら
 『見えない守護者』って感じでしょうか。

「ふむむゥ、みえないィ……えッ?すぺいんッ?」
「ぐるるるる?!?」(←訳:スペイン語?!?)

 ええ、この御本の著者・レドンドさんは
 スペインの作家さんなんですよ。
 
 実は、私ネーさも、
 へえ、スペインのミステリって珍しいなぁと
 感心したのが読み始めたきっかけなのです。

 近年は北欧ミステリが世界的にポピュラーになって、
 でもスペインのミステリって、
 日本では殆ど紹介されてないでしょ?

「ふァいッ! れあァ、なのでスゥ!」
「がるぐるぅるる!」(←訳:期待しちゃうね!)

 注目すべき点は著者さんの国籍だけじゃありません。

 この御本、なんと、本国スペインで100万部近くを売上げ、
 さらに世界の34ヶ国で翻訳出版、
 映画化も決定して、
 無名だったレドンドさんを一躍人気作家に、
 作品の舞台となった地方も
 観光名所にしてしまった、という
 “余波”をもたらしたんですって。

「それはァ、まるッきりィ!」
「ぐるるるるがるーるー!」(←訳:シンデレラストーリー!)

 それほどまでに
 スペインの、世界各国の活字マニアさんを
 惹きつけた物語とは――

 スペインの、ナバラ州警察殺人捜査課の捜査官、
 アマイア・サラサルさん。

 未明に電話で叩き起こされたサラサルさんが
 眠い目を擦りながら
 急いで向かった先は、エリソンドの森。

 同僚の捜査官たち、
 ベテランの監察医とともに
 サラサルさんは現場検証に取り掛かります。

 現場の惨い様子に心の内で嘆き、
 でも表面は、クールに、実務的に。

「あれッ? いがいにィ?」
「がるーるる?」(←訳:グローバル?)

 物語に“スペインらしさ”を求めて読むと、
 ちょっと拍子抜けするかもしれません。

 確かに、背景にはイベリア半島の自然、
 バスク地方の文化や家族の在り方なども
 書き込まれてはいるのですが、
 それらがメインとなっているのではない、のです。

 著者・レドンドさんが綴るのは、
 過去から現在にまたがる犯罪と、
 事件を解決しようと努力する捜査官たちの群像劇、
 犯人との心理戦――

「ふわゥ! どらまちッくゥ!」
「ぐるるっ!」(←訳:展開速っ!)

 “スペインらしさ”を前面に押し出すのではなく、
 しかしオリジナリティを失うことなく、
 世界に通用するフィクションストーリーを語り切る。

 続編となる第二部、第三部も刊行が予定されているという
 シリーズの第一作を、
 ミステリ好きの皆さま、ぜひ、一読してみてくださいね。
 この著者さん大化けするのでは……!と
 予感させられますよ♪
 

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まあるい、しあわせ。

2017-02-02 22:13:59 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでスッ!
 きょうからァ~さろんでゅしょこらッ!」
「がるる!ぐぅるるるがるる!」(←訳:虎です!ショコラのお祭り!)

 こんにちは、ネーさです。
 祝!《サロン・デュ・ショコラ東京》開催!
 15年目の今年は東京国際フォーラムに会場を移し、
 期間は2月2日から5日までとなりました。
 残念なことに私ネーさ、
 行けそうにないんですけれども(滝涙)、
 時間に余裕のあるショコラマニアさんは楽しんできてくださいね。
 では、凹む心を奮い立たせるべく、
 本日の読書タイムは、こちらの御本に元気を貰っちゃいましょう♪

  



           ―― 猫なんて ――



 編者はキノブックス編集部の皆さん、11月に発行されました。
 『作家と猫をめぐる47話』と副題にありますように、
 ニャンコくんニャンコちゃんを愛してやまない作家さんによる
 エッセイ、回想録、マンガなど、
 47の作品が収録されています。

「にゃんこォ、だァ~いィにんきィ、なのでス!」
「ぐるがるる!」(←訳:冬は特にね!)

 寒~い冬の夜、
 湯たんぽみたいに温かいニャンコと一緒に眠るのが
 何よりの幸せ……という愛猫家さんもおられるでしょう。

 いえ、あたたかな背中を撫でるのも、
 シッポがふるんふるるんと揺れるのを見ることも――

「めッちゃはッぴィ~♪」
「がるる~♪」(←訳:なごむ~♪)

 でも、横尾忠則さんのお家の、
 もとは捨て猫であったタマちゃんは
 抱かれるのが嫌いです。
 横尾さんとしては、
 もっとタマちゃんを撫で撫でしたい。
 甘えて欲しいんですけど、ねえ。

「にゃんこにもォ、いろいろッ」
「ぐるるがるるる!」(←訳:個性があります!)

 中島らもさんの『実録・らも動物園』に登場するのは、
 ワンコ、ニャンコ、ウサギ、シマリス、
 ヤモリにカエル、サソリ、スッポン、
 肺魚やテトラなど二百匹の魚たち。

 で、その中で。
 らもさんの、いちばんのお気に入りちゃんは、と言うと。

「こたえはァもッちろんッ!」
「がるるるぐる!」(←訳:ご想像の通り!)

