2度目の台湾は先月、30数年ぶりだった
青ざめた旅行だった。 とにかく今風にいえば「マジ、死にて!」
今回はネットで大手旅行社から航空券を買った、2ヶ月前から申し込んで
ANAのHPで席も予約して、当日の搭乗券も印刷して準備万端
当日は相棒の一人を自宅まで車で迎えに行き、新幹線駅へ駐車
駅には新幹線発車30分前に到着、それから改札口へ、ところが前もって買っておいた
新幹線の往復乗車券がA3封筒の中に入っていない
時間が無い、あせった、頭がマッしろ、だって自分の分だけでなく仲間のも無い
「電話して、誰かに東京のどこかへ送ってもらえばいいんじゃないか、とりあえず新幹線
切符は行きの分だけ無駄になるけど買ってさ」
どんな状況になったのか頭の整理がつかない、とにかく新幹線に乗らなくては
ということで、パニクったまま機械で行きの新幹線切符を買った
急いでホームへ向かう、そして気づいた、もしかして帰りに必要な書類も忘れたんじゃ無いか?
封筒を見ようと思った、するとさっきまで手に持っていた封筒が無い、キャリーバックをホームで
開いて中を探したが無い! 「!」 切符を買ったとき忘れてきたんじゃ?!!!
青ざめた! 旅行そのものがダメになる、慌てて下の階に駆け下りて駅員に事情を話して
機械のところへ、そこには飛行機の搭乗券が入った封筒があった
「ホッ」とした、だが今度は帰りの書類と帰りのグランクラスの乗車券が無いのが気になった
東京へ送ってもらえばというが、どこへ送るというのか、スケジュール的には東京のどこかに
立ち寄る時間など無い、どう考えても無理な話
もう脳みそがパンクしそうで頬がきんきんと燃え上がっている
自分だけならあきらめれば済むが、仲間の旅行まで失ってしまうのではという恐怖感が
ホームに戻って、仲間に出て言葉は自分でも思いがけないものだった
「この新幹線は見送って、次の新幹線で行くから先に行って、家に戻って探してくるから」
相棒たちは驚いた顔をしたが「仕方ない、それがいいだろう」
私は急いで駅を出て駐車場へ戻り、車で家に向かった、次の新幹線まで一時間
ところが家の狭い部屋なのに封筒が見当たらない
急いで店に行くことにした、時間はあと40分足らず、また冷や汗が出てくる
「これは悪夢か! 夢なら覚めてくれ!」、マジに口に出して叫んだ
ぶつぶつ言いながら、事務所を探す、時間はどんどん過ぎていく、あせる! あせる!
遊びに行くのに、こんなにも苦しまなくてはいけないのだろうか、情けない
棚に目をやると茶色のA3封筒があった、目の前に花園が一気に広がった、中を確認
恋人に再会した気分、急にるんるん気分になって、急いで駅に向かった
あと15分、駅員にこうこうで乗車券を買ったけど払い戻し出来るか聞いてみた、出来た!
去年、金沢へ行ったときにも金庫の中に新幹線乗車券を入れたまま鍵を紛失して
当日新たに買って行った記憶が蘇る、それも聞いてみたら、当日なら紛失を届けてあとで
切符を持ってくれば、手数料だけで払い戻ししてくれるんだそうだ
早く聞くべきだった
ようやく新幹線に乗って、先行した仲間に電話した
こんな危機一髪の状況になったが、ラッキーな面もあったのだ
実は最初の予定では私が乗った新幹線で行く予定だったのだが、仲間の一人が最新の煙が出ない
タバコを買いたいので免税店に寄りたいけど、それがどこだかもわからないので探し歩く時間が欲しいから
一列車、早くしてほしいと言うことで、一時間前の新幹線に変更したのだった
しかも行きは自由席だったので何の問題も無かった
もし、最初の予定どおり私が乗った新幹線だったら、そこで今の事件が起こり、次の新幹線では
飛行機に乗れなかった、仲間のタバコのおかげで一列車の余裕が出来て間に合ったのだった
何が幸いするかわからない、私はタバコは吸わない(長男が生まれた38年前にやめた)
だからタバコを吸う人には最近冷たい、だけどこれからはそういう態度はやめよう。
さて、その彼だが結局、免税店にそのタバコは売ってなかったそうだ、どうしても搭乗前に一服したくて
我慢できず、喫煙ルームに入って、タバコを吸っている人から一本1000円で売ってくださいと頼んで
買って吸ったそうだ、相手は驚いて「お金はいりませんよ」と言ったが、そんなわけにはいかないと
高いタバコを吸ったんだそうだ。
タバコを吸うにも苦労の時代になった。 ホテルでも部屋で吸えないと言うことでベランダに出て吸うのだと
言っていた。
台湾旅行というといつもヒヤヒヤする、この次ぎ行くならばパーフェクトな旅にしたいものだ。