何時の間にかあれほど騒いだ派遣切りの話題もマスコミから消えてしまったようです。尤も、自分でも派遣会社を経営しているマスコミが本気で取り組むことは期待できないのかもしれません。
そんな中、読売新聞の片隅に小さな記事がありました。
4月29日読売新聞 コラム「働くイロハ3」
Q・・・派遣労働って何?
A・・・派遣労働者、派遣会社、派遣先企業の3者で成り立つ働き方です。派遣労働者は、派遣会社と雇用契約を結び、派遣会社が派遣契約を結んだ派遣先で働きます。派遣労働者は約380万人に上り、規制緩和に伴って年々増えています。
派遣労働者を雇っているのは派遣会社です。このため、賃金支払い、解雇、有給休暇などの法的な責任は、派遣会社が負っています。
派遣先で働く労働者にとって、派遣会社は労働者と派遣先との間に立って、労働者の後ろ盾となるべき存在です。しかし、雇用情勢が悪化した結果、派遣会社が、後ろ盾どころか、安易に派遣労働者を解雇する動きが目立っています。
こうしたルールがあるにもかかわらず、厚生労働省が3月にまとめた調査では、「中途解約に伴う解雇」とみられるケースが、調査対象全体の7割に上りました。
景気の変動に合わせて、いとも簡単に派遣会社との契約を打ち切る派遣先とともに、雇用主である派遣会社のモラルハザード(倫理の欠如)が問われそうです。
個別のケースは、都道府県労働局で聞いてみて下さい。(大津和夫)
なかなか分かりやすいですね。責任の所在ははっきりしましたが、結局は派遣先企業のわがままに反論できない派遣会社がはびこっていると言うことでしょう。需要があるからと何の責任感も持たずに安易に派遣会社を設立した無責任な経営者とそれを分かっていて利用している派遣先企業、それを知りながら企業の要望に答えて規制を緩和した政府と雇用者を食い物にする奴等がこんな世の中を作ってしまったと言えば言い過ぎでしょうか。
いずれにしても、誰も責任を取ろうとしない自分さえ良ければが通る日本を変えない限りこの問題の解決は無さそうです。
嫌な世の中になったものです!