たわけ者・田分け者

女房に[たわけ者]ってどんな漢字で書くのか尋ねると、〈田分け者)だと教えてくれた。高校の歴史の先生がお百姓さんが田を売り分けると当面は良いけど、行く行くお米の収穫が減り自分が困ることになる。目先の利益で田を売るような人のことを田分け者〈たわけ者)と言うのだと語源を教えてくれたと言う。子供のころから「たわけ者」の言葉はよく聞いたし自分でも使ってきたが、〈田分け者)とは聞いたことがなかったので私はすごく嬉しく、そんなことを今も覚えている女房が素敵に見えた。その先生のことが話題になったが女房はこと細かく覚えている。その先生は素晴らしいと思った。確認のため広辞苑を開いたが(田分け〉は出ているが田分け者は出ていなかった。広辞苑には(戯け者= たわけもの・戯言= たわごと)が載っていた。それはそれでいいのだが、〈田分け者)の語源が面白かった。田分け者の言う言葉は戯言〈たわごと)より田分け言(たわけごと)がいいと思った。私は田分け者のたわけ言がいやに気に入った。今の時代田分け者は若い人から、専門家、国を預かる大人まで堂々と大手を振ってい歩いてる。こんな時世だからなのか、やたら(田分け言)にリアリティを感じてしまう。特に教育に関してそう思う。教育改革が(田分け者の田分け言)で論議されなければいいのだが。明日の新聞やテレビでも、沢山田分け者が登場し、田分け言を聞けるに違いない。

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