神様がくれた休日 (ホッとしたい時間)


神様がくれた素晴らしい人生(yottin blog)

昭和史 半藤一利さん逝く

2021年01月13日 17時48分02秒 | 日本の城
昨夜は雨、今、予報より早く青空が見えてきた
屋根雪からの雨だれが、あちらこちらで見られるようになった
屋根雪が落ちてくる
1立方m程度だと、「どっ!」もう少し多いと「どーん!」、地滑り的に落ちてくると「どどどどどどどど~~~ドドド ドタ!」
この下敷きで何名かの犠牲者が出ている

私は毎日の除雪で、腰に違和感、昔小指を骨折した右手が腱鞘炎のように違和感
治るまでに数日かかりそうだ、コルセットとサポーターが離せない
幸いに腰痛などの段階には進んでいない、わりと骨と筋肉は丈夫にできているようだ

半藤一利さんが亡くなられた
私も「昭和史」を二.三度読み返したファンである
「最近の人たちは歴史(昭和史)を知らなさすぎる、丁寧に慎重に教えていかないといけない、だが丁寧過ぎると嫌がられるし...」
と、インタビューに答えていた

わたしもまた、源平合戦、戦国時代と維新前後から日露戦争まではかなり知っているつもりだが
①「奈良飛鳥~平安時代」②「太平記」の鎌倉時代の前後「応仁の大乱」「北条幕府」や③「大正時代から日中戦争(昭和15年頃」までが空白だった
その③の空白を埋めてくれたのが半藤さんの「昭和史」だった
知っていたようで何も知らなかった戦前昭和の歴史を詳しく教えてもらった

ノモンハン事件などソビエトとの局地戦争、名前は聞いたことがあるが詳しい内容を問われるとわからない
2.26事件や5.15事件の原因や内容、軍隊の中にも皇道派、統制派という考え方の違いがあったこと
陸軍と海軍の戦争論の違い、政治家と軍隊との戦争と平和の確執など書かれている
そのひとつ、ひとつの出来事にドラマがあったのだ
最近読んだ「吉田茂」「「山本五十六」「東条英機」「白洲次郎」などとダブるわけで
いろんな角度から一つの歴史の流れを見ると立体的に理解できて面白い
歴史の魅力は年号覚えではなく、一つの時代の一つの出来事を、敵味方双方の人物がそこに至った経緯を知ることだ

どんな事件であれ業績であれ、誰かがきっかけを作り行動、実行をすることでおこる、そしてそれが歴史になる
ユダヤ人を大量虐殺したのはヒットラーと言う一人の人間がドイツを支配したことで起きた
同じように織田信長は比叡山や長島、本願寺相手に僧侶や信者を大勢殺戮した
原爆を開発、投下するように命じた権力者もいたわけで、それが人類の歴史として今に伝えられている

明智光秀が織田信長を殺したことで歴史は変わったのだった、決して日本の王になれなかったはずの羽柴藤吉郎、徳川家康が浮上した
光秀が京都を素通りしたならば、近い将来織田信長が天下を統一し、織田信忠が後を継ぎ。織田幕府が生まれたかも
そして徳川幕府とは全く異なった、海外貿易で世界に乗り出す日本の姿が見られたかもしれない
日本の欧州化、近代化、文明開化は250年早く起きていたかもしれない

脱線したが戦争までの「昭和史」は戦後人の感覚では理解だきないことが多い
まったく正反対の国が出来上がったのだから
その基本は教育であり、その教育は戦前は明治以来の政治家によって、戦中は軍部によって、戦後は占領者によって行われた
この時代を生きたわが父たちの世代は、目まぐるしく変わる指導者たちによって翻弄された

いつの時代も、その時代の政治体制に従順だ、反発しているようでもそんなことは為政者は計算済みだ
いつの時代でも、許される許容範囲までは自由である、民主主義も許容範囲の中から脱出することはできない
許容範囲を打ち破るとしたら、それは革命であり、ヒットラー、レーニン、薩長連合なのである
それは既存の許容範囲が弱まった時に起きる

古今東西、稀に許容範囲が打ち破られる、それが歴史の転換期なのだ、動乱の時代なのだ