◎メッセージ(2016年 アメリカ 116分)
原題 Arrival
監督 ドゥニ・ヴィルヌーヴ
出演 エイミー・アダムス、ジェレミー・レナー、フォレスト・ウィテカー
◎ある日突然、巨大ばかうけが地球に。その味は不明
つまり「栗山米菓のばかうけ」のような宇宙船「柿の種」がいきなり現れるんだな。
しかも、その異星人は未来が読めて、3000年後に地球人が自分たちを救うのだと。なんだか弥勒菩薩とは逆なのね。弥勒は人類を救うために降りてきてれるんだもんね。まあそんなことはさておき、知的生命体にしては蛸か烏賊に酷似してるんだが、そのかれらと意志の疎通をはかるのが円形の言語絵というのはどうかな。そもそも蛸は英語が読める風味なのだから、ならば英語で疎通しろよっておもっちゃったのは僕だけなんだろうか?
結局、エイミー・アダムスの未来の心の再生ていうかやがて生まれてくる娘への懺悔というか、それでもわたしは生むのよだってそれは生まれてくる子の決意なんだから的な複雑きわまりない心情、つまり深層心理を混乱させつつも平穏にさせる話で、なんかこういうのってこの頃多くないかしら。時代の潮流っていうか、ハリウッドはこういう神秘的とも宗教的もいえるような内面世界が好きなんだね、たぶん。
(以下、2022年4月の二度目の感想)
ヘプタポッドの「○」の変形文字の解読がだんだん飽きてくるんだけど、なんとなくわかってきたのはこれは単なる表意文字ではなくて対象物の歴史というか将来も含めた人生すべての映像を一瞬にしてにして相手の脳に届かせてしまうという代物なのだね。
だから、ヘプタポッドに出会ってしまって自分の人生をあらわす変形○文字をつきつけられてしまったエイミー・アダムスは過去をフラッシュバックするようにやがてジェレミー・レナーと結婚して生まれた子供が白血病を患って死んでゆく未来まで感じとってしまうっていう、そういうことよね。
でも、それだけのことを、こんなに長尺でおもわせぶりな展開で見せる意味はどこにあるんだろうか?
しかし武器の提供ってなんだ?なぜわたしにハンナってつけたの?hannahは前からも後ろからもハンナって読めるからよ。武器は言語よ。かれらとおなじように時を理解できるからよ。時は流れるものじゃない。このあたりのやりとりはもはや頭がこんがらかってきそうになるね。わかるようなわからないような。
つか、ジェレミー・レナーが毛布をかけてやるとき、撮影スタッフのマイクかなにかにひっかかっただろ?NGにしなくていいのか?