デジタル一眼レフで撮影していると、ズームレンズを多用するために、レンズの特性上 画面全体にわたりシャープな画像のストックが増えてくる。 だから時として単焦点レンズが持っている良好なボケ味を、私自身が忘れそうになる。それでGF-1で古ライツレンズを用いるといってよい。
古ライツレンズに共通して言えることだが、ボケ味はどのレンズも優れている。そこが最近のデジタルレンズとの大きな違いだろう。といって万人向けに古ライツレンズをお勧めするわけにはゆかない。というのも順光線の普通の標準的なアングルで撮ると、実に写りが悪いときがありがっかりさせられる場合があるからだ。
だからこのレンズのベストな使用方法は、日陰や曇り空といった直射日光の射さない被写体を選び、ボケ味を多用できるようなアングルを探すことだろう。つまり天気が悪い時こそ、古ライツレンズが活躍できるという曲者である。厚い雲に覆われた冬のヨーロッパ育ち故か。それにしてもGF-1は、倉庫に眠っていた機材をたたき起こすなど、罪づくりな機材である。
そろそろ京都は紅葉の時期だが、もう1週間程辛抱のようだ。今年は冬が早く、時には雪景色が撮影できるのではと、個人的な期待感を持っている。
府立植物園,2009年10月
GF-1,ELMARIT,f2.8/28mm.
シャッター1/250,絞り4.0,ISO100.撮影モード:スムーズ