Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

Fisheye14. カメステーション!?

2019年11月15日 | diving

 

 一般に魚類は、人間に対して恐怖心を持っている。多分人間が釣り上げるからだろう。そのことを魚類同士はよく知っている。だから撮影しようとすると先ず逃げてしまう。

 しかし魚類は、好意的な人間と悪意のある人間とを見分ける意識がありそうだ。

 ダイバーにカメが近寄ってきた。たぶんこの人間なら大丈夫とする人間とアオウミガメとの間に了解がされているのだろうか。

「あっ、またいつもの掃除のお姉さんがきた・・・」 

「ねえねえ、お腹が汚れてるんだ、クリーニングしてよぉーーー!」

そうか、これでどうだ、うりゃ、うりゃ・・・・・。

「うーーん、気持ちいい!!、首も!!!」

しゃあない、これで、うりゃ、うりゃ・・・。

「気持ちいいよぉーー、ボディが軽くなった、あんがと・・」

背中もか!?、

「そこは、いいのよ、さぁ!、ゆくぜ!!」

 マンタは、コバンザメがクリーニングしてくれる。カメのクリーニングは聞いたことがないが、やはり魚類の中で長生きをするとボディは水中の浮遊物で汚れてくる。だから小さな魚達が掃除をしてくれると思われる。それがなじみの顔になると人間に近寄ってくる。掃除のお姉さんが来た。ダイビングポイントは、カメのクリーニングステーションだったのかもしれない。

 ダイバーがカメに遭遇する確率は大変高い。多分カメは警戒しつつ、こちらの様子をうかがっている。それにこいつは悪い人間ではないとカメが了解するのに時間もかかるだろう。だからたまにしか来ない人間が、いきなり近寄ったってダメさ(笑)。

 さて話題は変わるが、夕べの京都市内の最低気温は6°とこの冬一番の冷え込み。さすがに外気は冷たく、しっかりと冬の始まりだ。これがさらに寒くなると、5°というのが最高気温になったりする。寒くなるテンポは結構速いのである。グンと冷えて紅葉が綺麗になるという説もあるが・・・。


沖縄県座間味島アイダー

GoPro7、INON水中セミフィッシュアイコンバージョンレンズ UFL-G140 SD

1)ISO262,焦点距離3mm,露出補正0,f/2.8,1/356

2)ISO488,焦点距離3mm,露出補正0,f/2.8,1/712

3)ISO200,焦点距離3mm,露出補正0,f/2.8,1/962

4)ISO190,焦点距離3mm,露出補正0,f/2.8,1/261

5)ISO180,焦点距離3mm,露出補正0,f/2.8,1/257

6)ISO670,焦点距離3mm,露出補正0,f/2.8,1/815

7)ISO118,焦点距離3mm,露出補正0,f/2.8,1/962

 

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Nikon Freak425. 夏の終わり

2019年11月14日 | diving

 

 10月15日は慶良間諸島の定番ポイントの野崎やアリガーをあきらめ、渡嘉敷島をぐるっと回って東側のポイントに出かけたぐらいだから、水中は流れがあり、風が強く、波が高かった日だった。台風19号の余波だろうか。

 アラリは砂地、ムチスニは岩場のポイント。岩壁に打ちつける波を水中からみているとキビナゴが群れている。これも大きな魚の餌になるようだ。

 まだ夏の終わりの陽射しが少しだけ残っている頃だった。

 私のような冬は潜らないダイバーにとっては(ドライスーツ着用なら冬も潜れるけど)、これからオフシーズンが近づいてくる。もっとも水温が高い今のうちにもう少し潜っておこうとする意識濃厚。

 調度今頃は沖縄の海水温がさがりだす頃でもあり、10月中旬で28度、11月は26度、12月で24度か。水温は、地上の気候から1ヶ月程遅れて下がるようだ。12月に潜っていると水が冷たいなって感じると私のダイビングもオフシーズン。

