山間部においては、その地形上どこにでも他地区への通り抜けのルートがあるわけではない。従って、道路の損傷は平野部とは比較にならないほど重要な意味を持つ。
すでに何回かに分けて栃尾から守門へ抜ける道路沿いの集落の様子を紹介してきたが、どこも道路の損傷が見られる。国道290号の重要度はいうまでもないが、国道ではない道路も主要道路が不通となるとその重要度は一挙に上がる。
上下:少し手が入っている。
震災発生後、山間部の集落においてSOSとかミルクとか、路上に大きく書かれていた写真が記憶に残る。それらの地区は数少ない外へのルートすべてが奪われてしまった例だ。
左:本来の道路の先は?
紹介した写真はすでに復旧工事へむけての手が少しはいっているが、直後のそれの状態はひどかったものと察する。
外へ通ずる道すべてがそうであった場合、移動は徒歩を余儀なくされる状況であったと納得する。場合によってはそれすら危険が大きく困難な場所もあったであろう。この新山地区はどうだったのだろうか..? (国道290号方面へは通行可能だったと思うが..。)
左:斜面がずれてしまったため木が傾いている。
山間部は陸の孤島になる。今回、栃尾から新山地区を経て守門へ抜ける道路を紹介してきたが、振り返ってみるとそのことを深く認識させられた思いである。
写真はすべて2005.6.18撮影