一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

佐々木八段、竜王戦登場なる!!

2024-08-16 22:31:33 | 将棋雑記
第37期竜王戦挑戦者決定戦第2局は13日に行われた。ここまで佐々木勇気八段の1勝で、広瀬章人九段はあとがない。戦前の両者の心理を考えるに、佐々木八段は「第2局を負けても第3局があるが、本局で絶対決めてやる!」とギラギラしたもの。
対して広瀬九段は、「きょう勝ってもまだもう一局勝たねばならないのか……」ではなかったか。
もしそうだったら、戦う前から勝敗は決まっている。いずれにしても、本局は佐々木八段が勝つ気がした。
本局もABEMAが中継してくれた。広瀬九段の先手で、お互い飛車先の歩を伸ばす。この時点で「広瀬51:49佐々木」である。よく、振り飛車は振ったとたんに評価値が2~3%下がるというが、相居飛車戦でさえ差が出るのだから、振り飛車党は気にする必要はないと感じた。
その後中継を見たのは中盤になってから。広瀬九段がうまく指し、「広瀬58:42佐々木」となっていた。
解説のひとりは藤井猛九段で、いまやABEMAの解説レギュラーだ。藤井九段の解説は将棋の変化に加え、指し手の考え方を説いてくれるので、とてもためになるのだ。
次に局面を見たのは最終盤で、なんと「広瀬1:99佐々木」になっていた。ああ、そうなるのか……。
この感じ、いままで何度か経験したことがあるが、それは何かと考えたら、藤井聡太竜王・名人のそれだった。すなわち、序盤からリードを広げてそのまま勝つのが表の藤井竜王・名人だが、裏のそれは、中盤まで劣勢でいながら、最終的には逆転する、というパターンである。本局の佐々木八段も、神掛かっていたのだ。
画面には、桂打ちから入って「15手詰」の表示が出ていた。しかも佐々木八段の残り時間は33分もある。将棋を指していて、必勝の将棋を前にしたときの気持ちはどんなものだろう。
佐々木八段、しっかりとした手つきで桂を打つ。広瀬九段はお茶を飲み、ここで投了した。佐々木八段、ついにタイトル戦登場なる!!
いままで新たな挑戦者が出るたび、私(たち)は「最終兵器」「大トリ登場」などと囃し立てたが、佐々木八段は文字通り、藤井竜王・名人への最後の刺客といえる。
佐々木八段は、藤井四段の30連勝を止めた将棋に加え、今年はNHK杯決勝で、藤井NHK杯を破って優勝した。対藤井戦の通算は2勝4敗だが、苦手意識はないだろう。これは楽しみな七番勝負になった。第1局は、10月5日・6日。
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