この秋、渡辺明九段が「紫綬褒章」(しじゅほうしょう)を受賞した。将棋界からは16人目、40歳は最年少とのことである。
そこで調べてみると、紫綬褒章のほかに、藍綬褒章(らんじゅほうしょう)を受章している棋士がいた。この2つを合計して16人ということである。
ちなみに内閣府によると、紫綬褒章は
「科学技術分野における発明・発見や、学術及びスポーツ・芸術文化分野における優れた業績を挙げた方」
をいう。藍綬褒章は、
「会社経営、各種団体での活動等を通じて、産業の振興、社会福祉の増進等に優れた業績を挙げた方」
をいう。
では、16人の受賞年と、受賞時の獲得タイトル数を記してみよう。なお、肩書は当時のものとした。
木村義雄十四世名人(55)1960年秋 紫綬褒章 8期
升田幸三九段(55)1973年秋 紫綬褒章 7期
塚田正夫九段(61)1975年秋 紫綬褒章 6期
大山康晴十五世名人(56)1979年春 紫綬褒章 77期
丸田祐三九段(62)1981年秋 藍綬褒章 0期
原田泰夫八段(59)1982年秋 藍綬褒章 0期
廣津久雄九段(63)1986年春 藍綬褒章 0期
二上達也九段(60)1992年春 紫綬褒章 5期
加藤一二三九段(60)2000年春 紫綬褒章 8期
米長邦雄永世棋聖(60)2003年秋 紫綬褒章 19期
中原誠十六世名人(60)2008年春 紫綬褒章 64期
谷川浩司九段(52)2014年秋 紫綬褒章 27期
佐藤康光九段(47)2017年春 紫綬褒章 13期
森内俊之九段(47)2017年秋 紫綬褒章 12期
羽生善治竜王(48)2018年秋 紫綬褒章 99期
渡辺明九段(40)2024年秋 紫綬褒章 31期
名だたる名棋士のなかに、丸田九段、原田九段、廣津九段の名前があるのが興味深い。丸田九段は2期4年、原田九段は3期6年、連盟会長を務めた。また廣津九段も、地元静岡で長く普及に努めた。いずれも将棋界の発展に尽力しており、国もしっかり見ていると思った。
二上九段から中原十六世名人までは、還暦で受賞。木村十四世名人と升田実力制第四代名人が55歳での受賞だったのは、当時の定年が55歳だったからだろうか。
大山十五世名人は受賞当時、タイトルは77期だったが、この翌年より王将を3期獲得し、80期となった。ほかは、受賞後にタイトルを増やした棋士はいない。
こうしてみると、渡辺九段は確かに、若くしての受賞である。しかしその理由は分からない。
なお個人的には、この中に内藤國雄九段があってもよかったと思う。
そこで調べてみると、紫綬褒章のほかに、藍綬褒章(らんじゅほうしょう)を受章している棋士がいた。この2つを合計して16人ということである。
ちなみに内閣府によると、紫綬褒章は
「科学技術分野における発明・発見や、学術及びスポーツ・芸術文化分野における優れた業績を挙げた方」
をいう。藍綬褒章は、
「会社経営、各種団体での活動等を通じて、産業の振興、社会福祉の増進等に優れた業績を挙げた方」
をいう。
では、16人の受賞年と、受賞時の獲得タイトル数を記してみよう。なお、肩書は当時のものとした。
木村義雄十四世名人(55)1960年秋 紫綬褒章 8期
升田幸三九段(55)1973年秋 紫綬褒章 7期
塚田正夫九段(61)1975年秋 紫綬褒章 6期
大山康晴十五世名人(56)1979年春 紫綬褒章 77期
丸田祐三九段(62)1981年秋 藍綬褒章 0期
原田泰夫八段(59)1982年秋 藍綬褒章 0期
廣津久雄九段(63)1986年春 藍綬褒章 0期
二上達也九段(60)1992年春 紫綬褒章 5期
加藤一二三九段(60)2000年春 紫綬褒章 8期
米長邦雄永世棋聖(60)2003年秋 紫綬褒章 19期
中原誠十六世名人(60)2008年春 紫綬褒章 64期
谷川浩司九段(52)2014年秋 紫綬褒章 27期
佐藤康光九段(47)2017年春 紫綬褒章 13期
森内俊之九段(47)2017年秋 紫綬褒章 12期
羽生善治竜王(48)2018年秋 紫綬褒章 99期
渡辺明九段(40)2024年秋 紫綬褒章 31期
名だたる名棋士のなかに、丸田九段、原田九段、廣津九段の名前があるのが興味深い。丸田九段は2期4年、原田九段は3期6年、連盟会長を務めた。また廣津九段も、地元静岡で長く普及に努めた。いずれも将棋界の発展に尽力しており、国もしっかり見ていると思った。
二上九段から中原十六世名人までは、還暦で受賞。木村十四世名人と升田実力制第四代名人が55歳での受賞だったのは、当時の定年が55歳だったからだろうか。
大山十五世名人は受賞当時、タイトルは77期だったが、この翌年より王将を3期獲得し、80期となった。ほかは、受賞後にタイトルを増やした棋士はいない。
こうしてみると、渡辺九段は確かに、若くしての受賞である。しかしその理由は分からない。
なお個人的には、この中に内藤國雄九段があってもよかったと思う。