hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

日本経済新聞生活経済部編「定年後大全2009-10」を読む

2009年10月18日 | 読書2
日本経済新聞生活経済部編「定年後大全2009-10」2009年2月、日本経済新聞出版社発行を読んだ。

表紙には、「生き生きセカンドライフを送る50の秘訣」とある。内容は、お金の話と、ライフスタイル、生きがいについて、50項目に渡り、ノウハウを最新の事例で解説している。270ページにわたる事典的な本で、各項目とも要領よくポイントを押さえた書きぶりだ。しかし、日経新聞だけあって、お金の話が半分ほどを占める。

本書は2003年1月出版の「定年後大全」を基に、日経新聞の日曜版「サンデーニッケイ」を担当する生活経済部の記者が最新データを盛り込み、再構成したものだ。




はじめに
50歳で江戸に出て測量学を学び、71歳で始めての日本地図を作成した伊能忠敬や、75歳でデビュー作「信長の棺」がベストセラーになった作家の加藤廣がいる。60歳で定年を迎えても、平均寿命まで自由時間は7-8万時間と、卒業から定年までの総労働時間に匹敵する時間がある。

1章 楽しい人生は設計図で決まる
ライフイベント表を作ろう。例:夫婦で海外旅行、子供の結婚、車買換え、自宅リホーム。
夫婦二人の最低限の日常生活費は232,000円、ゆとりある生活費は383,000円。

2章 老後資金は手堅く確実に運用しよう
マンション経営は利回りが例えば5%あっても、税や管理費など経費を引いた実質利回りは2%ほど下がる。さらに、立地が悪いと、空室率が高くなる。

3章 公的年金はいくらもらえる
定年後も働く場合:64歳までで、年金月額+年収/12が28万円を超えると、超えた額の半分が年金から減額される。65歳以上では、老齢基礎年金はそのままで、老齢厚生年金(報酬比例部分)+年収/12が48万円を超えると、超えた分の半分が年金から差し引かれる。

専業主婦世帯は、夫の厚生年金の半分は妻が申請すれば自動的に妻のものとなるようになった。ただ、分割対象は2008年4月以降の婚姻期間で、それ以前の分は夫婦の合意が必要だ。

4章 備えあれば憂いなし上手な保険の入り方
5章 こんなに便利インターネットマネー術
6章 生き方は多彩快適な暮らし、住まい
7章 大切なのは家族トラブルを未然に防ぐ


子供への援助は与えすぎは禁物。独立した子供には原則援助しない。
孫に好かれるために:その母親から攻める。お金を使うより時間をかけて。口出す前に新知識の勉強。

8章 賢い節税法を知っておこう
9章 元気で生き生き活躍する


ホームドクター選びの8つのポイント(自宅から2キロ以内、緊急時は夜間・休日可、話をよく聞き説明してくれる、予防に配慮、薬漬けにしない、マイナス情報も伝える、専門医を紹介、地域住民と信頼関係)

10章 好奇心は旺盛好きな勉強に没頭



私の評価としては、★★★★☆(四つ星:お勧め)

まんべんなくあらゆる項目について、基本的な知識が得られるし、より詳しい情報の入手先も紹介してある。一度、パラパラと目を通して置くべき本のひとつと思う。しかし、あらゆる情報が並んでいるので、最初からしっかり読むのではなく、必要なときに、事典として利用するのが現実的。また、法律や、利率が頻繁に変わるので細かいデータは数年で変わってしまうだろう。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする