Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

Fieldwork879. Kyoto today is shortest day 4K

2024年02月14日 | field work

 2023年12月22日冬至。1年の中で一番昼間が短い一日だ。
 日本海側では大雪警報が出され、京都では気温-2℃の底冷えがする朝、空は雲一つない晴天だった。撮影日和だけど、Northfaceの手袋は氷に手を入れたように冷たい。散歩コースに出かけたけれど、私の意識は低調だ。
 街を歩いていても、百貨店に入っても、クリスマスが近いけど、そんな空気を感じる事がない。それどころかお正月の気配すらない。それが今の京都だろう。
 お正月の準備といっても先月家の大掃除をしたので、年末は年賀状を書くぐらいしかないから、余計にお正月の空気は感じられない。そのほうが論文の締め切りが迫る立場としては、静かで調度よいのかもしれない。
 祇園の福栄堂まできたら、福玉が天井に吊してあった。これは年の暮れに舞妓さんが、お世話になっているお茶屋さんやひいき筋へ挨拶に回ったときに、お返しとして舞妓さんに差し上げる餅皮でできた大きな紅白の福玉である。なかは駄菓子がはいっていて、いまならアポロチョコレートとかカバヤのメロンパンとか、或いはカルビーのポテトチップなどが入っているだろうか。紅白の玉を金のテープで閉じる。これは金でなければアカンのだ。そして餅皮をちぎってお汁粉にいれたりする縁起物である。これが京都の年末の空気だろう。


Fieldwork879. Kyoto today is shortest day 4K
SONYα6600、Vario-TessarE4/16,16-70mmZA OSS T*
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Fieldwork878. 冬至の頃 4K

2024年02月13日 | field work

 冬至の頃、師走の空気を探すために散歩に出た。南座まで来たときに歌舞伎の「まねき」が上がっていた。12月になると揚げられる歌舞伎役者名を書いて看板である。そうか!、これが師走の空気だった。
 街を歩いても師走の空気が感じられない京都である。京都は、12月になると社寺の行事もグンとへる。もちろん大根焚きなど、冬を乗り切るための催事はおこなわれているが静かな師走である。
 仕事続きで、足腰が少しフラフラする。そういえばしばらく散歩をしてなかったか。それでエイヤッ!、書類をとじていつもの散歩コースを歩いた。冬至の頃だから陽が沈むのが早く、今日も日没の後だった。
 しかし明日から三日間大雪警報が出されるというので空は曇天だ。いやはや撮影のしがいがない散歩にだった。
 明日は寒波が来るのか。JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)という言い方もする。寒波が来るとき北日本は豪雪になるが、京都はスカッと晴れた晴天のことが多い。当然撮影日和である。ただし底冷えがする寒さに変わりはない。

Fieldwork878.Around the winter solstice 4K
SONYα6600、Vario-TessarE4/16,16-70mmZA OSS T*
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Fieldwork877.Beginning of winter 4K

2024年02月12日 | field work

  京都も、南風から北風に変わり始めた。天気は良いが空気は冷たい。冬の始まりだ。寒くなると海外からのビジター達も少なくなる。次第に古都の静かな世界に戻ってゆく。冬の始まりの夕方、散歩をした。
 仕事をしていたから散歩にゆこうとしたらすでに午後4時だ。えーーっと、これから清水寺まであがると40分ぐらい。ええーっとそれから機材をセットして、試し撮りなんかして、日没の太陽を撮ろうと考えていた。今日の日没は16時45分!。えっ、頭の中では17時46分だと勘違いしていた。陽が短くなる自然現象にライフスタイルが追いつかない。そういえば、もうすぐ冬至だ。つい先日まで夏日だった記憶がまだ残っていた。
 つまりもうすぐ底冷えのする京都がやってくる。そんなときでも撮影にゆくかなぁー!?。風景は綺麗だけど・・・。
 だって昨日なんか清水さんの夜間拝観があっただろう、なんて考えていた。調べたらすでに終わっている。そういえば街は師走の空気だ。
 師走の空気は好きなんだ。せわしく街が動いて今年中にケリを付けるぜといわんばかりに頑張っている。カウントダウンされるごとに〆が近づいてくる。そこまではよいけど、お正月の京都は催事も少なくなすすべがない。だから年内に仕事の資料を集めて静かなお正月は執筆に没頭しているだろう。論文の提出日まであと2ヶ月を切った。こちらも、やはり師走だ。

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SONYα6600、Vario-TessarE4/16,16-70mmZA OSS T*
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ドローイング845. 小説:小樽の翠753.幕間 彫刻と彫塑

