80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

マヤ20の製作(4)

2021-10-17 20:38:12 | 九州・山陽方面
この週末で床下を一気に作りました。燃料タンクと一部の機器箱は自製、それ以外は手持ちも含め市販品でまかないました。実車の鮮明な写真がないためKATOのNゲージの写真を参考に配置を決めましたが、それでも解明できない部分は想像で補っています。



反対側です。ほぼ同じようなものが並んでいます。



燃料タンクはプラ板から作りました。まずt1.0(胴体)とt0.5(鏡板)を組み合わせてバスタブ状の箱を組み立てます。



底の両サイドを耐水ペーパーで削ってRをつけ、鏡板の周りをt0.3の帯でぐるっと囲って「らしく」します。あと、片側に2本ずつ配管か残量ゲージと思しきものを接着して出来上がり。



床板へはt1.5プラ板から切り出した「足」を介して取り付けます。別途シルバーグレーに塗装して最後に取り付けるので今は置いてあるだけです。隣の蓄電池箱は懐かしの小高パーツです。燃料タンクなど他の機器も流用するつもりで漫然と「カニ22用」を通販で取り寄せたのですが、これは燃料タンクが1本しかなく、「カニ21用」じゃないとダメでした。しかし、手に取ってみると大きさが全然違った(大きい)ので燃料タンクは自製することにして、蓄電池箱などいくつか使えそうなものだけ流用することにした次第。



車重が増えたことによりブレーキシリンダは2基備えます。ブレーキロッドは片台車にしか行かないので、エコーのパーツのテコを一部切り取りました。



エアタンクとセットで2組を向かい合わせに配置します。手ブレーキとつながる手前側は切り取ったテコの一部を再利用してそれらしく見せています。このブレーキシリンダ周りはKATOのNゲージではかなり省略されていたので、クマタ貿易の「お召列車 新1号編成」(OJゲージ)の460号供奉車の床下を参考にしました。これと同じ保証はありませんが、改造年代が近い旧型客車どうしということで、まあ大同小異かなと・・・。



唯一解明できずに自信がないのがこの一角。ハコモノはいいとして、何やら細長い筒のようなものが取り付けられているようなのですが正体がつかめません。直感的に閃いたもの・・・まあこのクルマにあってもおかしくないもの・・・ということでエコーの「消火器」を両サイドに設置しました。気動車なんかには必ず付いてますよね。



一方、車体の方は、窓埋めした部分の整形・研磨などをチマチマと進めています。



前位側の妻面には梯子が付いているらしい(これもKATO情報)ので、KATOのオハフ33用Assyパーツ取り付けました。



貫通幌も同じくKATOの20系用Assyパーツを使用。何となく20系の幌は幅広と思っていたのですが、意外や意外、元の幌を取り外した後の溝にすっぽりはまりました。旧客の貫通路って何気に広かったんですね。。



実はこの前位側妻面がどのようになっているのか調べるのにとても苦労しました。この車両のウリは何といってもゲテゲテ感あふれるテールサイン付きの後位側です。模型も実車もほぼ99.9%こちらから撮った写真しかなく(形式図にも載ってない!!)、かろうじてどこかのサイトでKATOのマヤ20を手で持っている写真を見つけて、ああハシゴ付いてるんだ・・・と分かったのです。ほんと命の恩人です。


さーこれで問題はすべて解決したぞ!と喜んだのも束の間、形式図を眺めていたらまたイヤなものを発見してしまいました。こちら、ちょっと字が小さいですが、赤丸部分に「配電盤」と記されています。これって何の配電盤??発電セットのメインの配電盤は機関室の中だし、技術員用の監視盤は青丸のところにあります。冷房なんか積んでないので単に室内灯やテールサインなどのON-OFF用でしょうか?



しかし用途はあまり問題ではないのです。拡大してみると確かに外側に出っ張っているのですが、実は頼りにしているKATOのNゲージにはこの出っ張りが見当たらないのです。そこがモンダイ。



よくありがちなのが途中で設計変更されてしまい、最初の図面とは違う形で出場するケースです。これだとお手上げカトーさんを信じるしかありません。あと気になるのが改造前のオハシ30時代にどうなっていたか。当時から付いていれば残っている可能性がありますが無ければ・・・。。


下はオハシ30の図面です。お!?「配電『棚』www」 出っ張りはないが設備はあったということのようですね。ますますややこしくなりました。「配電棚」が「配電盤」に昇格したのか、棚のまま存置されたのか。食堂車時代の方が厨房関係のスイッチなんかがあったでしょうし、配線が減ることはあっても増えることはないと思うけどナー。なんとか「棚」のままでいてほしい。。



