ビンテージ。


東芝のRP-86というAMポケットラジオ。
高校のときに買った物だから、30年前のシロモノだ。

コイツは当時住んでいた大宮で買った。
自転車のフロントバッグに入れて、イヤホンを伸ばし、聴きながら走った。
体力も余っていたのだろうな。夜中に思い立って自転車を出し、深夜放送を聴きながら片道40キロやそこらのプチツーに出たりした。
俺はTBS派だったので、「パックインミュージック」から「歌うヘッドライト」へとつながる深夜放送を愛聴していたのだ。
毎日は無理だったけどな。

自転車で北海道ツーリングしたときも、コイツは旅の友だった。
移動速度の遅い自転車では、各地のローカル番組を聴きながら走るのが楽しかった。
1985年だった。
ラジオからは、翼の折れたエンジェルとか、俺たちのロカビリーナイト、フレンズといった大ヒット曲が一日に何度も流れていたので、すっかり覚えてしまったもんだ。
国道4号を野宿しながら北上した。前沢町では泊めてくれた人もいた。
8月12日の夕方、浅虫辺りまで来たので、そのまま一気に青森を目指すことにして、部品を買うため街の自転車屋に寄った。ジャンボが堕ちた、と店の親父さんが言っていた。
夜中のフェリーに乗ると、船室のテレビは乗客名簿を延々と読み上げていたのを覚えている。

そういや中学のときだったか、それまで950kHzだったTBSが、954kHzに変わった。
日本国内の中波放送がそれまでの10kHzステップのキリのいい数字から、9kHzステップに変わったのだ。
だから、国内のAMラジオの周波数は、必ず9の倍数なのだ。

何度か落としたり、電池が液漏れしたりしたが、コイツは今も現役だ。
ひとりで山に入るときとか、時計代わりに持っていく。
東芝のサイトでは、ラジオはもう造られていないようだが、残念なことだ。
30年も使えるラジオを造れる技術が途絶えなければいいんだがな。

俺、今はどっぷりHBC派だ。
ツーリングなどで来道の機会があればぜひチューニングを合わせてみてほしい。
とくに「カーナビラジオ午後一番!」が大好きなのだ。


もう一つはこいつ。
ガソリンのトーチだ。
10年くらい前だったか、ある小学校が建て替えのため、旧校舎の備品類を希望者に配布した。
そのとき、そこの技術室から掘り出してきたものだ。
発掘当時は固着や詰まりでマトモに作動しなかった。


宮川工具研究所は、現「レッキス工業株式会社」だ。
配管工具・空調工具・環境機器などを中心とした機械工具の総合メーカーらしい。
同社の沿革を見ると、宮川工具研究所がレッキス工業を設立したのが昭和40年。
ひょっとすれば昭和30年代の製品なのか!?
俺と同じかもっと年上。かもしれない。


タンクのラベル。
輸出が中心だったのかな。


タンクの底がキャップになっている。


キャップのハンドルは、ノズル用のTレンチを兼ねている。


しかもハンドル両端にはスペアノズル、ハンドル内にはスペアのクリーニングニードルが収納されている。


今日はコイツを分解清掃するのだ。
しばらく放置したので、またあちこち固着したり詰まったりしてえらいことになっている。
ジープのフードはもはや格好の作業台ですか。


クリーニングしてガソリンを入れ、タンクを加圧してから、予熱皿にガソリン出してノズルを予熱。


予熱の頃合を見て燃料を出すと、点火される。
最初は赤い炎が混じるが、あったまれば轟々と青い炎を噴き出す。
キャンプ用のガソリンストーブと同じだ。
石ころがあっという間に真っ赤に焼けるパワーは頼もしい。


鉢植えのコデマリが満開。


4月に持ってきたアカシアの丸太は、鉢の台になっている。
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