2024年02月11日 | field work

 今回の小説に登場した言葉に彫刻と彫塑という二つの言葉がある。一般的には彫刻という言葉が多用されているが、この二つの言葉は全く違う立体像の制作方法をあらわしている。
 彫刻は、石や木を彫って像をつくるのに対して、彫塑は粘土を盛り付けて像をつくる。完成すると粘土の上に石膏を巻き付け雌型をとる。次に雌型に石膏とか金属とかプラスチックを流し込んで塑像として完成させる。
 通例日本の芸術教育の分野では彫塑を中心に教えている。彫塑は粘土でつくるから変更が容易なので勉強するのに格好の画材である。実際私も大学時代に彫塑実習をとり制作した塑像がトップ画像である。そんな塑像を今も持っており、何故かリビングに置かれて帽子掛けにしている。
 この実習では女性のモデルさんだった。面で捉えて立体にするというのが大きなポイントであり一番勉強するところだ。そこを間違えると顔は似ていても塑像表現にはならない。もう少し実習を選択すれば、次は人体(大体裸婦)制作だが、その頃私は建築実習に没頭した。
 このブログ小説シリーズは、描き始めの頃二つ興味があった。一つは人体デッサン。これは勉強の成果があり、いまでも若い女性の後ろ姿をみれば、大臀筋の付き方から骨盤回りの裸の体型はイメージできて日々勉強としている。つまり私の前を裸で歩いているのと同じであり、例えば舞妓さんの人体を眼でデッサンするなど面白い。十代の女性の身体は変化著しく難しいけどね。もう一つは雪の小樽の街にゆきたかった。それで小説の舞台にした。
 さて最近ご無沙汰している透明水彩絵具でこのブログシリーズを描こうと考えた。ついでに水彩絵具で年賀状も仕上げるか!。二日ぐらい没頭すれば全部描けるかなぁー!!。お正月の仕事にしようか!!!。結局年賀状は画像で処理してしまい透明水彩絵具は使わなかった。だからブログも、いつものイラストレータで描いた。杞憂だったな。つまり2ヶ月以上前に小説は書いている。

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ドローイング844.小説:小樽の翠752. 塑像の裸婦モデル

2024年02月10日 | field work

 夜勤看護師達のおやつタイムだ。
いつものメンバーの晃子さんと百合さんがやってきた。
翠「残念っただったねぇ、彫刻家のおじいちゃんは既に退院しちゃったよ。」
晃子「見初められたのにバイバイか・・・」
百合「実はおじいちゃんが退院するときに『休みの時にアトリエへ遊びにおいでよ!』っていってくれたんです。そんで名刺をくれて。なんでも日本美術なんちゃらの会員なんて書いてあるのよ。」
翠「それってプロじゃん。」
百合「そんで私おじいちゃんのアトリエへ遊びに行ったの。すっごいの。裸の女の人の彫刻が沢山あるのよ。おじいちゃんは塑像といいますって説明してくれたわけ。このスリムなのは高校生、それからこっちは・・・、って具合に。それでお茶を飲んでいたら、私の首をつくられせてというから、OKしたら平らな板に十字架みたいなボウを貼り付けた土台に粘土をババッと盛り付けて、彫刻刀でサッサッと切り込んですっごい立体の顔にしてくれたの。格好いいじゃん・・・。
翠「彫刻って面で立体を捕まえるんだって。」
百合「そう全部面で顔になっているんだけど、なんか迫力あるのよね。私塑像ってこんなふうにつくるんだと想って興味津々だったの。」
晃子「そんで裸はーーーー!!」
百合「いっちゃおうかな。実は首をつくったら格好いいじゃん。そんでおじいちゃんは『ホディならもっと格好いいぜ。モデルやってみるかい!!』というから、思わずやりますっていっちゃった。そんで裸のボディをデッサンして大きな粘土の塊をバシッ、バシッと彫刻刀で切り刻むとなんか格好いい等身大のボリュームになるのよね。」
晃子「やっぱねぇーー(*^▽^*)」
翠「だって看護師は人体の勉強をしてきたから、裸に抵抗感ないのよね。」
晃子「おじいちゃんも、いいところに眼を付けたよなぁー。」
翠「1回じゃ終わらないでしよう?」
百合「そうなの。休みの時に3ヶ月ぐらいアトリエに来なさいだって。」
晃子「そんで裸のモデルをやることにしたんだ!!!。」
翠「じゃあアトリエに通うんだ!!!。」
百合「だって自分のホディが格好良くなるなんて・・・。そんな経験初めてだし、誰でも出来るわけじゃないみたいなの。」
晃子「おじいちゃんに口説かれちゃったか!。」
翠「あらチャンスよ!、いいじゃん!!!。」
・・・
遠くの空が少し青くなってきた。
少し朝焼けもしている。
今日は寒波もおさまっている冬の陽の小樽だ。
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ドローイング843. 小説:小樽の翠751. 花街

