松島泰勝『琉球独立論』のなかに、沖縄人民党の瀬長亀次郎への言及が多かったので、古書店で購入して読んだ。瀬長亀次郎は共産主義者であるが、見上げた人である。彼の人生は、まさに「不屈」ということばをそのまま当てはめることができる。いかなる状況に陥っても、絶望することなく、闘い続ける。
私は沖縄県民のたたかいの中で、悲愴感があまり出すぎるとたたかいは長続きしないということを学ばされました。だからたまには冗談もとびだし、ユーモラスなこともいう、いわゆる楽天的にかまえるということであります。しかも1本のスジは絶対に通していく、このことはつねに注意を払うことにしています。(196)
スジを通して楽天的に闘い続ける、というのが、瀬長の闘いであった。戦前は治安維持法で監獄に入れられ、沖縄では米軍の支配下、牢獄に入れられたり、那覇市長を辞めさせられたりしても屈せず、沖縄の人々を信じ続けて闘いつづけた。
この本は、みずからの来し方を綴ったものであるが、いっさい絶望したりした経験が書かれてない。実際そうだったのか、そうではなくて絶望感に苦しんだこともあったが書かなかったのか、それはわからないが、しかし文章を見ると、瀬長の人格が浮き彫りにされていて、ウソはつかない人であると思うが故に、彼には絶望はなかったとしておこう。
どんな状態になっても、笑いながら闘い続けること、これが大きな武器になったような気がする。弾圧されても苦にしない、気にしない、ニコニコ笑いながら闘い続ける、そういう人物に権力者は弱いのだと思う。
瀬長は2001年に亡くなっている。ほんとうに立派な人生であった。
私は沖縄県民のたたかいの中で、悲愴感があまり出すぎるとたたかいは長続きしないということを学ばされました。だからたまには冗談もとびだし、ユーモラスなこともいう、いわゆる楽天的にかまえるということであります。しかも1本のスジは絶対に通していく、このことはつねに注意を払うことにしています。(196)
スジを通して楽天的に闘い続ける、というのが、瀬長の闘いであった。戦前は治安維持法で監獄に入れられ、沖縄では米軍の支配下、牢獄に入れられたり、那覇市長を辞めさせられたりしても屈せず、沖縄の人々を信じ続けて闘いつづけた。
この本は、みずからの来し方を綴ったものであるが、いっさい絶望したりした経験が書かれてない。実際そうだったのか、そうではなくて絶望感に苦しんだこともあったが書かなかったのか、それはわからないが、しかし文章を見ると、瀬長の人格が浮き彫りにされていて、ウソはつかない人であると思うが故に、彼には絶望はなかったとしておこう。
どんな状態になっても、笑いながら闘い続けること、これが大きな武器になったような気がする。弾圧されても苦にしない、気にしない、ニコニコ笑いながら闘い続ける、そういう人物に権力者は弱いのだと思う。
瀬長は2001年に亡くなっている。ほんとうに立派な人生であった。