バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

私はやってない!

2013年05月24日 22時51分35秒 | バス運転士

夕方、営業所前ターミナルに到着… 次の発車まで15分ほど時間があったので、私は「トイレへ行っておこう」と思って、営業所の中へ入って行った… すると、ある上司から「あっ、松井くん!」と声を掛けられた。

私は「ゲゲッ… なかなか車線変更させてもらえず、ちょっと強引に入れてもらったら、そこは“車線変更禁止の黄色いライン”で、おまけに後続車からパッシングされてしまったこと… そのドライバーから電話が入ったのか?」とか…

あるいは「某駅のバス停を2台のバスが同時発車して、私は違法駐車車両を避けたまま斜めに止まってしまった… その状態で、信号が変わる直前にお婆さんに駆け込み乗車されたので、その分だけスタートが遅れてしまい… 後ろのバスが赤信号にかかってしまったことで… その運転士から電話が入ったのか?」などと考えながら、「はぃ…」と返事をした。

すると、上司が「今日、他の営業所のバスの車椅子の乗車を手伝ってあげたとか… 記憶にある? 御礼の電話が、その営業所から入ったんだけど…」と言ったのである。予想が大きく外れた私は「えっ!? と… ん? あぁ、ベビーカーの乗車ならば… でも、私は何もやってませんよ」と答えた。

それは午前中のことで… 私はMサイズ巡回バスをやっていて、私が巡回バス専用のバス停で止まっている時に、その一般路線のバスが追い越して行って…(それはルール違反でも何でもなく、当たり前のことである) そこから3つくらい先のバス停で、そのバスが止まり、私のバスも止まった。

バス停にはベビーカーを押したお母さんの姿が見えたので、私は「ベビーカーを畳んで乗るのか、そのまま乗るのか… あるいは私のバスに乗るのか…」と思っていたら、前のバスがハザードランプを点滅させたのである。

すでに5分以上遅れていた私は、一瞬「私に“お先にどうぞ!”と言っているのかな?」と思ったのだが… 「どうしよう?」「どうする?」と自分でも何を考えているのか分からないまま… 気が付けばバスを降りて、前のバスに飛び乗っていた… が、すでにベビーカーはベルトで固定されていたのであった…

私は「あ、もう… いいですか。すいません…」と、照れ笑いを浮かべながらバスを降り、自分のバスの運転席に戻った… ただそれだけのことである。そう、私は何もやっていないのだぁ~! それなのに“御礼”だなんて… あぁ、こんな私にもったいない… ありがたや、ありがたや…

さて、前述のような状況だったことを説明すると、上司が「その運転士、松井くんに惚れたんじゃないのか!?」と言って笑ったけれど… その運転士さんは男性でしたよ。一瞬だったから100%とは言えないけれど… でも、イケメンであったことは確かで、もしも私が女性だったら逆に惚れちゃったかもしれないけどね。ハハハ…