2024年02月09日 | field work

 雪が道に高く積もっていても、マサヒロ君の家でクロッキー教室がある。
吹雪の中をモデルのジェシーが札幌からやってくる。
もちろんいつものメンバー達も休まずにやってくる。
・・・
帰りにジェシーと駅までの道を下る。
ジェシー「日本旅館は、娼婦付きなのか!?」
「はあ!?、聞いたことないけど・・・。」
ジェシー「ここに書いてある。」
そういって鞄から小樽の花街について書かれた本をみせてくれた。
「なるほど、宿代に、食事代、娼婦代込みだな・・・これ明治の頃の遊郭だよ。住の江町とかにあってさ・・・。」
ジェシー「昔の話か・・!?。日本は便利な国だな。同じ遊女のもとに通い詰めると心も通じ、身請け人になって、嫁にして所帯を持つ、だってさ、気立ての良い遊女を集める商売人もいるんだって。そんでここに遊女達の顔写真があるのだが、みんな美人なんだよ。美人で気立てが良い女を抱ける、こんな仕組みは日本だけだぜ。」
「なるほど、みんな美人だな。それで気立てが良けりゃころっとゆくな。でも身請けには遊女の借金を返したり、金がかかるんだよ。商家の主とかさ金持ちの旦那の仕事だよ。」
ジェシー「いくらぐらいの金だろうね?」
「京都の舞妓さんで数千万ぐらいと聞いたことがある。」
ジェシー「ゲッ!、その金はどこへゆくの?。」
「舞妓さんが暮らしながら修行する置屋とお茶屋で分け合うのだろう。舞妓さんにはゆかないよ。小樽の遊女だって身請けするときには借金があったから、相当のお金が払われたんだろう。」
ジェシー「遊女も金かかるなぁー。」
「花街の世界は、金次第でしょう。」
ジェシー「ふぅーーん、それで小樽は栄えたか。」
「そればかりじゃないですが。」
ジェシー「ニシンに石炭だろ。」
「今日は、ステーキのお肉は?。」
ジェシー「もちろんいるさ。駅前のスーパーにゆこう。」
寒くてもステーキか・・・。
ジェシー「ステーキが発熱量が高いから冬のセックスには必需品だよ。ゴムも欲しい。学生だからまだ子供をつくれない。悲しい。」
「ふーーん、医者の旦那と仲睦まじいのだ」
ジェシー「そうでなきゃ、一緒に暮らす必要がなくなるよ。」
・・・
そういってジェシーは札幌行きの快速列車に乗り込んだ。
小樽の駅も吹雪で道路の灯りがぼんやしている。
それは北の町の風景だ。
さてアチキも寒いから、家へ急ごう。
翠は日勤だから帰っているころだろう。
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ドローイング842. 小説:小樽の翠750.産科病棟の同窓会

2024年02月08日 | field work
 狸爺の産科病棟も若い患者さんが一気に押しかけた。
というのも高校の卒業記念でみんな孕む約束をした同窓生達だ。
卒業式の三月に受精するという算段だった。
彼氏には、市場に勤めだした彼氏とか、親の漁師の家をついだり、東京の大学生というのもいたが、嫁達は小樽を離れることはない。
それから10か月近く経過し出産の日を迎えることになった。
もちろんみんなが同じようにゆくわけはないが、それでも何人かは同時に受精に成功して一緒に産科病棟に転がり込むことが出来た。
同級生ばかりだから、産科病棟で1年ぶりの同窓会である。
もちろん狸爺の手抜きで同時にやっちゃいましょうというので、同じ日に出産予定もあった。なにしろ年齢が同じだから母胎の特性も類似しているし、処理するにしても同時の方が対応しやすいという医者の科学的判断らしい。
 そんなわけで、マタニティ・フォトグラファーの内職をしている美希姉ちゃんが呼ばれたわけだ。
美希「病院で撮るの!、えっ、三人同時!!」
・・・
美希姉ちゃん「つまりこの日に生まれた子供達は、将来みんな同窓生になるわけだ。親も同学年。子供も同学年。下手すりゃ先生も一緒だったりして・・・。なんじゃその思い出深いシチュエーションは!」
でっ、看護師さん達に超お願いして小さな研修室をあけてもらったわけだ。
机を並べてモデル台にして、カメラを据えて小さなストロボを複数セットした。
「私は、子供3人ぐらい産んだら旦那が勤め出す頃だから彼氏の給料で大学にでも行こうかな!」
「あら私なんか地味暮らしだよ。市場で旦那の手伝いかなぁー」
「私は、旦那と一緒にウニでもとるんかなぁー!?」
夢は膨らむ愉しい撮影会だった。
美希姉ちゃん「うらやましいなぁー・・・。」
そういいつつ、美希姉ちゃんが撮影しまくっていた。
・・・
小樽も雪の中である。

