Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

Nikon Freak93. マスオさん

2017年07月20日 | diving

 画像は潜ると必ず個体で遭遇し、ダイビングログにも記録されない地味な魚。WEB図鑑で調べたらフエフキダイ科のハマフエフキが適合する。口が漫画サザエさんのマスオさんに似ていて、少し滑稽で地味な形態でありながら、体の文様がそこはかとなく綺麗な魚である。

 実際ニコンAW130で撮影したときは体の文様まではよくわからないが、Photoshopで修正すると体の文様が際立つ。そうなると俄然綺麗な魚になる。ちゃんと情報を拾ってくれていたわけだ。

 ニコンAW130は、水中全体が緑のトーンになるのでPhotoshopでの修正が必須になる。どうも水の色に過敏に反応しているようにも思われる。肉眼で見た時の記憶色では、オリンパスのブルーが一番近いし、Photoshopで修正してもあまり変化しないので水中の風景を忠実にひろってくれる。

 さてそのAW130がモデルチェンジをしてCOOLPIX W300となって登場した。AW130と仕様とデザインはあまり変わらない。4K動画が撮れるようになった、方位や高度、水深などのナビの精度がよくなった、バッテリーの持ちが改善された、最初から黄色のボディが用意されている、ぐらいが変化だ。多分これまでダイバー達の間で大いに不評だった、ダイビング時のマクロやストロボの設定が電源を落としても記憶されているように改良されていると推測。

 それにしてもこの機材のアウトドア志向というコンセプトに全く無縁なデザイナーや技術者達が開発したことが如実にわかるのも面白い。ダイビングでは当たり前の設定が記憶されなかったり、迷彩色ボディ・・・アウトドアで草むらに落としたらわからんではないか・・・といった具合に。素人受けして売れればよいとするアウトドアに出かけたことがない販売側の意見の反映だろうか。ダイビングをしている立場からすれば、ボディの迷彩色なんか論外であり、赤は水深20mで完全に退色するので、水中では最後まで識別できる黄色しか選択肢はない。事実海上保安庁のダイビングスーツもイエロー系なのである。

 かっては、ニコノスという水中機材の逸材を作り出したニコンであったが、今は人も組織も変わりアウトドアやダイビングをしない人たちが開発したアウトドア機材もどきだろうか。

 

沖縄県万座ナカユクイ

Nikon AW130,ISO125,焦点距離9.2mm,露出補正0,f/4.3,1/1000

コメント
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