 オフシーズンの頃、南城市あたりにゆくと、1日中季節風が吹きあれ固有の風音が耳障りと思われるほどうなっていて絶えることがない。崖の上に立つカフェーで白波たつ海を眺め過ぎた夏を思い出すなんていうのは映画とか観光プロモーションの話であって、現地に立てばとてもそんな気分にはなれない。しかし陽射しがあると寒いという実感がなく、不思議な環境だ。

 オフシーズンの冬はEOSを担いで、ホウェール・ウッチングぐらいかなあ・・・。

 さて今日の京都は、天気が崩れて雨模様。那覇市の最高気温23°:最低気温19°に対して、京都市内では15°:5°と開きは大きすぎる。沖縄の暖かい気候に慣れた身体は終始寒気を感じている。これからまだ寒くなるというのに、今からこれですかと先が思いやられる。すでにダウンコートを羽織って出かけている。

 

沖縄県渡嘉敷島アラリ、ムチスニ

ニコンCoolpixW300

1)ISO125,焦点距離4.3mm,露出補正0,f/2.8,1/400

2)ISO125,焦点距離4.3mm,露出補正0,f/2.8,1/500

3)ISO125,焦点距離11mm,露出補正0,f/4.4,1/320

4)ISO125,焦点距離4.3mm,露出補正0,f/2.8,1/500 

 

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Fisheye13. 生態連鎖!?

2019年11月13日 | diving

 

 10月、11月と慶良間で潜ってみると、スカシテンジクダイの群れに、またか!と思うぐらい、いたるところで遭遇できる。 やがて、これがより大きな魚の餌になるのだから魚の生態連鎖があるだろう。

 しかし、そうした連鎖をあきらかにした専門書はまだみかけないが、先ずは絵的に撮影しておこう。

 こういうとき魚眼レンズを持ってきてよかった。もともと水中では画角が狭まるから、どうしてもマクロな方向へ眼が行きがちになるが、そこをエイッ!と、視界を広げくれるのが魚眼レンズ。魚眼レンズの広い画角は少し機材をふると画面の一部に太陽の明かりが容易に取り込めて、光と水の反射とがミックスされて絵にしてくれる。

 そんな沖縄に没頭していると、地元京都の街に全くといってよいほど愛着がわかなくなる。

 例えば、京都市内の道を歩いていても息苦しさを感じるし、以前なら市内のいろんな街を訪ね歩き回る面白さを感じたし、ブログKYOTOというカテゴリーに数多くの画像をアップさせてきたが、今はふーーんボロいね、と通り過ぎる。精々毎日の散歩で近所のお決まりコースを徘徊するするぐらいだ。京都の街に住みなれると、ウッワーー!、という嫌悪感が立ち上がる。

 先日、那覇の不動産屋をたずね賃貸物件を物色していた。こちらは、急がないけど新築のワンルームがでたら教えてねと申し置いたけど、京都の寒さ暑さに辟易し、もう少し適度な気温のところで暮らしたいしという願望があるのだろう。


沖縄県 慶良間諸島

GoPro7、INON水中セミフィッシュアイコンバージョンレンズ UFL-G140 SD

1)ISO100,焦点距離3mm,露出補正0,f/2.8,1/1217

2)ISO193,焦点距離3mm,露出補正0,f/2.8,1/962

3)ISO125,焦点距離3mm,露出補正0,f/2.8,1/200

4)ISO226,焦点距離3mm,露出補正0,f/2.8,1/962


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Fisheye12.  みよ!、ロウニンアジ!!

