浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

反自民勢力の反省

2016-08-01 15:47:23 | その他
 鳥越氏を担いだ政党などの選挙結果に関する声明を読んだ。これはダメだなと思った。

 都知事選挙で野党共闘ができたことを評価するが、勝利するために選挙に候補者を立てて闘うのではないのか。反自民の政治勢力は、負けがこんで勝とうという意欲がなくなっているのではないか。野党共闘ができればよいのか、それが目的なのか。

 今回の都知事選のプロセスをきちんと順を追って点検すべきである。

 私は、当然宇都宮氏が反自民勢力の候補として出馬されると思っていた。しかし思いつきのように鳥越氏が出馬表明をして、宇都宮氏を押しのけていった。しかし鳥越氏は、都知事としての政策はまったく持っていなかった。何という安易な姿勢。

 にもかかわらず、民進党など、鳥越氏の立候補にあれよれよという間に乗っていった。鳥越氏をおした政党などが、都政に関する具体的な政策くらい出すかと思ったら、最後の最後までことばだけ。

 そして鳥越氏は、選挙に関する候補者討論の場にもほとんど参加しなかったという。また選挙演説の回数も少なかったようだ。

 鳥越氏は、ほんとうに都知事になりたかったのか?私は、そうではなかったと思う。参議院議員選挙後の選挙に急に出たくなっただけなのだ。

 野党共闘は目的ではなく、何らかのほかの目的のために存在するものだ。今回は、反自民の東京都知事を当選させる、ということであった。では具体的に何をしたのか。選挙演説やビラ配りをしただけで、具体的な選挙公約すらつくることができなかった。

 野党は、まさに「野党」なのだ。こんな状況では、これからもずっと「野」にありつづけるのだろう。政党は、いったい何のためにあるのか、今回は疑問を持ってしまった。

 
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反自民勢力の立候補の仕方

2016-08-01 08:10:51 | その他
 今回都知事選に於ける鳥越氏の出馬、今だから書くが、すべきではなかった。

 まず、反自民勢力が東京で当選することはあり得ない。今までの都知事選を振り返れば、質の悪い人間を平気で知事にするのが東京都民であるから、今回も当然、メディアへの露出が多い、ろくでもない人物が当選するのはわかっていたことだ。それは、石原、猪瀬、舛添、すべてに共通していることだ。ちなみに前回都議選では、自民党候補は全員当選している。

 だとするならば、この選挙戦はどう位置づけられるべきか。それは、都政というものがどうあるべきかを、きちんとした政策をもって訴えかけること、そして都民の低い(あるいはまったくない)政治意識の底上げをはかるということが目的でなければならなかった。

 しかし鳥越氏は、たしかに現代政治への危機感はあることはよくわかるが、前記の目的から見れば、決して立候補するべき人ではなかった。

 まず都政に関する政策をほとんど持っていなかった。これは致命的だ。

 そして年齢が高すぎる。いくら元気とはいえ、76才では、任期終了時には80才だ。今まで都政や地方行政に関わっていたのならまだわかるが、全くの素人である。そういう人間が、たとえ都知事になっても、有効な働きはおそらくできない。地方行政は地道な仕事なのだ。
 私は、最近まで浜松市の某議員の政策立案などに関係していたが、ひとつひとつの政策について調べるのはかなり大変であった。担当者から資料を取り寄せたり、直接市の担当者と面談したりして材料を集める、そしていろいろな文献を調べ、どうあるべきかをそれらの材料をもとに考えていく、というものであった。知事というのは、そのすべてに関わるわけである。だとするなら、ほんとうに真剣に地方行政について、都政について、きちんと勉強すべきなのである。76才の人が、そうした勉強ができるのか。

 鳥越氏は、聞く耳を持っているというようなことを言っていたが、膨大な情報を持つ都の官僚とどうわたりあうつもりだったのか。聞くだけではだめなのだ。それぞれの政策について、都の官僚とことなることを対置できなければならないのである。鳥越氏がたとえ当選できたとしても、きっと故青島幸男氏のときのように、都の官僚に丸投げということになっただろう。

 鳥越氏はなぜ出馬したのか。私はその背後にジャーナリストとしての奢りがあったのだろうと思う。ジャーナリストというのは、彼は「毎日新聞」記者であったが、「毎日新聞」記者としてその名刺があればどんな人物とでも会うことが出来る。記者は、そうした状況の中で、いつしか自分自身には力があると誤信してしまう。会社の名刺があるから、いろいろな人が会ってくれるのである。個人の力ではない。もちろんなかには、ほんとうに個人としての力をもち、それを発揮して活躍するジャーナリストがいる。鳥越氏はどうなのか。私は彼がどういうことについて「卓越」したジャーナリストであったのかを過分にして知らない。名前だけを知っている。名前だけだ。

 その鳥越氏に、知名度があるからといって、反自民勢力がのっていったところに、反自民勢力のだらしなさがある。小池百合子は、知名度に加えて、アピール度があった。おそらく無責任な口から出まかせ、当選するためには何でもいうというしたたかさ、があった。鳥越氏に、知名度以外に何かあったか。何もない。政策もない、話も決して具体的ではないし、迫力がない。

 反自民勢力が勝つためには、知名度に加えて、政策はもとより、当選に向けた知性に裏付けられた迫力が必要なのだ。

 負けるべくして負けた今回の都知事選挙。増田候補より低い票であることを、鳥越氏や、鳥越氏を担いだ政治勢力は深刻に反省すべきだ。

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都知事選

2016-08-01 00:27:23 | その他
 都知事選に小池百合子が当選したとのこと。予想通りである。彼女はなかなか都民の感情をとらえるのが上手であった。都民は、政策なんてどうでもよく、感覚的に「これが良さそうだ」ということで投票する。

 東京都民は、今までも、石原、猪瀬、舛添というロクでもない人々を知事としてきた。今度も同じだろうと思っていたが、やっぱり・・・

 反自民勢力は鳥越を担いだが、当選するわけがないと思っていた。どうしても当選したいという熱意が、鳥越にはなかったな。知名度が高くても、都民の非知性的な感覚にあわなかったのだ。それに週刊誌で女性問題が報じられたことも大きく響いたのだろう。

 さて、きっと小池百合子も任期を全うすることができないだろう。ボロが出てくるだろうし、都議会とも対立する。都の官僚たちを捜査できるだろうか。あの死んだような眼と自信過剰。

 都民はまた選挙することになると思う。東京はカネがある。選挙でどんどんつかえばいいじゃないか。どうせ無駄遣いばかりしているのだから。

 都民は何も学ばないから、何度でも選挙に挑戦する。いいじゃないか。

コメント (1)
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