三上延著『ビブリア古書堂の事件手帖 4 ~栞子さんと二つの顔~ 』(メディアワークス文庫2013年2月 アスキー・メディアワークス発行)を読んだ。
シリーズ累計550万部というベストセラー(既に第5巻が1月に発売)。主人公は古本屋店主・篠川栞子(しおりこ)25歳。古書にやたら詳しいが、極度の人見知りで、おきまりの美貌。客持ち込みの古書の謎解きに、アルバイトの五浦大輔とのもどかしい恋が絡む。作中で扱われる古書は実在。
「公式サイト」に人物紹介などがある。
「珍しい古書に関係する、特別な相談がある」との依頼を受け、ビブリア古書堂の二人は鎌倉の雪ノ下の古い館へ向かう。古い顧客名簿を調べると、依頼者の名は、鹿山明の住所の欄に「来城(きしろ)慶子様方」とあった。
訪問宅の離れには江戸川乱歩のほぼ全作品という膨大なコレクションがあり、それを譲る代わりに、鹿山明が残した鍵と暗号で守られる金庫を開けてほしいとの依頼だった。
栞子と確執のある母・篠川智恵子の謎解き合戦が始まる。
これまでのシリーズでは、一話ごとに異なる作家の小説を扱っていたが、第4巻は初めての長編で、しかもすべてが乱歩の小説に伴う謎。
私の評価としては、★★★(三つ星:お好みで)(最大は五つ星)
ライトノベルでミステリー。私には両方とも縁が薄いが、一気に読めた。確かに読みやすい。
シリーズを読んできた人は、くせのある母親の篠川智恵子が新登場(たぶん)だし、栞子と大輔の関係も多少進展するので、面白いかも。
しかし、主人公の栞子のキャラは立っているが、謎めいて魅力的というほどではない。相方の語り手・大輔はただぼーとしているだけだし、二人の関係もまどろっこしくはあっても、ドキドキするほどではない。大部分は江戸川乱歩に関するマニアックさを競う話題が続き、子供時代に少し読んだだけの私にはかったるい。乱歩に、はまった人が読むべき本だ。
三上延(みかみ・えん)
1971年横浜市生まれ。藤沢市育ち。武蔵大学人文学部卒業。中古レコード店、古書店勤務
2002年『ダーク・バイオレッツ』でデビュー
2011年発表の古書ミステリー『ビブリア古書堂の事件手帖』が人気作
2012年同作は本屋大賞にノミネート
他に『シャドウテイカー』『偽りのドラグーン』など
シリーズ累計550万部というベストセラー(既に第5巻が1月に発売)。主人公は古本屋店主・篠川栞子(しおりこ)25歳。古書にやたら詳しいが、極度の人見知りで、おきまりの美貌。客持ち込みの古書の謎解きに、アルバイトの五浦大輔とのもどかしい恋が絡む。作中で扱われる古書は実在。
「公式サイト」に人物紹介などがある。
「珍しい古書に関係する、特別な相談がある」との依頼を受け、ビブリア古書堂の二人は鎌倉の雪ノ下の古い館へ向かう。古い顧客名簿を調べると、依頼者の名は、鹿山明の住所の欄に「来城(きしろ)慶子様方」とあった。
訪問宅の離れには江戸川乱歩のほぼ全作品という膨大なコレクションがあり、それを譲る代わりに、鹿山明が残した鍵と暗号で守られる金庫を開けてほしいとの依頼だった。
栞子と確執のある母・篠川智恵子の謎解き合戦が始まる。
これまでのシリーズでは、一話ごとに異なる作家の小説を扱っていたが、第4巻は初めての長編で、しかもすべてが乱歩の小説に伴う謎。
私の評価としては、★★★(三つ星:お好みで)(最大は五つ星)
ライトノベルでミステリー。私には両方とも縁が薄いが、一気に読めた。確かに読みやすい。
シリーズを読んできた人は、くせのある母親の篠川智恵子が新登場(たぶん)だし、栞子と大輔の関係も多少進展するので、面白いかも。
しかし、主人公の栞子のキャラは立っているが、謎めいて魅力的というほどではない。相方の語り手・大輔はただぼーとしているだけだし、二人の関係もまどろっこしくはあっても、ドキドキするほどではない。大部分は江戸川乱歩に関するマニアックさを競う話題が続き、子供時代に少し読んだだけの私にはかったるい。乱歩に、はまった人が読むべき本だ。
三上延(みかみ・えん)
1971年横浜市生まれ。藤沢市育ち。武蔵大学人文学部卒業。中古レコード店、古書店勤務
2002年『ダーク・バイオレッツ』でデビュー
2011年発表の古書ミステリー『ビブリア古書堂の事件手帖』が人気作
2012年同作は本屋大賞にノミネート
他に『シャドウテイカー』『偽りのドラグーン』など