追記 
 快感違いだが、最近YouTubeの登録解除をする快感にはまる。解除するときに、お前は貧乏になれ!、と念じて解除する。どうせメーカーから機材やサービスの提供を受けてYouTubeで広告映像を制作しているから、その姿勢が既におかしい。つまり企業の肩を持ちすぎなのである。例え欠陥があっても言わないというわけだ。
 それは置いといてYouTubeで登録者1,000人を越すと、広告収入が映像制作者のもとにはいる。最初は500円とかその程度だが、それが数万回以上の再生回数になると、そこそこの金額になる。従ってビジネスとして成立し、テレビ向け制作企業も力を入れている。
 しかし所詮広告映像ばかりであり、役に立つ情報は少ない。最近同様の事をX(Twitter)でもやりだした。そしたら東南アジアの小国がヒット映像を組み合わせて(もちろん著作権無視)再度アップし日銭稼ぎをしていると聞く。そんなのまででてくると、このサイトも深入りしたくない。
 京都の観光映像などを見ていると、聞いたことがない料理店ばかり登場し、こちらはあんなのがうまいのかなぁー!?、首をひねる。
 そんなおかしい情報ばかりで世の中が動いているというのが、今の時代なんだ。そんな映像は、お里が知れて早晩飽きられるだろう。飽きられたらお終いの世界である。
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ドローイング841. 小説:小樽の翠749. コウさん、産気づく!

2024年02月07日 | field work

 寒波は男と女の距離を縮める。翠は先日夜勤の後に熱く萌えたなということを思い出しながら昼時を過ぎた食堂へ出かけたら大きなお腹のコウさんがいた。
翠「まあ!、もうじき出産だから産休とってたんじゃないの?」
コウさん「退屈だから昼間の勤務しているの。だって病院も忙しいから、休めないわ。」
翠「だからコウさんは、みんなに好かれるのよね。」
コウさん「私の性分よ。ゆんべも旦那と萌えちゃったん。そしたら今朝はなんかお腹がゴロゴロとうごくのよ。」
翠「生まれるんじゃないの?」
そんな会話をしながら食堂で昼ご飯を食べていた。
帰りしなコウさんが立ち上がろうとしたら・・・
コウさん「いたたたっ!・・・・」
そういって椅子に座り込んでしまった。
よくみると破水しているようだ。
翠「うーーん、生まれる兆候だな!!」
翠は経産婦だから。そこはよくわかる。
翠「はい!、今から入院だな!!」
そういって翠は産婦人科の狸爺にスマホをいれたら、おっとり刀で狸爺がやってきた。
狸爺「こりゃ今晩生まれる!。じゃ分娩室へ運びましょう。」
翠は事務にコウさんの産休報告をしたら事務長がやってきた。
事務長「ほなら今から産休にしときますぅー・・・。あとで誰か手続きを・・・。」
翠が担架を運んできた。
まわりから看護師達が集まってきた。ワーーー生まれるんだ・・と歓声が上がり、おめでとうの祝福まで飛んでいる。みんなで一緒にコウさんを担架にのせている。「私なんか下帯をタクシーの外に垂らしながら病院へいったもんさー」などと笑い話が飛び交っている。知らない人は怪訝な顔して眺めている。看護師が担架に乗せられているからね。
翠「出産セットはロッカーかな?。」
コウさん「更衣室の鞄に入れてある。保険証もある・・・・・。」
翠「OK!、とってくる。事務手続きをしておくよん。」
みんなで担架をおしてゆく、その一群の周りに光が射したみたいに祝福モードだ。
コウさん「なんか恥ずかしいわ(*^▽^*)」
狸爺「まあ、女の晴れ舞台かなぁー!。」
コウさんは服部君に電話している。
みんなに祝福される出産前の風景というのも珍しいしさ・・・。
・・・
翠は夕方勤務あけに分娩室をのぞく。
コウさんは、唸っている。
服部君もいる。
既に陽も沈んだ小樽は、寒波が通り過ぎて晴天の空だ。

追記
 例年ならば2月の2日と3日は節分の取材に明け暮れるのだが、今年はすべてスルーした。というのも吉田神社は出店もこれまでになく多く、そして例年以上の人出だったと聞く。廬山寺の鬼放楽なんか、今年は大河ドラマの影響もあり、あの狭い境内に大挙して参拝者が訪れていただろう。鬼放楽は脚立を持ち込まないと撮影できないが、今年はそんなことは許されないだろう。
 そんな話しを聞くと、京都の節分が面白いということが世間に知れ渡ったので、私が出かけることはない。所詮は、少しちゃちで滑稽な民俗芸能なのだから、もう私の取材対象ではない。既にこのブログでは、何回も、そしてお薦めコースも紹介しているので、あとはお好きにの世界だ。
 その節分の翌日に散歩に出た。あらもうレンタル着物の柄が春めいているではないですか。そのとき立春を実感した。こちらはしっかり映像に収めた。寒い節分よりは、やはり温かい方が良いですね。
 そう思っていたら底冷えがする京都。東京は雪か・・・。
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ドローイング840. 小説:小樽の翠748. 寒波の小休止