2019年11月12日 | diving

 

 「みよ!、ロウニンアジ!!」

 「みえませぇーーん!!!」とはいえなかったが、水中ではレギュレータで口をふさがれているので言葉による会話はできない。コミュニケーションは、すべて指サインだ。

 宮古島のドロップオフも久米島さながらにダイナミックだ。海底までは40〜50mぐらいはありそうだ。落ちたくないですね。深度を下げる毎にBCDにエアをいれる。といって入れすぎれば浮いてしまう。それも怖い。中性浮力に最新の注意を払う場所だ。多分緊張しているんだろう。

 さてロウニンアジは見えなくても、このドロップオフは大変ダイナミックで、どこかの惑星にでもいるかのような神秘さえ感じさせてくる風景だ。こりゃ、素晴らしい被写体だ。人間をいれないと空間の大きさがわからない。

 おろしたばかりのGopro7+ハウジング+INON魚眼レンズは、久米島、慶良間で使ってきて、すでに機材前面のドームポートは傷だらけだ。実に大切に扱わない撮り方だが、そんなことを気遣っていては画像は撮れんぜよというのが私のポリシー。そう考えれば、傷がつかないぐらい丈夫につくってほしいというのがユーザーの意見。このあたりの華奢なところが日本製品のだめなところ。だからトップの画像のような光を背後に入れると傷が浮かび上がる。もちろんPhotoshopで修正した。

 ああっ、サイパンに出かけた時に合流した宮古島をベースにするダイバー達は、こんな凄いところで潜っていたのか。私なんかマッタリ慶良間ですから。

 さてロウニンアジ・・・、「なんだ足下に2匹もいるではないか」

 

沖縄県宮古市 本ドロップ

GoPro7、INON水中セミフィッシュアイコンバージョンレンズ UFL-G140 SD

1)ISO195,焦点距離3mm,露出補正0,f/2.8,1/962

2)ISO325,焦点距離3mm,露出補正0,f/2.8,1/962

3)ISO560,焦点距離3mm,露出補正0,f/2.8,1/962

4)ISO1372,焦点距離3mm,露出補正0,f/2.8,1/207

5)ISO980,焦点距離3mm,露出補正0,f/2.8,1/962

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Nikon Freak424. ビーチエントリー

2019年11月11日 | diving

 

 さて宮古島での洞窟3大体験が終わってしまった。今日はボチボチと地味な話題でゆきます。宮古島で夕方時間があったので、来間島でビーチエントリーを行った。

 つまり砂浜からエントリーし、最大水深水深6.3m迄ゆき、戻ってくる地味なダイビングだ。潜ってみると、いきなり海草の残骸が数多く舞っていて、それをやりすごすと、沖合は透明度は低く霞がかった景色で、水中の砂浜一面に海草が生い茂り、魚は少なく、みるべき地形もない。実はそれが私達が沖縄の観光ポスターでみているビーチの水中の景色なのだ。しかし何故かこのダイビングは結構面白かった。

 浅いところをなのでウェイトを1kg増やし、地上にいるとき時と同じような呼吸で潜っていることができる。47分間潜って残圧90だった。おおっ新記録!。ダイビングは深度が深くなるほど酸素消費量は早いが、ビーチの浅さは酸素の消費がすこぶる遅いというお気楽さがあって心地よかった。

 こうした浅いところで酸素の吸い方のコツを覚えると、その後のダイビングでも応用できるし、応用した結果、慶良間で39分で残圧100という記録だった。意外と浅いところは酸素の吸い方のコツをつかむのに良い場所なんです。

 少し難儀なのはエキジットするときだ。そのまま砂浜から上がれば簡単だが、護岸があって階段が付いているから、ここからエキジットしたほうが近い。それが階段は海草で滑って足下をとられ、波の力が意外に強いことを思いしらされ、護岸にタンクや身体を打ちつけられながら、イテッチョ!、といいつつあがるわけだ。

