井の頭線の富士見ヶ丘駅の北、約1㎞、五日市街道沿いに「大宮前春日神社」がある。井の頭通り沿いの「OKストアー杉並宮前店」の北、約50mでもある。
「大宮前春日神社」は旧大宮前新田の鎮守で、創建は万治年間(1658〜60)の開村時と伝えられている。
(*:開村の経緯)
社殿前の「大宮前鎮守」の石碑は、地名が「宮前」へ変更にされるので「大宮前」の名を保存しようと建立。
拝殿は明治10(1877)年の建築
西に隣接する「慈宏寺(じこうじ)」
寛文13(1673)年創建の日蓮宗の寺院。本尊の「木造日蓮上人立像」は日蓮の弟子・日朗上人によると伝わる。
短冊状に、奥に延々と墓地がつながり、けっこう大きなお寺だ。
杉並区による「大宮前新田」の経緯等の説明 の簡略版
もともと当地(大宮前新田)は幕府御用達の茅刈場だったが、明暦の大火で茅葺屋根が禁止され、寛文(1661年~1673年)初年頃に、原野を新田開発した。ほぼ現在の宮前地域にあたる。
京より江戸へ下るとき「大宮八幡宮」の手前にあるから『大宮前』といった説がある
宮前三丁目の慈宏寺には、村の開発や慈宏寺の開創に尽力した「当村開起慈光寺大檀那」供養塔がある。
新田は、村の中央を東西に走る五日市街道の南北に、間口約36m、奥行約450mの短冊型の土地を一戸分としてほぼ均等に割付けられた。この短冊型の長地割は、現在も五日市街道沿いにその姿を残している。
(この区割りは吉祥寺も同じで、何か所かに、南北に長い短冊状の土地のなごりがある)
明治以後、当地は、高井戸村大字大宮前新田、昭和44年には住居表示で宮前と省略された。