◎ロスト・エモーション(2015年 アメリカ 102分)
原題 Equals
監督 ドレイク・ドレマス
出演 クリステン・スチュワート、ニコラス・ホルト、ガイ・ピアース
◎人類の共同体イコールズ
人類を破滅させる元凶は感情であるにもかかわらず、感情を呼び起こす感染症が発生する。
いかにもリドリー・スコットが制作総指揮だけあって、単純明快な題名だ。SF青春物としてはかっちりしているし、共同体に疑問をもった新人類かもしれない若者が恋をし、欲望に身をゆだね、共に脱出していくっていう筋書きは決して目新しいものではないけれども、人間はどこまでいっても自由を欲するしまた自由であってこそ人間なのだっていう主題は明確になってるんだから、これでいいのだ。
安藤忠雄の建築物が未来の共同体の建物だっていうのは、わかる気がする。感情を排除したような無機質な建物は、モノトーンの画面構成にいかにもよく嵌まってるんだね。いや、クリステン・スチュワートたちが無味乾燥とした空間で、色彩に溢れた絵を描いているっていう印象的な場面には特にいいね。