 地味なところだったけどエアの使い方に気づかされたし、私的には面白いところだった。

 話題は変わるが、京都市内もヒタヒタと寒くなり、沖縄の気候に慣れた体にはこたえる。ついにガスストーブをつけだした。こうなると冬の始まり。夏の終わりから一気に冬の初め。今日あたりは鞍馬では紅葉が始まっているが、京都市内の紅葉は11月20日以降。寒さ忘れと気分転換で少しだけ紅葉狩りもあるか。トランクのツァイスがつれてゆけといっているようだ。ならば府立植物園かな、人が少ないし三脚立ててじっくりと撮影できるよね。

紅葉情報は京都市が運営している「京都観光オフィシャルサイトNavi」。

https://ja.kyoto.travel/flower/momiji/

 

沖縄県宮古市来間島

ニコンCoolpixW300

1)ISO125,焦点距離4.3mm,露出補正0,f/2.8,1/250

2)ISO125,焦点距離4.7mm,露出補正0,f/2.8,1/200

3)ISO125,焦点距離9.2mm,露出補正0,f/4.300,1/160

4)ISO125,焦点距離4.7mm,露出補正0,f/2.8,1/200 

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Fisheye11. 偶然の産物

2019年11月10日 | diving

 

 宮古島洞窟3連チャンをいってしまいましよう。

 本当に洞窟の宮古島です。ここは水深17.7mですから、比較的浅いポイントです。宮古島に着いたら最初に連れて行ってくれるところでは。そんなドラスティックな洞窟を抜ければ、いつもの水中の風景が展開する。

 さて撮影機材は魚眼レンズ必須だからGoproが活躍するが、この機材は光が少ないとつらい画像になる。最高感度はISO3200までと推測。それでも水中ライトをうまく使えばなんとかなりそうだということがわかってきた。もちろんPhotoshopで後処理をすればブログにアップできる画像になるから助かるわけですが。

 こういうとき、フルサイズ、もしくはAPSサイズのイメージセンサーを持ち魚眼レンズがつく、ニコノスが登場してほしいところだ。多分暗闇でも使えるとすれば画素数は1600万画素で十分、そのかわりISOは20万とか40万。水中では、暗いところが多いから高画素機は不用で、むしろ暗い世界でも使える撮影機材が欲しいところ。もちろん小型で操作が簡単であることが必須。だから機材が高感度に強ければ、2枚目の画像のように洞窟のなかも高画質で記録できるわけ。

 そんな綺麗な洞窟の画像を見てみたいと思うけど、1200万画素と画素数を大変低く抑えたSONYα7S2+ノーティカムのハウジング付きのシステムがあるが、魚眼ズームレンズがSONYでは発売されていない。だから水中でも使えるスナップとなると機材も限られてくる。

 ところでBS1スペシャル「穂高を愛した男 宮田八郎 命の映像記録」をみていた。なんで山に登るか?、それは明日を生きるためであるという達観に納得。人間は明日を生きるために厳しい山にも登る。明日は、こうしたいという目標があるから大自然を記録することに挑み続けるのだろう。そうした目標を失えばボケ老人同様となる。

 その宮田八郎は、山小屋仕事の傍らで映像プロダクションを開設し北アルプスの映像を、テレビなどに売って収入を得て生活や撮影のたしにしていたのだろう。私達がみていた冬の北アルプスの映像は、彼が撮影したモノだったんだと気がついた。自然の途方もない姿を私達に届けるために、酷寒と烈風の中で撮影していた根性がすごい。

 ダイビングにおいても、こちらは彼ほどの根性はないが、それでも水中の世界の空気を少しだけ届けられればよいかと思っている。といって自然が相手だから構えて確実に撮れる水中の世界ではない。何かを感じたら、感じないまでも気配が違ったら、先ずシャッターを押している。そんなシーンをひたすら大量に撮影しておいて、後でパソコン上で面白い画像か、そうでない画像かを仕分ける。いわば水中のスナップだ。

