おぢのニセコ山暮らし

山暮らしと世間のあれこれを書き綴ります

天皇が靖国参拝止めたわけ

2006年07月20日 | Weblog


昭和天皇が、靖国神社のA級戦犯合祀に強い不快感を示しておったことが明らかになった。
1988年、昭和天皇は「私はある時に、A級が合祀され、その上、松岡、白取までもが」「だから私はあれ以来参拝していない。それが私の心だ」と、当時の宮内庁長官に語っていたことが分かったのだそうだ。
「松岡」「白取」はA級戦犯の松岡洋右元外相、白鳥敏夫元駐イタリア大使らしい。
日本経済新聞のスクープでござった。
各紙が夕刊で追いかけておったね。

昭和天皇は1978年にA級戦犯が合祀されて以降、参拝はしていない。
だが、その理由はこれまで明らかになってはいなかったのじゃ。

一方、
「千鳥ヶ淵墓苑」の「拡充構想を大いに議論しよう」、というのは、過日の読売の社説じゃ。
「無宗教の国立施設である千鳥ヶ淵墓苑には、先の大戦の海外の戦没者で、引き取り手のない約35万人の遺骨が納められている。」として、「8月15日の全国戦没者追悼式典の会場となる日本武道館や靖国神社から、徒歩で数分の圏内にある。」という。

で、欧米諸国の「無名戦士の墓」のように公園化し、外国からの要人が献花できる施設としては、という内容。
ようするに、千鳥ヶ淵墓苑を拡充し、世界各国の要人が戦没者をお参りする施設にしてはどうじゃろか?ってことだ。
これだと、国立追悼施設を新たに建立する必要もない、ということのようだ。

小泉あんちゃんの靖国参拝については、このブログでは、ついぞ触れてこんかった。
だって、ネット右翼とか何とか、ちょと怖いもん。

靖国参拝をこころよく思っていないのは、別に韓国、北朝鮮、中国ばかりじゃない。
ブッシュと小泉の個人的な関係で黙ってはおるが、ホントに怒っておるのは実は米国じゃ。
当たり前だけど、あの大戦を指導し敗戦に導いた、いわゆるA級戦犯が祀られておる靖国神社へ参拝に行くってことは、米国から見ればあの戦争を全て肯定しちゃうわけで、こりゃ面白くもあるまい。

兵士だけでなく、一般市民多数が犠牲となった戦争ゆえ、その責任はきっちりとっていただかなければならんてのは、昭和天皇に止まらずニッポン国民の多くも思っておるに違いない。
当の昭和天皇本人だって、大いに責任を感じていたはずじゃ。

そこへ、深い思慮もなく、各国の反発も無視して靖国へ行く小泉あんちゃんってのは、いかがなもんじゃろか。
ようするに「あんた、頭悪いんでないかい」って話だ。

読売じゃないけど、千鳥ヶ淵墓苑を拡充して、すんなり、誰もが参拝ってのが、すっきりしてよろしい。

中東を中心にドンパチやっておるキリスト教徒とイスラムの争いは、どっからどう見ても、不毛じゃ。
ここは、かつての不毛の争いを大反省して、いまは賢い対応をしておるヨーロッパに学んだらぁ、って思いますです。