2024年02月06日 | field work

 今日も寒波が来ている。窓の外は灰色の空だ。翠が夜勤から戻る頃だ。さてお鍋の朝飯とお風呂を沸かしておこう。帰ったらお風呂であたたまるというのがやはり北国の生活だ。
白い空気の塊をしょってきた翠が帰ってきた。
翠「さぶーーい、鉄道も飛行機も止まっているよ。」
「徒歩通勤でよかったじゃん。風呂沸いてるよ!!。」
そういうなり翠は浴室へ飛び込んでいった。
さて朝飯だ。味噌仕立ての鍋を温めようか。
朝のお燗をしておこう。朝燗というわけだ。
寒波がきている、いつもの朝の光景だ。
・・・
風呂とお鍋とお燗で身体が温まると・・・
翠「アチキー・・もっと暖まりたい!。」
そういって抱きついてきた翠を抱え2階の寝室へゆく。
翠の身体がホカホカしている。
スウエットをはいで翠の胯間を撫でてみる。
翠「もう萌えているよん!」
「いつから萌えているんだい?。」
翠「病院の仕事が終わって帰るときから。帰ってから暖まって一発やろってきめてた。それを支えに吹雪の中を歩いてきたもん。」
すでに翠の胯間はウルウルとしている。もちろんお燗の勢いもあるのだけど。
温かいホディをだきよせて切っ先を翠の胯間に沈めると、翠が骨盤を動かして入口に導いてくれる。
翠「よいしょっと・・・」
そういって翠が細い手をそえていれてくれる。
しばらく切っ先をいれたまま翠の首筋を舌先で舐めている。
翠「アアン!、ゾクゾクするぅーーー」
アチキの身体の下で瀟洒なホディが脈打っている。
翠が骨盤を動かしてグイッと入れ込んでくる。
経産婦だから痛くないのだろう。
しっかりはまった感じ。
翠の潤んだ温かい膣に、いつまでもくるまっていたい気分。
少し骨盤を動かしてみると翠の骨盤も反応してくる。
翠「ウウッ・・いい!」
胯間でみどりのクリトリスをやんわりと押しつけるような感覚。
翠の足がアチキの骨盤を抱え込む。
翠「気持ちいい・・・・」
ヌルッとした暖かさの膣がペニスを締め付けてくる。
ピタリとはまり込んだ気分。
少し激しく腰を動かしてみる。
翠「ハアッハァツ・・・登ってゆくぅー・・・・」
二つの骨盤がピタリとはりついたまま宙を漂う。
翠「気持ちいい、うってぇーーえーーーー・・・・・。」
切っ先が子宮口を捉えたような感じもする。
締め付けられたペニスがビクビクとしている。
翠「うってぇーーーっ・・・・。」
怒濤のように子宮口に打ち込むと、翠の膣が精子を飲み込むようにビクビクとしている。
頭が真っ白になり時間がとまったみたいだ。
翠がしがみついてくる。
そういって睡魔に襲われてくる。
・・・
翠の身体の中にさしこんだまま寝てしまったようだ。
眼が覚めると日差しが差し込んできている。
寒波も峠をこしたのだろうか。
あるいは寒波の小休止だろうか・・・。
小柄な翠の身体を撫でながら、窓から陽が差し込んでいる。
翠が目覚めた。
翠「今日は、房ちゃんのところにゆこうか・・・」
熱々のステーキかなぁー。
・・・
寒波のあいまに突然晴天が訪れる。
静寂が漂う小樽の街だ。
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ドローイング839. 小説:小樽の翠747. モデル候補

2024年02月05日 | field work

 今夜も翠は、夜勤だ。夜勤続きもそれはそれで生活のリズムができる。だからいつもの深夜のお茶タイムで晃子さんと百合さんがやってきた。
晃子「あの彫刻家のお爺さんも起きている頃かなぁー」
百合「いったい何時寝ているんだろうと思います。」
翠「どこかでタップリ寝ているんだよ。骨折じゃもうじき自宅通院に切り替わるよ。寂しくなるねぇー。」
百合「あっ!、それでか・・・?。」
晃子「なんだよそれでかって!?。」
百合「昼間ね、あのおじんちゃんが私の身体を褒めるのよ。腰からお尻にかけてのラインが綺麗だって。それじマジマジと観察目線ね。」
晃子「おっ、彫刻家に眼をつけられたか。裸のモデルにしようというわけだ(*^▽^*)」
百合「ええっ!、そうなのかなぁー?。」
翠「案外いいかもよ。百合って身体が綺麗だもん。」
晃子「そうだよ。綺麗なうちにモデルをしときなよ。」
翠「そうよ。彫刻家が眼をつけるぐらいだからさ。そんな機会はめったにないよ。」
百合「私の裸を彫刻にして、それどうするんですか?」
翠「うまくゆけば駅前に置かれるかもな。『精霊の命』とかタイトルをつけられて・・・。(*^▽^*)」
百合「ええっ!、私の裸を駅前にですか!!・・。超恥ずかしいじゃん。あっ!、晃子さん撫でないでくださいよ!!!。
晃子「うん、腰から骨盤まわりは綺麗かもよ・・・。」
翠「脱いでモデルやったら?。」
晃子「歳をとれば誰からも見向きもされなくなるんだから、いいじゃん永遠に残るってさ・・・。」
翠「アーティストって衣服の上からでも裸体がわかるらしいよ。だから百合の裸なんかバッチリ記憶されているかもなぁー・・・!?。
百合「やだなぁー・・・、まあおじいちゃんの気まぐれもあるしさ・・・。」
晃子「そんなのないない!、もうモデル候補かもよ・・・。」
・・・
今日も寒波が居座っているので、小樽の街には雪が舞っている。
街がうもれるぐらいに雪が積もっている。
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ドローイング838. 小説:小樽の翠746. スーパーシニア

