浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

沖縄辺野古の新基地建設は、他人事ではない

2017-04-29 07:58:56 | その他
 『神戸新聞』社説。


2017/04/28

辺野古工事/許されない対話なき強行

 米軍普天間飛行場の移設に向け、政府が沖縄県名護市辺野古で護岸工事を始めた。大型クレーンによって、浅瀬の海に石材を入れた袋が投じられた。

 反発する沖縄県側は、翁長雄志(おながたけし)知事が工事差し止め訴訟を起こすことを明らかにした。

 あらゆる手段を行使して移設を阻止すると唱え、当選した知事にとって、政府の行為はとても容認できないものだろう。

 県民の民意は明らかだ。なぜ沖縄にばかり基地を押し付けられなければならないのか。さかのぼれば、最終的に埋め立てを承認した仲井真弘多(なかいまひろかず)前知事も、当選時は「普天間飛行場の県外移設」を掲げていた。

 しかし、政府は沖縄県側とまともに話し合おうとしない。今回の埋め立ては、前知事による「岩礁破砕許可」の期限が今年3月末で切れたため、県側が必要な手続きを取るよう求める中で強行された。

 許可が必要なのかどうかについては、政府と県で主張が対立している。県の言い分に耳を傾けずに埋め立てを強行する政府の姿勢は、強権的といわざるを得ない。

 確かに、前知事の埋め立て承認を翁長知事が取り消したことは、最高裁で認められなかった。だが、それはあくまでも承認取り消しを巡る判断で、辺野古の問題が決着したことを意味するものではないはずだ。

 昨年、政府と県が応じた和解では円満な解決に向け、両者が協議することになっていた。今こそ原点に戻るべきである。

 辺野古のみならず、沖縄の基地問題は政治の対話を重ねて解決を図るしかない。

 沖縄戦の歴史、米国の占領下時代に本土から在日米軍基地が次々と移設された経緯、暴行事件や墜落事故にさらされてきた県民感情。政府がこれらを踏まえた上で、県と話し合いのテーブルに着くことが求められる。

 今や基地は沖縄にとって経済発展の阻害要因である。有事になれば、攻撃の標的となる可能性が高い。にもかかわらず「辺野古移設が唯一の解決策」と繰り返し、工事を強行して既成事実を積み重ねようとするのは、誠意がなさ過ぎる。

 国が力ずくで押し切るようなやり方は許されない。
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メディアとしてのあるべき社説

2017-04-29 07:56:10 | その他
 『信濃毎日新聞』社説。その通りである。




二階幹事長 暴言を擁護するのか

 今村雅弘氏の復興相辞任問題で揺れる中での、二階俊博自民党幹事長による発言である。辞任問題のメディア報道を批判してこう述べた。

 「マスコミは余すところなく記録を取り、一行でも悪いところがあれば、首を取れと。なんということか」「そんな人は、はじめから排除して(会場に)入れないようにしないといけない」

 論点を二つに分けて考える。第一に、今村発言で批判されるべきはたった一行のことなのか。

 「これがまだ東北で、あっちの方だから良かったけど」

 この発言がなければ今村氏は閣僚を続けて構わなかったのか。

 そうではない。今村氏には被災者に寄り添う姿勢が欠けている。問題はそこにある。

 今村氏は今月4日には原発事故の自主避難者への対応を巡り、「どうするかは本人の責任」と突き放した言い方もしている。これでは復興相は務まらない。

 事は閣僚の適格性に関わる。「一行」と言う二階幹事長は、問題を矮小(わいしょう)化している。

 沖縄県に派遣された機動隊員が基地反対派を「土人」と呼んだことについて、鶴保庸介沖縄北方担当相は昨秋、「差別だと断じることは到底できない」と述べ、沖縄県民の怒りを買った。

 山本幸三地方創生担当相は訪日外国人への文化財の説明について「一番のがんは文化学芸員。連中を一掃しないと駄目」と述べた。日ごろ学芸員を邪魔者視していないと出てこない言い方だ。

 こうした発言はメディアでは「失言」と報じられることが多い。辞書を引くと失言には「言い間違い」といった意味がある。

 経過をたどると発言は言い間違いではなく、本音に根差していることが分かる。だから見過ごすことができないのだ。

 第二の論点。「そんな人は、はじめから排除せよ」発言だ。

 政治家の言動を批判的に報じるメディアには取材をさせない、との意味に受け取れる。

 報道の役目は何か。主権者である国民に代わって政治家の振る舞いに目を配り、国民に伝えることだ。報道の自由はそのためにある。メディアを政治家が選別するようでは政治は堕落する。国民主権が危うくなる。

 第2次安倍政権になって、テレビ局幹部を自民党が党本部に呼んで「事情聴取」するなど、報道に介入する姿勢が強まっている。幹事長発言はその延長線上にある。容認できない。

(4月28日)


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平気でウソをつく首相夫妻

2017-04-29 07:47:14 | その他
 何ともみっともない。森友問題に首相夫妻が関与してきたことは、籠池氏の証言などからもう明白だ。一連の問題に関して、国有財産が不当な手段と安値で売られようとしていたこと、これは倫理道徳的にも、社会正義の点からも看過できないことである。しかし、日本国民の多くは、それでも安倍政権を「支持」するという。日本の政治が劣化しているだけではなく、日本国民も劣化している、ということだ。

 昨日のリテラの記事。

http://lite-ra.com/2017/04/post-3116.html
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JR東海の暴挙

2017-04-29 07:41:07 | その他
 リニア新幹線の建設は、JR東海の暴挙であると思っている。東海道新幹線があるのに、多額のカネを投資して建設する意味がわからない。同時に、私は根拠はないけれども、この建設が日本の自然を根本的に破壊するものだと思っている。まだ掘削もされていないのに、すでに大井川の地下水に大きな影響がでることが指摘されている。

 そのトンネルの掘削が始まったという。沿線の地域には、水の問題など大きな悪影響が生じてくることだろう。


http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20170428/KT170427ATI090020000.php
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「天皇メッセージ」の意味

2017-04-29 07:34:23 | その他
 沖縄の公文書館のNPでみられなくなった「天皇メッセージ」。すでに日本国憲法は施行されていて、天皇は「象徴」となっていた。しかし昭和天皇は、沖縄をアメリカに差し出そうとした。天皇制を護るためであった。

 その「天皇メッセージ」を発見したのが、当時筑波大学教授であった進藤栄一氏。それが『世界』(岩波書店)で公表された。その進藤氏が、『琉球新報』のインタビューにこたえている。

http://ryukyushimpo.jp/news/entry-486778.html
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