「山本昌男 - 川 - 」 ミヅマアートギャラリー

ミヅマアートギャラリー目黒区上目黒1-3-9 藤屋ビル2階)
「山本昌男 - 川 - 」
7/22-8/22



アメリカやヨーロッパを中心に活動を続ける作家、(画廊HPより引用)山本昌男(1957~)の世界を紹介します。ミヅマアートギャラリーで開催中の個展へ行ってきました。

このところ若手作家の快活な展示の続いたミヅマですが、モノクロームに沈む山本の写真は、あたかもそれを冷ますかのようにして寡黙に並んでいました。展示されているのは、主に風景を切り取り、それを僅か20センチ四方程度の小さな画面へ落とし込んだ写真作品、数十点です。山本は元々、撮影したものをコラージュして箱に詰めたりするなど、半ばインスタレーション的に発表することが多いそうですが、今回は何ら奇を衒うことなく、あたかも日常のスナップ写真を飾るかのようにしてそのまま提示していました。空や海、そして雄大な稜線を描く山々が、時にうっすらとセピア色を帯びながら、どこか憧憬を抱かせるような表現で捉えられています。その枯れた感覚に惹かれる方も多いのではないでしょうか。

石や水などを一部、接写的に捉えた作品には、誤解を生むかもしれませんが『もの派』的な要素を感じました。被写体は限りない小声で何かを囁いています。

22日までの開催です。(夏期休廊:8/13~17)
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