80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

スイスの低床電車を作る(12)

2021-01-11 14:13:39 | 海外
先頭車の製作を進めています。
押さえゴム表現用のシール紙を貼ったところ。一部の窓は既に抜き始めています。
運転室部分をカットしてあるのでどちらが前か製作者でも迷います(笑)。上の2枚が「A車」と呼ばれる1等室付き車両で左が運転室です。運転室とドアの間が1等座席になっています。下の2枚は「B車」で右が運転室になります。全室2等席です。スイス(というか欧州全般?)ではどんなローカル列車にも1等座席が設けられていてすごいなと思います。



窓を全部抜きました。先行して組み立てた中間車では、ドアにメリハリをつけるため一度切り抜いてから再び貼り合わせましたが、最終的に白で塗り分けるのでそこまで手間をかけることもないかな~と思い、今回は外周と突き合わせ部をスジ彫りで表現するにとどめました。


「B車」の進行右側のドア横はトイレスペースになっていて窓がありません。前後左右が紛らわしいので危うくトイレの位置を間違えるところでした。型紙を作図した時に間違えたようでドアの左側が窓無しになっていましたが、切り抜く直前に気付いて事なきを得ました。



屋上機器カバーには中間車に無かった換気ルーバーが左右各2箇所あります。フィルター内蔵のようにも見えるタテ筋の目の細かいものなので、エバーグリーンのピッチ0.5mmの波板を落とし込んで表現しました。



屋上機器カバーは中間車同様、上辺に真鍮帯材を貼って補強。傾斜角を固定するための帯材は、今回は作業しやすい車体組み立て前に接着しておくことにしました。



帯材の固定を兼ねて3×3ヒノキ材を貼ります。屋上機器カバーは十分曲げぐせをつけても反発力が強く戻ってしまうので、クリップで留めて接着剤の乾燥を待ちます。



床板取付用の3×3真鍮アングルをスーパーXクリヤと瞬着を併用して貼ります。3か所に分けて貼るのってホント大変・・・。



天井板を切り出します。端部は屋根肩Rに合わせて斜めにカットし、屋上機器カバー固定用帯材の逃げ溝を作ってあります。
素材は中間車で使ったのと同じt1.0イラストボードですが、なぜか屋根が設計より高くなるので改めて測り直してみたらt1.3ぐらいありました。今回はそれを反映して補強材の高さを低くしてあります。



車体を箱にしていきます。前回は側板と妻板を接着した後に2分割した天井板を載せましたが、強度や仕上げを考えると1枚板の方が断然有利。なので今回は妻板と一緒に天井板も側板に接着し、その後、もう片側の側板を接着するという手順にしました。ただ、妻板と天井板の幅がうまく合っていないとえらいこっちゃなので、接着前に何度も仮組みをして「合い」を確認しています。



十分な事前調整の甲斐あって歪みなく箱になりました。ひと安心の一方、もう1両同じ緊張感を保ちながら作れるかどうか・・・。(笑)



製作中の「顔」を仮止めしてみます。うっわ運転室ちっちゃww! なんか木に竹を接いだ感が拭えませんが下半分ができれば顔つきもまた変わってくることでしょう。



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東海型前面

2021-01-09 10:45:39 | 参考資料
こちらの記事をご覧になった読者の方から東海型前面の展開寸法が知りたいとコメントをいただきました。コメント欄に写真が貼れませんのでこちらでご回答差し上げたいと思います。



ベースとしたのは鉄道模型趣味(1975年3月号)に掲載された展開図で、記載されていない寸法は図から採寸したり、実車写真を参考にしたりして型紙を起こしたのですが、残念ながらそのまま組み立ててしまって採寸値が残っていません。古い雑誌で入手も困難と思いますのでスキャン図を転載させていただき、不明値は背景の5mmメッシュを参考に読み取っていただければと思います。

<原図作成:安田 理 氏(「東海型153系8両編成」鉄道模型趣味1975年3月号,P.40より)>


なお、前記の私の記事では前面貫通扉の下端が絞られていますが、これはクハ153など最初期の東海型のみの仕様なのでその後修正しています。165系、475系などはストレートですのでお気をつけください。