 スナップだから、高画質な一眼レフを構えて水中で使おうという考え方はさらさらなく、できるだけ小さく、そして水中で振り回せる機材がベストだ。自然と人間が織りなす一瞬の時がみせる画像があるだろう。だからこのブログの水中画像は偶然の産物といってもよく、いつも必ず確実に撮れるモノではない。そんな確実性のないところが自然相手の画像の特性なのだろう。

 

沖縄県宮古島 ツインホール

GoPro7、INON水中セミフィッシュアイコンバージョンレンズ UFL-G140 SD

1)ISO2013,焦点距離3mm,露出補正0,f/2.8,1/120

2)ISO2895,焦点距離3mm,露出補正0,f/2.8,1/30

3)ISO3200,焦点距離3mm,露出補正0,f/2.8,1/8

4)ISO2056,焦点距離3mm,露出補正0,f/2.8,1/60

5)ISO288,焦点距離3mm,露出補正0,f/2.8,1/962

 


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Fisheye10. ここですぅ!、潜りますぅー!!

2019年11月09日 | diving

 

 那覇の社会的話題が3本続いたので、さて中断していたダイビングの画像から再開。先ずは宮古島の続きだな。

 インストラクターが「ここですぅ!、潜りますぅー!!」。

 およよ!、こんな縦の洞窟が歴史的にどうやってできたのかよくわからないが、おっとり刀で潜り続ける。えてした宮古島の洞窟は縦が多い。潜りながら、いや沈みながら、振り返って上をみるのも美しい。

 ひたすら岩の間を下がってゆくと、小さなたまり場が登場する。先ずはここで全員集合だ。おおっ、真っ暗、ライトの明かりだけが際立つ。Goproは暗いところではすこぶる弱いが、撮影してみると荒れた画像に迫力がある。上から次のダイバーが降りてくるところなんざぁー、仮面ライダーとかガッチャマンが一同に集まりつつある集合風景か。なんか格好いいじゃん。

 全員集まると今度の敵の攻略方法は!、じゃなくて、さあこちらへ、といって横の洞窟から外へ出る頃に水深は27.6mとログに記録してあった。先のアントニオガウディに続く2番目の宮古島の洞窟体験だった。


沖縄県宮古島 中之島ホール

GoPro7、INON水中セミフィッシュアイコンバージョンレンズ UFL-G140 SD

1)ISO511,焦点距離3mm,露出補正0,f/2.8,1/909

2)ISO1549,焦点距離3mm,露出補正0,f/2.8,1/448

3)ISO3152,焦点距離3mm,露出補正0,f/2.8,1/40

4)ISO2379,焦点距離3mm,露出補正0,f/2.8,1/60

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EOSな日218. 牧志市場の建替

2019年11月08日 | Okinawa

図1)牧志第1公設市場


図2.旧農連市場


図3.旧農連市場


図4.現在の農連市場


 ふぅーん、牧志第1公設市場建替え事業が始まったのか。したがって市場内の店舗は、近所の仮設建築に移転している。今日は超広角15mmレンズ持参だから、一気に壊される建物ぐらいはとっておこう。帰ってから読みこんだ画像を整理していたら市場の画像がない!!。違う建物なんかを撮っているわけさ。そこで過去画像から引き出した。

 市場を建替で都市の魅力が継承されるかというと、必ずしもそうではないことを、私は農連市場建替事業を傍観していて経験した。物流機能は整備されたが、都市の市場としての魅力が消えてしまったのだ。

 そうした市場の魅力がなんであったかと考えれば、それは、生業の糧を得る権利がみんなに与えられていたことだろう。物流業者、商店主、近郊から野菜をもってやてくる農家の人々、調達した野菜を漬け物にして(つまり付加価値をつけて)売り歩くお婆さん達といった具合に、多くの人々に対して均等に生業の糧を得る権利が与えられていたことだ。市場に行けば、そんな自由な空気と濃密なコミュニティがあっただろうし、そこが市場の魅力だったのだろう。

