「佐藤好彦『MXR』」 ヴァイスフェルト

ヴァイスフェルト港区六本木6-8-14 コンプレックス北館3階)
「佐藤好彦『MXR』」
7/6-28



昨年の個展では、それこそ「巨大モノリス風・スピーカー」とでも言えるような迫力ある作品を見せた佐藤好彦が、今度はギターの音色に変化を与える「エフェクター」を用いた立体作品で楽しませてくれます。ヴァイスフェルトで開催中の「佐藤好彦『MXR』」です。

展示室の計3面の壁を飾っていたのは、その「エフェクター」が積み木のように組み合わさって出来たいくつかのオブジェでした。オレンジや青、それに水色や黄色などカラフルに彩られた「エフェクター」の群れは、それだけ見てもその形に愛着を感じるような、一つのポップな作品として成立していますが、ともかく注目すべきはそのツマミの部分にあります。一つ一つの「エフェクター」に近づいて見ると、そこにはさながら連想ゲームのようにイメージの連なる、各々の独立したカテゴリーが存在しているのです。まずは「Tokyo」や「EXHIBITION」、さらには「House」などの単語が目に飛び込んできました。そしてそれらに、例えば「Tokyo」であるならば、「ikebukuro」や「aoyama」の単語がツマミの部分に付随しているというわけなのです。

他の「エフェクター」に連なる言葉は実際の展示を見ていただきたいのですが、先に挙げたある種真っ当な「Tokyo」などとは異なり、例えば「United States」には「History」とともに「war」が、または「Family」には「love」とともに「bonds」といった何やら示唆的な言葉も登場しています。コンセプチュアル・アート的な面白さも見る作品なのかもしれません。

今月28日までの開催です。(7/7)

*関連エントリ
「佐藤好彦個展『 1 : 4 : 9』」 ヴァイスフェルト
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