グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

子どもたちの食料

2011年09月09日 | 
先週は、クモを狩るベッコウバチに登場してもらいました。
狩りをして、獲物を確保してから、急いで穴を掘っていましたが、
今日の主人公は、手回しよく、先に穴掘りを済ませて、
じっくり、獲物を探すタイプのようです。
それも、じっくり念入りに、
こんなに多くの土を掘り出します。
そう深くないのですが、中の食料庫が大きいのです。
この穴の製作者は、キリギリス類を狩るクロアナバチです。

そして、こんな具合に、
近くに別の穴も用意します。

兄弟姉妹が多いことはいいことかも知れません(笑)
1匹で2つ、3つ、くらい掘るのが多いようです。
動かない巣穴の口を見つけて撮るのは容易でした・・・が。

私が観察した辺りでは、8月上旬くらいから、
直径15ミリ程の穴をせっせと掘っていました。
でも、機敏に動き回る働き者のお母さんの姿を
撮ることができません~(涙)

何とか撮影に成功したのは、狩りを終えて獲物を
運んでいる最中です。
自分の体より大きくて重いものを運んで、
せっかく捕った大事な獲物ですから、離さず引きずっているので、
何とか撮れました。でも、この程度!?(汗)

犠牲者は、ウマオイかと思ったら、もう少しスマートなカヤキリのようです。
この時季のキリギリス類も、
産卵を控えて栄養を蓄え、メスはお腹に卵を準備しています。
必ずメスが生け贄にされるそうです(涙・・・)

クロアナバチのお母さんの体長は25~30ミリくらい。
カヤキリは45~50ミリくらいあります。

運んでいる途中で、置いてあった一輪車(荷車)の足に
カヤキリを抱えたまま飛び乗りました。隠れたつもり?
ご覧のように、カヤキリは翅の下に産卵管が付いているので、
メスだと分かります。

ベッコウバチのクモ同様に、
このカヤキリも毒針の覚めることのない麻酔注射で
身動き出来ず、されるがままです。

カメラをあまり近づけるもので、「何よー!」と
キッ!っと、にらみ返されてしまいました。
これから、穴に運び入れ、新鮮な食料の準備を終えて産卵です。

わが子に、栄養たっぷりの良い物をと一生懸命なのは、
ヒトもハチも同じですね。

(なるせ)
コメント
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