2024年02月04日 | field work

 寒波がきているから、小樽の街はお休みかと思ったら路線バスは動いているし、翠の病院も休むことはない。それに翠は夜勤だし、夜中の看護師達のお茶タイムもある。今日は百合さんという新人がいる。晃子さんもやってきた。
 百合「なんかねぇー、病室のアンコウさんという80歳のお爺さんのところがほのかに光が漏れるんですよ!。それで絶対これは夜中にスマホでアダルトサイトをみているなと思って私巡回の時に注意したんです。『おじいちゃん、ちゃんと睡眠時間をとらなきゃだめよ』といって。それでわかったといってスマホをしまうんですが、私がいったあとまたスマホをいじっているんですよ。どうしようかなぁー。」
翠「ああっ、あのおじいちゃん元気だから大丈夫よ。私も不審に思って尋ねたことがあるの。そしたらね『新しい恋人をさがしているんだよ』だって。それでメッセンジャーで結構仲の良いお友達がいるんだって。なんでも新しい女の子を見つけると身体が俄然元気になるんだって。それが若さの秘訣らしいよ。だから私も諦めたのよ。」
晃子「80歳の爺さん。さいきんスーパーシニアというのがいるんだよ。80歳になってもエアロビやったり。それが長く続けているから身体が動いて、しかも筋肉質なんだよ。もちろん頭も元気だし、普通に会話できるんだよ。だからあっちも元気だよ。そんな元気なのが何で入院したんだー?。」
百合「あばら骨と大腿骨の骨折!。ラクビーのまねごとやろうとして骨おっちゃったんだって。」
翠「一寸やりすぎたか・・・、あのお爺さん何の仕事してたの?」
百合「彫刻家なんだって。」
晃子「ハァハーーん、アーティストか・・。何故かアーティストは頭が老化しないんだよ。やっぱ創作するって身体にいいんだな。」
翠「アチキがいってた。絵を描いたりしていると頭がフル回転して元気印でいられるんだってさ。」
晃子「芸術って老化防止作用があるんだ。」
翠「あっ!、それで女の子を裸にして彫刻のモデルにするのよ。それに恋が加われば人間はいつまでも元気よ。身体は老化はするけど頭はぼけないのよね。」
百合「馬鹿となんとかは頭の使いようってやつですか?」
晃子「はあっ!、それはちと違うんじゃない!!」
((*^▽^*))
翠「まあクリエイションよね。」
晃子「クリエイターって頭は最後まで元気らしいよ!!」
百合「うわーーっ、そんな才能私も欲しいなぁーー」
翠「ちゃんと勉強して積み上げなきゃダメよ。そうしないと感覚だけで創作しているから、つまり子供の落書と一緒だね。其れだと気分転換にはなるけど頭は、あまり使わないのよ。」
晃子「じゃあ百合もアンコウさんの裸のモデルだ(*^▽^*)。アンコウさんは、この時間もスマホで夢中になっているよ。恋は人間を元気にさせるもん。最高の薬だよ。」
百合「私、脱ぐんですかぁー」(*^▽^*)
翠「老人に若い恋人か・・・・」
晃子「若い女子が老人に興味を持てばだけどね・・・。」
翠「それが今の若い男子の恋人では飽き足らない女の子もいるんだよねぇーー。」
百合「世の中うまく出来てるんですねぇー」
・・・
外は強い風の音がしている。
波も高いのだろう。
酷寒の小樽である。
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ドローイング837. 小説:小樽の翠745. タカ君とミッチャンの出会いの頃の話し