 いずれの作家さんも
 ニャンコたちに注ぐ愛情を
 情感豊かに著しておられるのに比して。

 やや異色なのが、
 水木しげるさんの作品『猫』です。

「このォ、にゃんこたちィ……!」
「ぐるがる??」(←訳:殆ど妖怪??)

 ええ、水木さんの目に映るニャンコたちは、
 きちんとお喋りいたします。
 ブッダさまかニーチェさんか、というくらいの
 壮大なニャンコ哲学に、
 水木御大もたじたじ?

 このネコちゃんたちのルックス(描き方)も、
 とっても水木さんらしくて、
 将来は猫又さんになること間違いなし!

「やぱりィ、みずきィせんせいィはァ~」
「がるぐるがるぅ!」(←訳:凄い御方ですぅ!)

 漫画家さんの作品では、
 長谷川町子さんの『どうぶつ記』も
 ちょっと変わりダネと申せましょうか。

 すごろくに似た、
 ボードゲーム風の画面構成で描かれているのは、
 愛猫&愛犬たちのものがたり。
 
「これはァ、ゆにーくゥ!」
「ぐるるるるがるぐる!」(←訳:こういうのアリだね!)

 エッセイを読んで、
 漫画で笑ったり泣いたりしながら、
 膝の上でくつろぐニャンコの顎を
 こちょこちょ、っと。

 そんな幸福を味わいたい愛猫家さん&動物好きさんに
 おすすめの《猫本》、
 ぜひ、一読してみてくださいね~♪ 

 
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~ 海のパノラマ ~

2017-02-01 22:06:14 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 うめのォ~おはながッ♪」
「がるる!ぐるぐるがる?」(←訳:虎です!ちらほら開花?)

 こんにちは、ネーさです。
 熱海など梅の名所では、お花がもう綺麗に咲いているそうです。
 都内はこれからかしら?と
 楽しみに枝々を見上げつつ、
 さあ、2月の最初は読書……をサボり、
 展覧会情報を、どうぞ~♪

  



           ―― 東山魁夷 ――



 茨城県水戸市の茨城県立近代美術館にて、
 会期は2017年2月11日~4月2日(会期中は無休)、
 『唐招提寺御影堂(とうしょうだいじ・みえいどう)障壁画展』と
 副題が付されています。

「むッ? みとッ?」
「ぐるるがるる!」(←訳:水戸といえば!)
「うめェまつりィ~♪」

 ええ、そうです。
 第121回《水戸の梅まつり》は
 今月=2月の18日から3月31日まで。

 そして、《梅まつり》にお出掛けする際には
 こちらも必見!
 なのが、こちらの展覧会です。

「しょうへきがァ!」
「がっるぅ~!」(←訳:おっきぃ~!)

  

 20世紀を代表する日本画家、
 東山魁夷(ひがしやま・かいい)さん(1908~1999)が
 唐招提寺を開基した
 鑑真和尚(がんじんわじょう)の御心を慰めるため、
 10年もの年月をかけて完成させた
 唐招提寺の御影堂障壁画――

 全68面から成る大作です!

「はくりょくのォ、なみッ!」
「ぐるるがるるる!」(←訳:空気が流れてる!)
  
  

 こうして印刷物で眺めると、
 解らないかもしれませんが。

 障壁画の実物を肉眼で見ますとね、
 ばしり!と
 頬をはたかれたような気さえいたします。

 ひろい!
 おおきい!
 海面と飛沫のパノラマが
 鑑賞者をぐるっと包囲する!

「なみおともォ!」
「がるるるぐるる!」(←訳:聴こえてくるよ!)

 加えてもうひとつ、
 素晴らしいのは……色彩です。

 東山さんは、この障壁画制作に
 最上級の画材を用いました。

 碧、藍、墨、
 どの色も、まことに深く、
 眼に染み入ります。
 
 印刷物では伝わらない、
 宝石そのものの色なんですよ!

  

 この展覧会では、
 今後数年をかけて御影堂の修理が行われるのに伴い、
 通常は非公開となっている障壁画を紹介し、
 また、東山さんが描いた下図やスケッチ、
 試作作品も展示されます。

 私ネーさ、
 以前に横浜の美術館で拝見したのですが、
 あの海の色を
 今もはっきり思い出せますよ。

「みたことないィおかたはァ~」
「ぐるがる!」(←訳:もう絶対!)
「みにィゆこうッ!」

 アート好きな皆さま、
 ぜひ♪

 


    では、2月最初のオマケ画像も、ここで!
   
    『ネスレ』さんの
    《キットカット 毎日の贅沢 ホワイト》♪
    「ちッちゃいィ~!」
    「がるぐるるる!」(←訳:でも美味しい!)
    冬季限定ラム酒の香りのキットカットは、
    オトナ向けのお味ですね。
    ショコラマニアさんは、
    見かけたら実食されたし~!


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