Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング606. 小説:小樽の翆530. ミッドナイト・ティータイム

2022年06月05日 | Sensual novel

 

 翠は、今晩も続けて夜勤。

ミッドナイト・ティータイムは、いつものメンバー達が集まってくる。

晃子「翠ぃーー、感染病棟は死にかけた患者ばかりだから、オもろい話がないよ。なんかないーー。あっ、メキシカンタコスのチップだぁー、頂き!」

翠「それスーパーで88円で売ってたの。リンゴもあるよ!。あっ、外科の奈津実がきた」

晃子「餌の臭いを嗅ぎつけたか、オもろい話はないの?・・・」

奈津実「こんな時代にあるわけないよ。タコス頂き。精々おじいちゃんにセクハラされるぐらいよ」

晃子「セクハラかぁ・・、どんな風に相手してんの?」

奈津実「おじいちゃんがアタシのお尻触るじゃん。するとアタシは大きな声で『おじいちゃん、それは私のお尻よ!、奥さんのお尻触らなかったの?』というわけ」

翠「それで・・・」

奈津実「そしたらおじいちゃんは、独身なんだというわけ。確かにカルテには 緊急連絡先がなかったよね」

晃子「可哀想だから黙認した?」

奈津実「そうよ、そしたら今度は胸よ。だから私は『おじいちゃん、それブラのパットだからお乳じゃないのよ!!』というと静かになるの。回りの患者さん達がググッとこらえて笑っているよ」

晃子「それは、よくある話ね。他には?」

奈津実「夜勤の時に、若い患者さんがてこきしていたのは目撃したよね」

晃子「あるねぇー」

奈津実「突然カーテン開けると眼が合って、患者さんがが赤い顔していて、『すいませんだって』だって。だから私が『男の人も大変ねぇー。彼女がいたんじゃないの?』って尋ねたの」

晃子「ほいで・・・」

奈津実「そしたらその患者さんは仕事で福岡から出張してきて、彼女と1年間合ってなかったんだって。超遠距離恋愛だよね。そんで彼女の所にゆこうとしたときに駅の階段から転げ落ちて骨折、2週間ギブスだって」

翠「そりゃ、貯まりにたまるは!」

奈津実「でね私ピンときたの。毎日しこっているよね、もしかしたら・・・。でっ、勃起しているペニスを引っ張り出したら、もうすごいの。私の手が触れた途端にビュ、ビュ、−−−と精子が飛んでくるのよ。だから被せたガーゼがドロドロ。それで精子を全部根元から絞り出して最後にエタノールで拭いたら、患者さんがウグッと痛がっているの。でっ『ちゃんと見せなさい!』といってペンライトをあててみたら亀頭炎症よ。それでカルテに書いておいたら、翌日泌尿器科の先生がやってきて塗り薬を処方してくれた」

晃子「それって、しこりすぎなんだ」

奈津実「絶対そうよ、清潔にしてないもん。後日談があるの」

翠「ほう!」

奈津実「彼女が小樽に飛んできてナースステーションに来るわけ。でっ話を聞いてあげたの。でっ彼女は『亀頭が腫れてる、性病ですか!?』と怪訝な顔して尋ねるの」

晃子「つまり彼女がやってきて抜いてあげようとしたら、アラっ!ちゅうわけね。何処で浮気したんだというわけだぁー」

奈津実「そうなの。だから炎症を起こしていたので消毒してます、といったら不思議な顔して帰っていった」

翠「よかったじゃん炎症がみつかって。治療もできたんだからぁー」

晃子「貯まったら抜かなきゃならないし、下手すりゃ炎症は起こすわで、男の人のペニスも大変ねぇー」

翠「だって、うちの泌尿器科外来は、何時も患者さんが多いもん」

翠「病院の夜の面接時間って性処理タイムだもんねぇー、外科は特に・・・」

(*^▽^*)(*^▽^*)(*^▽^*)

・・・

深夜の小樽は晴天、星がランランと見えている。

コメント
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