2024年02月03日 | field work

 アンタも好きねぇーと翠にいわれてたことを思いだしていた。時々定点観測のつもりで地獄坂から小樽の街越しに見える海を描く。午後3時になると決まったように描き終えて坂道を降りてゆくと菁園中学校の授業が終わり小春に出会うのも習慣になっている。
小春がノースフェイスの手袋をはめて手を振っている。
小春「今日は部活もお休み。生協へ夕飯のおかずを買い出しにゆこうよ。ところでおじさん、前に話したタカ君とミッチャンのお話を覚えている?」
小春と地獄坂をくだりがらそんな話しをしていた。
「銭函海岸で男と女になった話しなら覚えているよ。それでカップル成立だったかな?」
小春「それそれ。どうしてミッチャンはタカ君とつき合えようになったか。カップル成立前の話しね。」
「それは、きいてなかったな。」
小春「小学校4-5年になると女の子は生理が来るじゃん。それから女の子は男の人のことを一杯研究するのね。誰がいいかなとか、どうしたらカップルになれるかなとか、それをどうしたら相手に解ってもらえるかなとか・・・。」
「つまり人間理解というわけだ。大人に急成長するわけだ。」
小春「そうよ。生理が来たらお友達同士で情報交換するの。だって学校の先生は男の子の捕まえ方は教えてくれないもん。それで友達同士で男子ゲット作戦ね。だから誰が良いかなとか、男の子の品定めよね。将来ちゃんと仕事ができそうで、二枚目で・・・、だって将来子供を産んでもいい男の子を選ぶよね。だって遺伝子が大切だもん。それでミッチャンはタカ君に決めたの。でも小学校の男の子って女の子には無関心じゃん。相手に伝わらないのよね。だもんタカ君はサッカーのユニフォームが欲しいとか、プラモデルが欲しいとか・・、いつも全然違う話題ばかりなの。ミッチャンが近寄っても関心なしなのね。」
「だよね。女の子の方が成長が早いけど、その頃の男の子って女の子なんかしゃらくせえだもん。」
小春「そうしているうちに中学生になるじゃん。でも小学校のクラスメートがそのまま中学にゆくから、またタカ君と会えるじゃん。それでついに意をけっして初体験に誘い込んでバッチリカップルになれたわけ。」
「小学校4年からだと少なくとも5年間も長い春をしていたんだ。うーん、長すぎた春は、大人達ばかりじゃなかったのか・・・。」
小春「そうよ、女の子が狙いを定めたら男の子は応えて欲しいなって思った。だって女の子は考えた末に選んだ男の子なんだもん。お友達の中には、これは絶対とターゲットを決めても中学に入ったら別々になってハイ!、サヨナラなんて子もいるのよ。そんな淡い青春なんか思い出にしても、なんにもならないよ・・・。今日は寒波がくるからバイバイね。夜は危ないからユウ君のママが泊まってゆきなさいっていうわけ。」
そういって小春は、生協で夕飯の食材を買い込み、ユウ君の家にはまり込んでいる。
そういえば、アチキも小学校の頃にあったなあ。大人っぽい女の子が近寄ってきたけど、アチキはプラモデルが欲しい系の男の子だったから、全然女の子には応えなかった。そしたらもう!馬鹿!!っていわれて女の子は消えていった事があった。女の子は生理が来ると一気に大人になり、男の子は子供のままか。そんなすれ違いが淡い青春という錯覚の世界を生み出したのだろう。淡いだけじゃ文学者の趣味であり何の価値もないが・・・。
・・・
今日も寒波が来るか。
アチキも早く家に帰って翠と抱き合って寝よう。
寒いときほど男と女の距離が密着する感じ。
次第に暗い雲に覆われてくる小樽である。
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ドローイング836. 小説:小樽の翠744. 寒波の中の小樽