さて、471系急行「立山」も超長期仕掛り事案ですねぇ。。何とかしなければ。。
と思いつつ、相変わらずつまみ食い体質は止まりません。

そういえば去年夏ごろに東海型前面に再チャレンジしようとしてた事案があるなぁと思い出したのがこちら。ストックパーツ消化を目論んで作り始めたもので、高度成長期をけん引した九州の都市圏輸送の華、421系初期車であります。これを機に正式に仕掛り品登録したいと思います。(爆)



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スイスの低床電車を作る(11)

2021-01-03 19:35:03 | 海外
正月3が日もあっという間に終わりますね。相変わらず牛歩ですが、両先頭車の下回りが出来上がったのでご紹介します。

自製を覚悟していた台車ですが、結局、以前の予告どおり?、動力の入らない先頭車は既製品を流用することにしました。年始早々ヘタレ発動です。。

編成両端に位置する台車は実車では動力台車で、ホイールベースは2,000mm(模型25mm)となっています。手持ちの台車の中からサイズ的に近く加工の楽なKATOのTR203プラ台車をチョイス。車輪を付属のφ10.5からアルモデルのφ9.5に交換しました。左が交換前で右が交換後ですが、台車本体は同じなのに、これだけでもだいぶ小振りになった感じがします。



スカートと干渉するので心を鬼にしてディティールはごっそり削り落とします。この後集電用のツノもカットしています。



センターピン穴が大きいのでプラ板でアジャスターを作ってはめ込んでおきます。前後の“ツバ”のような部材の弾性を使って固定する形ですが、念のためセメダインスーパーXも流し込んであります。たぶん材質的に効きは悪いと思いますがセンターピンの復元バネでも押し付けるので大丈夫ではないかと。



一方の連結面寄りは実車もトレーラー台車で、ホイールベースも1,700mmとさらに小振りです。ちょうどホビーモデルのワキ5000のキットに付いてきたTR211台車の余りがあったのでこれを使うことにしました。



材質がPOMなのか普通のスチロール樹脂なのかイマイチ判別できないのでカツミのピボット軸受けを埋め込んでおきます。



穴は表面まで貫通してしまいますが、ほとんどスカートに隠れてディティールは分からないのでOK。こちらも表面のディティールを削り取ったうえでφ9.5車輪を取り付けます。ちなみにボルスターは台車の突起を焼き潰して固定する方式のためもう分解できません。



続いて床板を作ります。力のかからないトレーラーなのでt1.2プラ板でサクッと作ることにして、切り出した部材をプラ用セメントで組んでいきます。



バスタブ型床板が完成。台車部分(いわゆる枕バリ)とセンターに補強用のプラ板を貼り重ねています。



段差部分は、車外側(上写真)は三角部材で補強していますが、車内側は床板取付用アングルと干渉するため、手持ちの3.2×3.2プラアングルで申し訳程度に補強してあります。



台車を仮に組み付けてみます。左のTR203側は日光モデルの木製床板用センターピンセットをそのまま使い、右のTR211台車側はキット付属のスペーサーのほか、MPボルスター用のスペーサーやプラ板などを重ねて高さを調整しました。



サイドから見たところ。前後の高さのバランスはいいようです。左がTR203を取り付けた先頭側。



TR211側はこんな感じで割とスカスカです。中間車とは車内アレンジが違って高床部分が長いため、中間車ではギリギリだった車輪と切り下げ部分の空間にも余裕があります。



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新年のご挨拶

2021-01-01 19:36:47 | 総務部
皆さま新年あけましておめでとうございます。
管理人のisaoです。
本年も16番鉄道模型ブログ「80分の1丁目16番地」をどうぞよろしくお願い申し上げます。
コロナ禍は簡単に収まりそうもありませんが、少しでも良い方向に向かうことを切に願うばかり。
厳寒の候、皆さまもどうぞ十分ご自愛ください。



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