Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

京都暮らし145. 凄腕のプロ技・続々

2009年11月16日 | Kyoto city

 あなたの街に写真館があれば、 アニバーサリーな日に、そして気が向いたら、気の合う仲間達と、記念撮影をしてみることを、私はお勧めする。
 私は大学を出た頃だったと記憶しているが、清水市内の同窓生の家に、7人ほどの仲間が全国から集まりコンパをしていた。翌日みんなで街を散策していたら、偶然古い写真館があった。だれかが記念撮影をしようというアイデアを出したので、みんなで写真館で撮影してもらった。
 その後記念撮影をしたことも忘れて随分と歳を重ね、あるとき同窓生の一人が当時の写真を、デジタル化して送ってくれた。その写真をみたときの懐かしさもあったが、なによりも若い頃のアーティストや建築家を目指していた気迫や時間が漂っていたのには、とても感激した。
 当時を思い出すと撮影してくれた写真師の叔父さんは、7人の若い仲間達というのが面白かったのか、あんたはここ、こうして足を組んで、あんたは床にあぐらをかいて・・・といった具合に、みんなにポーズをつけさせた。当然プロの撮影だから、写真の出来映えについては申し分ない。そして、それ以上に、写真の持つ強さ、或いは存在理由を教えてくれたと私は思う。
 時間が経つと二度と撮れない、二十代の終わりの頃の一人一人の個性がしっかりと記録されていたのである。人生の長い時間が経ってから、あらためて見たその写真は、意味と価値がある財産になる。

京都御所,御常御殿
Fuji FinepixS5pro,AF-SNikkor16-85mm/f3.5-5.6ED,
シャッター:1/80,絞りf6.3,焦点距離85mm,ISO100,カラーモードF2

コメント
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