浅知恵だったのか。

東北地方太平洋沖地震の、想像を絶する被害の全容が、次第に明らかになりつつある。

今回の地震、役所は「平成23年東北地方太平洋沖地震」と名付けたそうだが、さすが役所、センスねえな。長いし。
現に、テレビでもラジオでも、全く浸透してない。「東北関東大震災」とか、「東日本大震災」とか呼ばれている。
そういや、阪神大震災も通称で、地震自体は「兵庫県南部地震」、地震に伴う災害は「阪神・淡路大震災」だったっけか。

ネーミングはまあいい。

今回の地震は、すでにお聞き及びのとおり、数百年に一度とも、千年に一度ともいわれるほどの大地震だったという。
揺れの規模も、地震に伴う津波の規模も、すべてが今までの想定を遥かに超えていた。
近代以降に経験した程度の大地震であれば、津波も含めて、すでに準備された範囲でかなり被害を防げたのかもしれない。
しかし、2000ガル以上という蹴飛ばされるような加速度の揺れや、防潮堤を遥かにしのぎ、指定避難所などの防災施設をも軽く飲み込んで、内陸深くまで駆け上る津波など、想定もしていなかったに違いない。
危機管理は、どこかに災害規模の想定ラインを引かなければ、際限がない。だから、それは仕方ない。
でも、被災された方々からしたら、想定が甘かった、と言いたくもなろうかと思う。
今後の防災に課題を突きつけられたのかもしれない。仕事場でも危機管理を担当したことがある身としては、大いに考えさせられた。

気象庁のウェブサイトで、潮位の観測データが見れる。
3/11の、今回津波被害にあった地点のデータを見ると、15時過ぎに突然データが途切れていたり、数メートルの押し波が引いた後、第2波のカーブが急激に立ち上がる途中でデータが途切れていたりする。
津波によるあまりにも急激な海面変動で、潮位計が破壊されたのだろう。
戦慄するばかりだ。

仙台の友人の安否は、まだわからない。
彼の実家は気仙沼だと聞いた記憶があるから、実家すらどうなっているかわからない。
そのためか、今のところ安否情報に名前が上ってはいない。
同じ仙台空港の別の会社は、ホームページで社員の無事を知らせているが、彼の勤務先のホームページには、全く動きがない。
もちろん、ヤツのことだから、無事逃げ切って、どこかの避難所で昔みたいにちょっと背中を丸めて、タバコを吹かしているだろう(禁煙してなければ、だが)、という希望は捨てていない。でも、被害状況が明らかになるにつれ、理屈っぽい技術屋のアタマは、嫌な想像ばかり膨らませやがる。
ヘリの仕事をしているので、ターミナルとは違う区域の、小さい格納庫にいたはずだ。
ターミナルビルなら逃げれたろうが、小さい格納庫ではどうだったか。
出張にでも出ていて、難を逃れててくれればいいんだけど。
こういうとこで名前を出すのはアレだからアレだが、ヘリメカのS君、無事でいてくれ。
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