歴史科学協議会『歴史評論』5月号が届いていたので、そちらを読み始めた。今月号は実証的な論文ではなく、大学生などへの啓蒙の文が並ぶ。「歴史学の名著を読もう」という特集である。
歴史関係の雑誌は、これしか購読していないから、歴史学研究の動向はこれから入手するしかないので、じっくりと読む。ほかに『歴史学研究』、『日本史研究』などの雑誌があるが、購読するだけでかなりの出費となるので読んでいない。だいたいボクはみずからを地域史研究をしているとはいうが、日本史研究をしていますなどという大げさな自己規定はいっさいしない。それほど本格的にやっているわけではなく、自らの関心の動きにあわせて、政治や経済、とにかくなんでも勉強する。そのなかで主に地域史の研究をしている(とはいえ、これとて生半可にはできるものではなく、当該研究の動きをきちんと把握していないとできない)というにすぎない。
さて今月号は、それぞれの分野での「名著」を紹介しているのだが、伊藤定良の「名著を読む」は、江口朴郎、板垣雄三、上原専祿、そして従属論のフランク、ウォーラーステイン、柴田三千雄、阿部謹也、網野善彦、サイード、、アンダーソン(『想像の共同体』)、ホブズボーム、西川正雄、鹿野政直、安丸良夫らの本を紹介している。読んだものもあれば、読んでないものもある。しかし、ここに記されている本は、歴史研究の学科に進学した人は、読んでおいた方がよい。
自らの問題意識は、こういう名著を読む中でより鮮明になっていくのである。
ボクは問題意識を持てといつも言ってきたが、問題意識は自己満足のためのものではなく、客観的なものとして育てていかなければならない。「名著」は、その際の大きな刺激となるであろう。
また上杉忍さんの文もある。上杉さんが掲げている本は、いずれも知らない。アメリカ黒人史に関わる本だ。
ボクは“帝国”アメリカについては、いろいろな本を読んでいるが、黒人の歴史については本田創造と近年出された、書名が浮かばないが、女性の書いた、いずれも岩波新書くらいしか読んではいない。でも本当は、黒人支配の動向も視野に入れないと、“帝国”アメリカは理解できないだろうと、実は思っている。
歴史研究を志す人のなかには、鋭い問題意識をもった人が多かった。今はそうでもないようだが、そういう人の著書は、とても刺激になる。
歴史関係の雑誌は、これしか購読していないから、歴史学研究の動向はこれから入手するしかないので、じっくりと読む。ほかに『歴史学研究』、『日本史研究』などの雑誌があるが、購読するだけでかなりの出費となるので読んでいない。だいたいボクはみずからを地域史研究をしているとはいうが、日本史研究をしていますなどという大げさな自己規定はいっさいしない。それほど本格的にやっているわけではなく、自らの関心の動きにあわせて、政治や経済、とにかくなんでも勉強する。そのなかで主に地域史の研究をしている(とはいえ、これとて生半可にはできるものではなく、当該研究の動きをきちんと把握していないとできない)というにすぎない。
さて今月号は、それぞれの分野での「名著」を紹介しているのだが、伊藤定良の「名著を読む」は、江口朴郎、板垣雄三、上原専祿、そして従属論のフランク、ウォーラーステイン、柴田三千雄、阿部謹也、網野善彦、サイード、、アンダーソン(『想像の共同体』)、ホブズボーム、西川正雄、鹿野政直、安丸良夫らの本を紹介している。読んだものもあれば、読んでないものもある。しかし、ここに記されている本は、歴史研究の学科に進学した人は、読んでおいた方がよい。
自らの問題意識は、こういう名著を読む中でより鮮明になっていくのである。
ボクは問題意識を持てといつも言ってきたが、問題意識は自己満足のためのものではなく、客観的なものとして育てていかなければならない。「名著」は、その際の大きな刺激となるであろう。
また上杉忍さんの文もある。上杉さんが掲げている本は、いずれも知らない。アメリカ黒人史に関わる本だ。
ボクは“帝国”アメリカについては、いろいろな本を読んでいるが、黒人の歴史については本田創造と近年出された、書名が浮かばないが、女性の書いた、いずれも岩波新書くらいしか読んではいない。でも本当は、黒人支配の動向も視野に入れないと、“帝国”アメリカは理解できないだろうと、実は思っている。
歴史研究を志す人のなかには、鋭い問題意識をもった人が多かった。今はそうでもないようだが、そういう人の著書は、とても刺激になる。