先週の金曜日に小笠原から戻りました。前後の移動を入れて11日間は海外旅行を除けばをたぶん人生初ではないかと思います。後半は天候に恵まれたこともあって時間がたつのも早く、思えばあっという間の11日間でした。
滞在最終日の朝、車を返しがてらドライブしていると道路脇の崖の途中で何やら動くものを発見。車を止めて確かめに行くとなんとクロヤギが3匹、盛んに草を食んでいました。かつて電車の線路脇で発見された「崖の上のポニョ」そのまんまです。落石防止用ネットを巧みに使って自由自在に移動しています。レンタカー屋で聞いてみるとやはり野生のヤギだそうで、しかもかなりの頭数がこの周辺にいるとのことでした。
出港準備中の「さるびあ丸」です。いつもは伊豆諸島航路(しかも大島、新島、式根島、神津島といった近場)を運航する東海汽船の船ですがはるばるここ小笠原までやってきました。カッコいいぜヒューヒュー♪ 2020年建造の新しい船で、会社のHPによると総トン数6,099t、数々のエコ技術を取り入れたスーパーエコシップなのだそうです。アジマス推進器なるものがついた2枚プロペラ方式で高効率・・・なのだそうですが、管理人にはよく原理が分かりませんので興味ある方はこちらの記事もどうぞ。
高性能シップとはいえ速力は「おがさわら丸」より低いので東京までは29時間かかります。まあモノは考えようで5時間分多く船旅が楽しめる・・・ってわけですね。29時間を過ごマイルーム。特2等寝台“相当”となっていたのでどんなものかと思っていたのですが、ほぼ「おがさわら丸」の特2等寝台と変わらず快適で、しかもAC電源や鍵付きの貴重品BOXもあってアメニティ的には上回っている印象でした。
出航まで船内をウロつきます。後部にある広々とした屋根付きデッキ。東京湾納涼船としても使われるため簡単なステージも設置されていています。
船内中央の階段室。案内カウンターやTVモニターなどもあります。
小笠原航路のメイン客層は島民、がっつりマリンレジャーを楽しむ民、ビジネス客などですが、伊豆諸島航路の客層は「ちょっと島行こうか」的な少しライトな若者が多いとみえて随所に「さるびあ丸サイコー!♡」的な映えスポットが用意されています。
売店はなく代わりに自販機コーナーが各フロアにあります。レストランもありますが、島民や旅慣れた人々は缶ビール+つまみ+カップヌードルの黄金比を楽しみながら車座になってデッキで過ごす・・・といった風景が多くみられました。
午前10時30分、いよいよ出航です。係留ロープが収納されてゆっくりと岸壁を離れるさるびあ丸。さようなら父島、さようなら小笠原。後方でははじま丸が静かに見送ってくれます。
岸壁では多くの人々が見送ってくれました。先日のドック入り前最後の「おがさわら丸」出港時は太鼓も出て大変な賑わいでした。それと比べると静かですが心温まる見送りです。
名物の伴走が始まりました。ダイビングショップなどの面々が小型クルーザーからいつまでも手を振って名残を惜しんでくれます。
そして最後は豪快にダイブパフォーマンス!
受験か就職か起業か、それとも人生に疲れて島を訪れた若者がいたのでしょうか「つかめ!未来を!」の横断幕も。たぶん本人には知らせずサプライズだったのでしょう。メッセージの先が誰かは知る由もありませんが今後の成功を祈りたいですね。
海鳥も伴走。形式判定(笑)の結果カツオドリではないかと思いますがどうなんでしょう?
湾口を出て北に針路を取るとウエザーステーション展望台が見えてきました。独特の三角屋根の展望台は遠目にもはっきり確認することができます。ここから眺めた果てしない水平線と沈みゆく夕日は素敵でした。
深みのあるボニンブルーの海と真っ青な空ともお別れです。ありがとう小笠原。
出航後3時間。もう周りに島影はありません。幸い波は穏やかで快適な航海が続きます。あまり大きくない船なので最上階のデッキからは操舵室越しに前方が見えます。“かぶりつき”は出来ませんが上下する水平線を眺めるだけでも十分楽しめます。
ちなみ今はココ!ううむため息が・・・いやいやそういうことは考えない考えない。。笑
出航から7時間が経過。日が傾いてきました。デリックのマストで鳥たちも休憩中・・・ってキミたちもずっと乗って来ちゃったの??