 市場の建替が行われると、新しい建物に出店できる条件が細かく定められ、その条件を満たした人達しか出店できないテナントビルにかわってしまう。もはや近郊農家から野菜をもってくる必要も無いし、お婆さん達が漬け物を売り歩く姿もなく、そして商いながらのコミュニティもない。それは市場の名前を借りたテナントビルだ。

 そんなふうにみてくると、日本の現代社会の姿に近づいてゆく。みんなに平等に生活の糧を得る権利を維持しようとする意識がない。それはアメリカ社会のように、平等に成功する機会を与える、こととも違うようだ。年老いたら忙しい人間達の邪魔だから老人ホームにでもいっててくれよ、といわんばかりの排他的日本の社会がある。

 そんな排他的社会の典型例のような新装された農連プラザをのぞくと、訪れる人がいない閑散としたビルだ。もちろん出店者を絞ったために以前と比較して出店数は少ない。さらにお客さんが皆無だしシャッターを降ろした店が多いのは驚かされる。それは私の見間違いで実は、かってのように夜中にやっているんですよと、いうことなのだろうか!?。つまり小さな生産者が生業の糧を得る権利があった市場が1つ消え、大きな物流システムだけが残ったと理解しておこう。

 

沖縄県那覇市

EOS1Dsmark3、EF16-35mmL

ISO400,焦点距離21mm,露出補正0,f/4.3,1/25

OLYMPUS E-M5、M.ZUIKO DG17mm/F2.0

ISO1600,焦点距離21mm,露出補正0,f/5.6,1/80

ISO1600,焦点距離21mm,露出補正0,f/5.6,1/80

SONYα6000,Carl Zeiss16-70mm/F4.0

ISO1600,焦点距離35mm,露出補正-0.3,f/4,1/60

 

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ZEISSの空気58. オーバー・ツーリズム

2019年11月07日 | Okinawa

 夜、若狭のPAPASへ寝酒を飲みに出かけ、帰りしなに松山通りの先に大型クルーズ船が停泊している光景をみて、宿に戻り撮影機材をとってかえし撮した画像。那覇の街に建ち並んでいるマンションよりはるかに大きなクルーズ船が、ゆっくりと岸壁を離れてゆく姿は迫力あるだろうと想像していた。

 那覇でテレビを見ていたら、毎週水曜日に、この大型クルーズ船が宮古島に接岸され、5,000人の中国人インバウンドが訪れるそうだ。沖縄県宮古市の人口が5.4万人なので、水曜日だけ街の人口が1割増加する。そしてドラッグストアで日本製品をカート一杯に買いあさり、少しばかりの観光をし、砂浜にゴミを捨てて、帰ってゆくと地元テレビニュースは報じていた。

 そんな実例をみるまでもなく、最近オーバー・ツーリズムという言葉を耳にする。バルセロナ、京都で。

 京都を例にあげれば、観光客数が増えるのではなく、日本人観光客が減少し、外国人観光客が増大し、例えば舞妓パパラッチといった言葉が示すように敷居の高さを共有しない外国人達が押しかけ、生活市場だった錦が観光客相手のジャンクフード店に変わりと、異文化の侵入によって日本人が押し出された格好になってきた。観光客が多すぎて京都の風情がない、マナーが悪い、いつも道路が混む、バスにも乗れない、などなど、オーバー・ツーリズムの弊害も出てきている。

 そうした波が沖縄にも、押し寄せよつつあるわけだ。


沖縄県那覇市

SONYα6000、Carl Zeiss16-70mm,F4.0

ISO12800,焦点距離70mm,露出補正+0.3,f/4,1/90

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ZEISSの空気57. 首里城炎上、バックドラフト現象が起きたのではないか?

