GF-1は、普通の小さな機材だから、そんなに話題があるわけではない。数少ない話題の中で今日は、将来意味のありそうなGF-1のマイクロフォーサーズ・フォーマットについて記しておこう。
このサイズは、20世紀フィルム時代のハーフサイズに準ずる規模である。面積でフルサイズの1/2以下だ。
個人的には、現在のデジタル一眼レフの標準的サイズであるAPS-Cサイズが、長焦点では距離がかせげる等大変使いやすい。ただこのサイズが、マイクロフォーサーズに近いというのが気になる。
ハーフサイズがあれば、次はフルサイズだ、という20世紀の認識からすれば、折角定着したAPS-Cサイズが、将来無くなるのではという懸念材料を私は予感する。それに、近年APS-Cサイズの適切な情報が得られる画素数が、そろそろ頭打ちだと個人的には推測している。となると、APS-Cサイズはデジタル化の一現象で終わり、やはりフィルムと同じようにフルサイズとハーフサイズの二本立のデジタル版が、一般的になるのかなと推測する。これからフルサイズでは、2400~3600万画素クラスが一つのスタンダードとして定着するかもしれない。それ位の画素数であれば、フィルムの解像力に追随できるだろう。
そんなことを考えていると、気になるのがFuji Finepix S5pro 後継機である。APS-CサイズフォーマットのS5proは、現在私が最も信用し、使っているデジタル一眼レフである。なんといっても色がずば抜けて良いのが、この機材の特徴である。S5proに現代のカールツァイス・レンズは、美味しい組み合わせだと思う。
その後継機は、EXR素子を搭載して、さらなる色の良さを実現するだろうけど、撮影素子のサイズはどうするのだろう。それによってベースボディがAPS-Cサイズでデザインの良いNikonのD300か、フルサイズで大変ダサイD700になるかの違いがあり、気になるところだ。
つまり撮影素子が、マイクロフォーサーズ、APS-Cサイズ、フルサイズの順に大きくなり、現在普及している真ん中のサイズが中途半端ではないか、ということである。近い将来フィルムサイズ時代と同じ、ハーフサイズとフルサイズの二本立てで良いということになるのかもしれない。
こんなことを書くと、そんなものどっちだって良いではないか、とする意見も出てくるだろう。大のレンズシステムは、小を兼ねることができるが、その逆はできないよ。古ライツレンズシステムは、フルサイズ仕様だからこそハーフサイズのGF-1で使えたわけだし。
参考(単位:mm)
フルサイズ:36×24
APS-C:23.4×16.7
ハーフサイズ:18×12
フォーサーズ:17.3×13.0
府立植物園,2009年10月
GF-1,ELMARIT,f2.8/28mm.
シャッター1/320,絞り4.0,ISO100.撮影モード:スムーズ