グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

あるカップルの事件を機に

2017年07月07日 | 
ある日の朝。

庭を散歩していると一対のシジミチョウのカップルが。

あら、仲よししてる♡
と思ったら、もうカップル成立しているにも関わらず、3匹のオスがひっきりなしに二匹にちょっかい出しています。
この期に及んでメスを奪い取ろうとしてなのか、単なるやっかみなのかわかりませんが笑

もう、無粋な奴らね、プンプン!とか思っていたけれども
近寄って写真を撮りまくる私も、そうとうお邪魔だったかもしれません

(3対2の瞬間はブレブレの写真しか撮れなかったので割愛します…)
アタックされた瞬間、上の蝶が高速で羽根をばたつかせて追い払っています。


あら彼氏ちゃん、やるじゃない♡
と思ったけど、あれ、ほんとにオス?そもそも雌雄の違いを知らないわ!

と気がついて、シジミチョウの雌雄の違いを調べる(ネット世界の)旅が始まりました。


まずそもそもシジミチョウ系の中のどなたなのか、みきわめる必要があります。
検索するとシジミチョウ34種!が載っているサイトがありました。
http://www.insects.jp/konbunrinsijimi.htm

ざっと見ていくと、それっぽいのはこの方たち。


ヤマトシジミがダントツでクッキリとした模様で、真ん中に弓状の班があるのが特徴的ですね。
じっくり見比べていくと、メス(と思われる)個体とヤマトシジミがとてもよく似ています。
でもオス(と思われる)個体のほうはシルビアシジミとも似てる気がする…

ということで検索。
「シルビアシジミ」と入力しただけで「シルビアシジミ ヤマトシジミ 違い」と出てきました笑



なんという微妙な差!
でもよくよく見れば、明らかに模様は弧を描いています。
これはヤマトさんと言っていいんじゃないかな~?!
ちなみにシルビアシジミは絶滅危惧種Ⅰ類ということで、めったに出会えないようです。

グローバルのブログ内検索でも一応検索してみます。
マニアックなセンパイ方がシルビアさんを見つけているかも…でてきません。

ということで、ヤマトシジミに確定!でいいのではないでしょうか?


そして次は雌雄の違い。
羽根の表面(内側)が見れれば、識別は簡単です。
キレイな水色はオスの証拠、メスは黒だそうです。
しかし調べたところ、出没する季節によって多少の違いがあり、メスは暑い時期は黒一色、でも寒くなってくると灰色に水色の強い個体が現れるそうです。
見慣れればわかってくる感じはするけど、どうだろう。
こちらに写真がたくさん載っていました。けっこう個体差があるなあ。
http://shouchan19.blog.fc2.com/blog-category-47.html


では今回のように両方羽根を閉じていて裏面しか見れない場合は?・・・検索!
http://shouchan19.blog.fc2.com/blog-category-47.html

一番の違いは、腹部。オスは腹部がほっそりで先端の交尾器が筒状。メスは腹部がぷっくりで先端が尖っている。

だそうですが・・・交尾中なので先端の形が分かりません!

ので腹部を観察します。
メスの腹部がぷっくりしてるのはヤマトシジミに限ったことではないので、他の蝶にも応用できるのかな?
この写真が一番わかりやすいです、、、が

うーん、手元の写真では、かなりはっきり下の蝶のほうがおなかがぷっくりしてるのがわかるのですが、
アップすると画像が荒くなってしまってわかりずらいかも。
うん、でも私の中では確定!

よく見ると緑がかった茶色?の交尾器が見えています。これはオスのペ〇スなのかな??
しかし画面にかじりついて交尾画像を観察する私・・・はっ!!ちょっと変態かも!
でもグローバルの虫博士なセンパイさん達の中では「変態」=マニアック=誉め言葉!らしいので、
ちょっと仲間入りできた気分で嬉しい☺(意味が違う)

ちなみにこの前かったイモムシハンドブックには、
シジミチョウが、アリに甘い蜜を上げる代わりに守ってもらっているという話が書いてあり、
へええ!と思っていたのですが、
今回いっぱい調べたので、幼虫さんにも特にお会いしたい気持ちが強くなりました。
カタバミに卵を産むそうです。まずは卵さがそ!
イモムシハンドブック


ヤマトシジミはごく一般種なので、みなさんの家の近くにも普通にいると思います。

これからも愛しくユニークな隣人たちの事、もっともっと知っていきたいです。(あい)


コメント
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