さらに1時間が経過。日がだいぶ傾いて夜の帳が下り始めました。
太平洋に沈む夕日。島で見たときと同じく薄雲に隠れて沈む瞬間は見られず残念でしたが感動ものでした。
日が沈んでからはマイルームでゴロゴロ。レストランで軽く夕食(あまり食べ過ぎると行きみたいに酔うので軽くかき揚げそばを・・・)の後はデッキに出て星空をぼんやり眺めます。ほぼ天頂には北斗七星。そして目の端にピカッと光るものを時折感じて振り向くと何事もなく動かない星空。あれは流れ星なのでしょうか。ちなみに夜空の撮影は難しいので写真はありませんよー♪
ベタ凪に近い海況で揺れがほとんどないためしっかり眠ることができました。アラームをセットして日の出を見にいきます。午前4時38分太陽が顔を出しました。しかしこの後は雲に隠れてしまい再び出ることはなかったのでラッキーでした。早起きは三文の徳であります。
八丈島、三宅島の沖合を通過し、昼頃にいよいよ船は館山沖から東京湾口に入ってきました。いきおい航行する船舶が増えてきます。コンテナを満載したコスコ・シッピングと書かれた船を追い越します。中国の海運大手の船のようです。あのぉボクが1年半前に注文した鉄道模型、載ってないですか?w
さるびあ丸最後の食事は盛んに宣伝していた「大えびフライカレー」にしました。1,500円ぐらいで船内価格としては飛びぬけて高いわけでもなく、ボリューム感のある大えびが2本しっかりサクサク・ホクホクに揚がっていたので満足でした。波静かだった帰路は4食とも船内レストランで食べちゃったなぁ。。笑
午後3時前。あと30分少々で到着します。海の色が小笠原を出た時と明らかに違うのが分かります。ボニンブルーの海が懐かしい。。
見慣れたお台場の景色。しかし東京港旅客船ターミナルには見慣れない自衛隊の艦船が・・・。今日から始まったG7と関係があるのか??と思いましたが、これは20~21日の土日に開催される「東京みなと祭」の一般公開のために接岸していた「試験艦あすか」のようです。任務中の護衛艦ではできないレーダーやミサイル、火砲等を試験するための珍しい艦艇だそうで、これを海上から眺められたのは、やはり早起きは三文の・・・違いますね、、
長かった航海もこれで終わり。レインボーブリッジくぐり抜けの儀、であります。出発した時とは打って変わって雨の帰還となりました。
さるびあ丸の武器、真横にもできる「アジマス推進器」の威力をいかんなく発揮しながら狭い港内でゆっくりと転回。下船はボーディングブリッジとなる旨のアナウンスがありました。ただいま東京!
以上、6回にわたってお届けした小笠原旅行記(一応出張デス!!!!)はこれにて完となります。人生初となる小笠原の豊かな自然に接した経験は良き思い出となりました。今後は再び鉄道模型ブログに戻りますが、またこうした機会があれば、また、徒然なるままに旅行記をアップしていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
滞在最終日の朝、車を返しがてらドライブしていると道路脇の崖の途中で何やら動くものを発見。車を止めて確かめに行くとなんとクロヤギが3匹、盛んに草を食んでいました。かつて電車の線路脇で発見された「崖の上のポニョ」そのまんまです。落石防止用ネットを巧みに使って自由自在に移動しています。レンタカー屋で聞いてみるとやはり野生のヤギだそうで、しかもかなりの頭数がこの周辺にいるとのことでした。
出港準備中の「さるびあ丸」です。いつもは伊豆諸島航路(しかも大島、新島、式根島、神津島といった近場)を運航する東海汽船の船ですがはるばるここ小笠原までやってきました。カッコいいぜヒューヒュー♪ 2020年建造の新しい船で、会社のHPによると総トン数6,099t、数々のエコ技術を取り入れたスーパーエコシップなのだそうです。アジマス推進器なるものがついた2枚プロペラ方式で高効率・・・なのだそうですが、管理人にはよく原理が分かりませんので興味ある方はこちらの記事もどうぞ。
高性能シップとはいえ速力は「おがさわら丸」より低いので東京までは29時間かかります。まあモノは考えようで5時間分多く船旅が楽しめる・・・ってわけですね。29時間を過ごマイルーム。特2等寝台“相当”となっていたのでどんなものかと思っていたのですが、ほぼ「おがさわら丸」の特2等寝台と変わらず快適で、しかもAC電源や鍵付きの貴重品BOXもあってアメニティ的には上回っている印象でした。
出航まで船内をウロつきます。後部にある広々とした屋根付きデッキ。東京湾納涼船としても使われるため簡単なステージも設置されていています。
船内中央の階段室。案内カウンターやTVモニターなどもあります。
小笠原航路のメイン客層は島民、がっつりマリンレジャーを楽しむ民、ビジネス客などですが、伊豆諸島航路の客層は「ちょっと島行こうか」的な少しライトな若者が多いとみえて随所に「さるびあ丸サイコー!♡」的な映えスポットが用意されています。
売店はなく代わりに自販機コーナーが各フロアにあります。レストランもありますが、島民や旅慣れた人々は缶ビール+つまみ+カップヌードルの黄金比を楽しみながら車座になってデッキで過ごす・・・といった風景が多くみられました。
午前10時30分、いよいよ出航です。係留ロープが収納されてゆっくりと岸壁を離れるさるびあ丸。さようなら父島、さようなら小笠原。後方でははじま丸が静かに見送ってくれます。
岸壁では多くの人々が見送ってくれました。先日のドック入り前最後の「おがさわら丸」出港時は太鼓も出て大変な賑わいでした。それと比べると静かですが心温まる見送りです。
名物の伴走が始まりました。ダイビングショップなどの面々が小型クルーザーからいつまでも手を振って名残を惜しんでくれます。
そして最後は豪快にダイブパフォーマンス!