2019年11月06日 | Okinawa

 

 ダイビングで1週間沖縄にいた。10月31日は午後から半日ダイビングだった。

 10月31日、ハロウィーンの日の朝、首里城炎上!?、最初に気がついたのが、このgooの沖縄在住者のブログだった。そこでテレビをつけたら首里城正殿、南殿、北殿が燃えている、そしてくずれ落ちてしまった。

 テレビの画像を見ながら、建築専門家の立場で火災の原因を考えていた。

 建築設計の経験がある人間ならば誰しもが原因は電気だとすぐに察しがついただろう。というのも火気を全く使用しない建築群であり、夜間城門が閉められるから、失火や放火の可能性はない。

 そして2つの原因が連続して発生したと考えられる。

 1つめの原因は、前夜までイベントの準備をしていたとメディアは報じていたから、投光器などを使用したことで過電流となりジュール熱が発生し、電気配線や設備がくすぶりだしたのだろうと考えた。これだけならば、2時間ほどくすぶり一酸化炭素が充満するか、一部の火災程度ですんだ可能性もあるだろう。首里城建築群自体は文化財ではないと記憶しているので、電気配線が建物内を走っていたのだろう。

 2つ目の原因は、火災報知器が鳴り出したので、ガードマンが消化器をもって正殿左側のシャッターを開けたことにより、密閉された正殿内にフレッシュエアが一気に入り込み、バックドラフト現象を引き起こしたとする考え方ができる。これによって、それまでくすぶっていた火が爆発的に拡大した。

 バックドラフトとは、密閉された空間に一酸化炭素がたまった状態の時に窓やドアを開閉する人間の行為によって、新鮮な酸素が外部から供給され爆発的な火災となる現象である、それはガス爆発といってもよい状態だろう

 従って正殿内にくすぶっていた一酸化炭素が一瞬にして爆発的火災となり、一気に正殿全体に火がまわったとする考え方である。こうした爆発的火炎になると、もう消防の力では消すことができない。あとは燃えるにまかせ、消防にできることは精々延焼を防ぐ程度しかできない。結局奉神門のある建築を1/3ほど延焼して火勢は止まったが、すでに11時間燃え続け、正殿、北殿、南殿、二階殿などの主要な建築群を焼失していた。

 火災時にスプリンクラーがついていないことがメディアで報じられたが、スプリンクラーは天井居室側につけるので、天井裏でくすぶっているときは有効ではない。さらに電源を喪失しているのだから、屋外放水銃や室内テレビカメラは早い時期に使えなかったはずだ。それよりは臭いをかぐべきだった。カードマンがシャッターを開けたことによりバックドラフト現象を引き出してしまったのではなかろうか。いずれ政府の公式調査報告書がだされるであろうから、正しい理解は、それを待ちたい。

 やはり正殿は密閉性が高い上に文化財を展示していたので、博物館などの収蔵庫として考えるべきだったのだろう。消化方法は二酸化炭素の注入であり、設備として二酸化炭素消化器を備え付けておけば初期消火が可能だった。

 かくして日本政府が所有する首里城は焼失してしまった。だが建築設計図が残されているので2年程度で復元できるだろう。それよりも400点ほどの沖縄の文化財が消失したとメディアは報じていた。そうであれば、これは永久にもどらない。こちらの方が痛い。

 そんなことを火災当時、那覇で考えていた。尚掲載した画像は過去画像を取り出し、今回、同位置から撮影した画像と並べてみた。


沖縄県那覇市

SONY α6000、Carl Zeiss Vario-Tessar E 4/16-70mm

1)ISO100,焦点距離70mm,露出補正0,f/8,1/350、2019年11月5日撮影

2)ISO100,焦点距離70mm,露出補正+0.3,f/9,1/250、2018年9月9日撮影

3)ISO100,焦点距離70mm,露出補正-0.5,f/8,1/250、2019年11月5日撮影

OLUMPUS E-M1 Mark2、M.ZUIKO DG12-100mm/F4.0

4)ISO3200,焦点距離100mm,露出補正-3.7,f/5.6,1/30、2018年11月12日撮影

 

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