2024年02月02日 | field work

 ベーヤンからメールが来た。榊原さんがフィリピンから戻ったので飲もうよとお誘いだ。いつものオーセントホテルへゆく。
・・・
ベーヤン「この時期はフィリピンにいるはずの榊原さんが一寸日本へ戻ってきた。また来週フィリピンへゆくんだって。」
榊原「日本の建築士事務所の登録期間満了がきたんですよ。例の構造疑惑問題以来3年毎の事務所登録更制度に変わったんですよ。その前に更新の手続きをしないと抹消されて新規登録。この時期、フィリピンは乾季だからすごしやすいです。そんなときに・・、アチャー寒い日本ですか。」
ベーヤン「いつも冬は日本にいないよね。それでこんな半端な時に日本へくるわけだ」
「よく忘れずに思い出しますねぇー」
ペーヤン「上さんとのエッチは忘れないよね。そうなると例えば!?」
榊原「ハハハ・・、そのエッチがらみなんですよ。もう75歳になると精力剤の世話にならざるを得ない。」
ベーヤン「なんでよ。それって飲み忘れたとか・・・・」
榊原「それはよくある話です。実は薬の置き場を忘れたのですよ・・・。」
ペーヤン「今夜はするから飲んでおこうというわけだ。」
榊原「はい、いつも日本でシアリスを買い込んでゆきます。」
「バイアグラならフィリピンにもあるんじゃないの?。」
榊原「ハイ!、フィリピンで手に入れることは出来ます。なにしろシニアになっても恋をして結婚するぐらいの国ですから。でも副作用があるから、私はシアリス派ですね。日本の泌尿器科のクリニックにゆけば簡単に手に入るでしょ。」
ベーヤン「何!、買い忘れたの?」
榊原「いやいや置き忘れですよ。まあ嫁が関心を持って、それで日本語の説明文をタガログ語に翻訳して、どうやら元気になるからビタミン剤だと理解したんですね。そうすると嫁もバンバン飲んじゃうんですよ。一日5錠の飲んだけど効かないじゃんていうんですよ。私はひぇーーっ高い薬なのに、一日5回!!。気づいたときはシートが全部空になっていた。それから私も置き場を考えたんです。嫁に知られずに私がわかりやすい場所というと仕事のアトリエですよね。そのアトリエが仕事の情報やら、私の道楽やら、過去の仕事の残骸やら、そんなので混沌としているですよ。ここなら嫁でも解るまい。そう思って嫁に解らず私が取り出しやすいところにしまったんです。そしたら私がしまった場所を思い出せなくなって・・・」
べーヤン「つまり今晩やろうとしたら、鉄砲に弾が入ってなかったってわけだ。」
榊原「タマがなきゃ使えない筒ですからねぇー。でも結局日本へ来てからわかったんです。私の旅行用の洗面ポーチのなかにあったんです。」
「私も、あるよ。例えば健康保険証と診察券とジムのカードをまとめてセットにしてクリアファイルに挟んで自分でも解りそうな所においといた。1週間経ったらその場所がわからない。そんなわけで翠と家中探したけど、みつからない。だから健康保険証は再発行。そしたらデスク脇の小さな茶封筒に入っていた。クリアファイルに入れたと思ったのに、それ自体を忘れている。」
べーヤン「それは僕もある。つまり老化というよりは情報過多なんだよ。仕事、道楽、過去の記憶、それにPC関係の書類が加わると仕事場は混沌としてくるよ。だから念をおいて置き所を探したのに、それが自分でも解らなくなってしまった。自分で自分が騙されるというやつ!。」
「整理するためにデジタル化したのに・・・」
べーヤン「そうだよ。デジタル化するとPCの中のデジタル書類と紙の書類とで混沌としてくるもんね。そんで榊原さんは日本へ精力剤を買いに来たというわけだ!!!」
榊原「ハイハイ、追加分を調達しますぅー・・・。」
べーヤン「きっと上さんは寂しがっているぜ。男もつらいよ!、だな。」
榊原「多分一人で慰めているかな。」(笑)
・・・
また雪が降りだした。予報じゃ今晩は寒波が来ると言っていた。
ベーヤンがタクシーの手配をしにフロントへ出かけた。寒波が来ている小樽でスマホじゃタクシーなんか捕まらないからね。
今夜は吹雪くだろう。
突然ホテルの窓が白いモヤに包まれた。
雪を巻き上げた寒気が通り沿いに走ってきて、ゆき去る。
寒波の中の小樽だ。
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ドローイング835. 小説:小樽の翠743.もう奴隷よ!

2024年02月01日 | field work

 真冬でも晴れ間がのぞけば定点にでかけてスケッチをする。
帰る頃に菁園中学校のチャイムが鳴り今日の授業が終わったことを盛大に知らせる。心春が待ち構えたように飛んでくる。
小春「以前私の友達の夏樹とコースケ君の筆卸の話しを覚えている?。」
「覚える意欲がなくても覚えているさ。今度は違う彼氏でも見つけたかい?」
小春「そうじゃないの。夏樹とコースケ君がしっかりできあがっているの。」
「カップル成立ですか・・・。」
小春「そうよ。だってコースケ君の筆卸おろしをしたじゃん。その後が大変なの。」
「大変!?」
小春「その後コースケ君がすっごく発情して毎日お堂に誘ってするんだって。もう教室でも午後になると、しようのサインをくれるんだってさ。抜かないと正常にならないんだって・・・。もう日課になっているもん。
「まあ嫌がる男を無理無理開眼させたからねぇー・・・・・」
小春「そうよ。もう夏樹の奴隷よ・・・。」
「それが若い人達にとっては正常なのだろう。夏樹さんもコースケ君と一丁あがりかな!?。」
小春「だって、誘われるとコースケも可愛いなと思ってお堂にゆくんだって。」
「母性本能に目覚めたんだ。」
小春「そうなんだ・・・。」
「次は、子供が生まれるよん。」
小春「夏樹に避妊のこといっておかなきゃ。」
「今妊娠すると先生もびっくりするだろうな。まあ出来たらしょうがないか・・・。」
小春「そうよね。成行だもんね。」
「あとは周りから祝福されて・・・かな。」
小春「早すぎるって怒られそうよ。」
「できちゃったら、大人達はそこを飛び越えて出産の準備でもするんだろう。いまはそういう時代だよ。」
小春「なら安心。夕飯のおかずを買いに行こうよ。」
冬だから、部活もお休みに近い。
雪の除雪で2m位山になっている。その間に人の足が通れるぐらいに縮まった細い雪道を小春と生協へ下っていった。
・・・
頭の高さまで雪が降り積もっている小樽である。
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