今朝メールボックスを見ると、トランプ前大統領が政府の機密文書を持ち出した容疑で起訴されたとニュース速報が飛び込んでいた。しかし、トランプ氏の支持率はびくともしないと予測する、支持率は上昇するとの見方さえある。何しろ米国民の半分はどうしようもない「馬鹿」なのだから。
だが、米国だけではない、このところ欧州も何だかおかしいと私は感じる。欧州経済はコロナ後回復途上にあるが、ドイツが足を引っ張っている。食糧品や衣料品の買い控えで個人消費が冷え込み、巨額の財政措置を講じても1‐3月の成長率が0.3%減だったという。
私にはドイツ国内のザワザワ感が気になる。ウクライナ戦争が始まる前の16年間EUを引っ張てきたメルケル元首相が最高位の功労勲章が授与されることになった時から、国内メディアから厳しい批判が噴出したという。一方で、ドイツ国民の評価は依然として高いらしい。
メルケル氏が批判されたのは、ロシアとエネルギー協定を結びノルドストリームを経由して天然ガスを輸入し、脱原発を推進した。ところが、その後ロシアがウクライナのクリミア半島に侵攻した後も、素知らぬ顔をしてノルドストリーム2を増設した。今日のロシアのウクライナ侵攻を問題にせずというメッセージを誘発したと専門家は非難した。
私もドイツがロシアから天然ガスの取引を進めていると聞いた時は、ロシアに首根っこを掴まれる最悪事態になっても大丈夫かと内心心配した(後からなら何とでも言えるが)。メルケルはロシアがそれ程根性が悪いとは見通せなかった。世界の多くの政治家も専門家も同じだ。
メルケル元首相はアフリカからの百万人を超す避難民受け入れを躊躇う欧州の先陣を切って決断し、地球温暖化対応や脱原発を推進し、欧州団結のリーダーとして貢献した。現在のEUはメルケルなしには語れない。だが、ウクライナの惨状を目の前に全ての貢献がぶっ飛んだかのようだ。
リーダーのあるべき姿は、先進国から途上国まで幅広い視野を持ち、過去から未来まで長期的なスパンで全体像を把握して判断でき、加えて運が良い事だろう。多分、最後に来る運が最も重要かもしれない。メルケル首相は何故あれ程に中ロに接近するリスクをとったか私は理解できない。
そして今、メルケル氏への非難を横目で見ながら中国に接近するフランスのマクロン大統領を私は理解できない。ドイツのワーゲン等自動車メーカーが中国市場で独占的な地位を占めた。だが、今後市場はEV時代に移り、中国は世界を圧倒する世界最大の自動車マーケットになる勢いだ。
かつてドイツが中国市場で成功したのを見て、今後時代の変わり目でマクロン大統領は中国に接近しEV市場でフランスをトップランナーにしたいと考えているようだ。だがそれは目先の成功を狙った近視眼的なアプローチで、欧米日のどの国からも支持されないだろう。
メルケル氏の失敗はロシアを見損なったためだが、マクロン氏も失敗はもっと複雑な状況に見舞われると私は予測する。ただ、運がどちらに味方するか分からない。ウクライナ戦争が始まってフランスの曖昧な立場はは欧州では微妙だ。どちらかと言えば日本のやり方と近いかもしれない。
だが、もしトランプが次期大統領になったら何が起こるか予想も出来ない。インドやブラジルなどグローバルサウスは全て自国に都合の良い判断しかしない。米国もフランスも一緒に走っているかもしれない。来年になったらリーダーは誰か、フランスじゃない気がする。■
だが、米国だけではない、このところ欧州も何だかおかしいと私は感じる。欧州経済はコロナ後回復途上にあるが、ドイツが足を引っ張っている。食糧品や衣料品の買い控えで個人消費が冷え込み、巨額の財政措置を講じても1‐3月の成長率が0.3%減だったという。
私にはドイツ国内のザワザワ感が気になる。ウクライナ戦争が始まる前の16年間EUを引っ張てきたメルケル元首相が最高位の功労勲章が授与されることになった時から、国内メディアから厳しい批判が噴出したという。一方で、ドイツ国民の評価は依然として高いらしい。
メルケル氏が批判されたのは、ロシアとエネルギー協定を結びノルドストリームを経由して天然ガスを輸入し、脱原発を推進した。ところが、その後ロシアがウクライナのクリミア半島に侵攻した後も、素知らぬ顔をしてノルドストリーム2を増設した。今日のロシアのウクライナ侵攻を問題にせずというメッセージを誘発したと専門家は非難した。
私もドイツがロシアから天然ガスの取引を進めていると聞いた時は、ロシアに首根っこを掴まれる最悪事態になっても大丈夫かと内心心配した(後からなら何とでも言えるが)。メルケルはロシアがそれ程根性が悪いとは見通せなかった。世界の多くの政治家も専門家も同じだ。
メルケル元首相はアフリカからの百万人を超す避難民受け入れを躊躇う欧州の先陣を切って決断し、地球温暖化対応や脱原発を推進し、欧州団結のリーダーとして貢献した。現在のEUはメルケルなしには語れない。だが、ウクライナの惨状を目の前に全ての貢献がぶっ飛んだかのようだ。
リーダーのあるべき姿は、先進国から途上国まで幅広い視野を持ち、過去から未来まで長期的なスパンで全体像を把握して判断でき、加えて運が良い事だろう。多分、最後に来る運が最も重要かもしれない。メルケル首相は何故あれ程に中ロに接近するリスクをとったか私は理解できない。
そして今、メルケル氏への非難を横目で見ながら中国に接近するフランスのマクロン大統領を私は理解できない。ドイツのワーゲン等自動車メーカーが中国市場で独占的な地位を占めた。だが、今後市場はEV時代に移り、中国は世界を圧倒する世界最大の自動車マーケットになる勢いだ。
かつてドイツが中国市場で成功したのを見て、今後時代の変わり目でマクロン大統領は中国に接近しEV市場でフランスをトップランナーにしたいと考えているようだ。だがそれは目先の成功を狙った近視眼的なアプローチで、欧米日のどの国からも支持されないだろう。
メルケル氏の失敗はロシアを見損なったためだが、マクロン氏も失敗はもっと複雑な状況に見舞われると私は予測する。ただ、運がどちらに味方するか分からない。ウクライナ戦争が始まってフランスの曖昧な立場はは欧州では微妙だ。どちらかと言えば日本のやり方と近いかもしれない。
だが、もしトランプが次期大統領になったら何が起こるか予想も出来ない。インドやブラジルなどグローバルサウスは全て自国に都合の良い判断しかしない。米国もフランスも一緒に走っているかもしれない。来年になったらリーダーは誰か、フランスじゃない気がする。■