受験か就職か起業か、それとも人生に疲れて島を訪れた若者がいたのでしょうか「つかめ!未来を!」の横断幕も。たぶん本人には知らせずサプライズだったのでしょう。メッセージの先が誰かは知る由もありませんが今後の成功を祈りたいですね。
海鳥も伴走。形式判定(笑)の結果カツオドリではないかと思いますがどうなんでしょう?
湾口を出て北に針路を取るとウエザーステーション展望台が見えてきました。独特の三角屋根の展望台は遠目にもはっきり確認することができます。ここから眺めた果てしない水平線と沈みゆく夕日は素敵でした。
深みのあるボニンブルーの海と真っ青な空ともお別れです。ありがとう小笠原。
出航後3時間。もう周りに島影はありません。幸い波は穏やかで快適な航海が続きます。あまり大きくない船なので最上階のデッキからは操舵室越しに前方が見えます。“かぶりつき”は出来ませんが上下する水平線を眺めるだけでも十分楽しめます。
ちなみ今はココ!ううむため息が・・・いやいやそういうことは考えない考えない。。笑
出航から7時間が経過。日が傾いてきました。デリックのマストで鳥たちも休憩中・・・ってキミたちもずっと乗って来ちゃったの??
さらに1時間が経過。日がだいぶ傾いて夜の帳が下り始めました。
太平洋に沈む夕日。島で見たときと同じく薄雲に隠れて沈む瞬間は見られず残念でしたが感動ものでした。
日が沈んでからはマイルームでゴロゴロ。レストランで軽く夕食(あまり食べ過ぎると行きみたいに酔うので軽くかき揚げそばを・・・)の後はデッキに出て星空をぼんやり眺めます。ほぼ天頂には北斗七星。そして目の端にピカッと光るものを時折感じて振り向くと何事もなく動かない星空。あれは流れ星なのでしょうか。ちなみに夜空の撮影は難しいので写真はありませんよー♪
ベタ凪に近い海況で揺れがほとんどないためしっかり眠ることができました。アラームをセットして日の出を見にいきます。午前4時38分太陽が顔を出しました。しかしこの後は雲に隠れてしまい再び出ることはなかったのでラッキーでした。早起きは三文の徳であります。
八丈島、三宅島の沖合を通過し、昼頃にいよいよ船は館山沖から東京湾口に入ってきました。いきおい航行する船舶が増えてきます。コンテナを満載したコスコ・シッピングと書かれた船を追い越します。中国の海運大手の船のようです。あのぉボクが1年半前に注文した鉄道模型、載ってないですか?w
さるびあ丸最後の食事は盛んに宣伝していた「大えびフライカレー」にしました。1,500円ぐらいで船内価格としては飛びぬけて高いわけでもなく、ボリューム感のある大えびが2本しっかりサクサク・ホクホクに揚がっていたので満足でした。波静かだった帰路は4食とも船内レストランで食べちゃったなぁ。。笑
午後3時前。あと30分少々で到着します。海の色が小笠原を出た時と明らかに違うのが分かります。ボニンブルーの海が懐かしい。。
見慣れたお台場の景色。しかし東京港旅客船ターミナルには見慣れない自衛隊の艦船が・・・。今日から始まったG7と関係があるのか??と思いましたが、これは20~21日の土日に開催される「東京みなと祭」の一般公開のために接岸していた「試験艦あすか」のようです。任務中の護衛艦ではできないレーダーやミサイル、火砲等を試験するための珍しい艦艇だそうで、これを海上から眺められたのは、やはり早起きは三文の・・・違いますね、、
長かった航海もこれで終わり。レインボーブリッジくぐり抜けの儀、であります。出発した時とは打って変わって雨の帰還となりました。
さるびあ丸の武器、真横にもできる「アジマス推進器」の威力をいかんなく発揮しながら狭い港内でゆっくりと転回。下船はボーディングブリッジとなる旨のアナウンスがありました。ただいま東京!
以上、6回にわたってお届けした小笠原旅行記(一応出張デス!!!!)はこれにて完となります。人生初となる小笠原の豊かな自然に接した経験は良き思い出となりました。今後は再び鉄道模型ブログに戻りますが、またこうした機会があれば、また、徒然なるままに旅行記をアップしていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
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