ちなみにこのクルマの源流ともいうべきマニ20≒カニ21ではどうなっているかというと、やっぱり配電盤はありました。



しかも出っ張ってるし。。。



結局正解は分かりませんでしたが、付けてしまったものを削るより無いものを追加する方が簡単なので、ここは信頼できるカトーモデルを信じて配電盤の出っ張りナシ!でいきたいと思います。


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マヤ20の製作(3)

2021-10-14 13:09:31 | 九州・山陽方面
テールサインを作っていきます。

サインケースはt1.2プラ板を使い、まず4×8mmの穴を開けます。あらあら開けたあとでKATOのサインに合わせながら微調整。うまくいった右上と左下の2個を採用します。



ところでナハネフ23のテールサインですが、日本語とローマ字(ローマ字も日本語の一種らしいですが便宜的に使わせて~)の並びってこのパーツどおりなんでしょうか?実車写真をみるとローマ字が左のものもけっこうあったりして???です。1本のロールに両方入っていて自由自在に出せるとか?(笑)



というのも、マヤ20の場合は確認できるどの個体も例外なく「左ローマ字」表示なので、う~ん?と思って調べてみたら元祖ナハネフ23ではバラバラだったという・・・。上下に書く場合は「上段日本語、下段ローマ字」が普通ですから、それを横にすると左が日本語になりますね。たぶんこのあたりは国鉄の内規でしっかり決められていると思いますが、声の大きいガチガチ戦前生まれの技師長さんが仕切ってた現場では右から左になった?(個人の邪推ですw)



テールサインケースの穴を開けます。外側は所定より0.5mm程度狭くしてあり、ここへサインケースを乗せかけることで水平になります。ドレメル+ダイヤモンド刃がいい仕事をしてくれましたが、気を許したスキに雨樋の一部を削ってしまいました。。テールライト用の穴も開けておきますが、んー少し右が低い?



最初に作ったプラ板を5.5×9.5mmにカットして貼り込みます。テールライトケースはエコーのNo.1724で、右側は穴を上方へ広げました。テールサインケースが付いて一挙にマヤ20らしくなってきました。




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マヤ20の製作(2)

2021-10-11 01:04:32 | 九州・山陽方面
車体の改造を続けます。

デッキドアは一体成型かと思っていたら交換式になっていました。これ幸いと、まずは4か所すべて外しておきました。



天井にセットされている照明ユニット。これを活かすかはずすかも思案どころです。実車は、業務室部分はタネ車の白熱灯が残され、機関室には蛍光灯が新設されていたようです。



模型の方は白熱灯を模したモールドに合わせて砲弾型LEDが埋め込まれているように見えるので、業務室部分だけ残して他を白色LEDに置き換えようかなーと思いつつ分解してみたら・・・



なんと車内に出っぱっていたのはLEDに見せかけたアクリル導光板の先っぽでした。ちょっと見にくいですが、灯具2又は3個に1個の割合でLEDがセットされていて横から照射するようになっています。そしてこのLEDは自分で確認していませんが点灯させた方のレポートでは「白色」だそうです。うぅぅぅむ。。もし活用するなら業務室部分を電球色LEDに変更することになりますが、光量が不十分との評価もあるようなのですべて換装した方が良いかも知れませんね。



さてここからが本題。まず後位の貫通路を整えるためにホロ枠の内側を切り取ります。左右の残った部分がうまい具合にノリシロになります。



このノリシロの上にt0.5プラ板から切り出した貫通ドアの“裏打ち”を貼ります。以後、異種素材どうしの接着には瞬着を用いています。



裏打ちの中央に真鍮エッチング製ドア(後述のデッキドアと同じもの)を貼り、その周囲を車体とツライチになるようにプラ板で埋めます。



後位デッキと窓をt1.0プラ板で埋めます。ルーバーはエバーグリーンの波板(t0.5)だけでは薄いので、裏にt0.5プラ板を貼ったうえで所定の窓に貼り込んでいます。写真は③位コーナー側から見たところでルーバー2か所、窓埋め7か所となっています。



こちらは②-④位面(公式側)で、ルーバー2か所は同じですが窓埋めは3か所のみです。



前位デッキは元のドアを取り去った後に真鍮エッチング製ドアを貼り込みますが、裏側の下端と上端にt0.5プラ板を貼り、オリジナルのドア相当の厚さに補正してあります。幅が0.2mmぐらい広くそのままでは入らなかったので、軽く左右をナメてから押し込みました。



このクルマの最大の特徴はテールサインです。これだけで見事なまでのゲテっぷりを発揮していると言っても過言ではありません。形式図に寸法が入っておらず、さりとて他に参考になる資料もないないため、「形式図を測ってはいけない」の掟を破ってテールライトとテールサインの位置関係を採寸しました。一見するとナハネフ23と共通設計にも見えますが・・・



デッキの絞りの関係でしょうか、やはりテールライトの中心間隔やテールサインの取付幅は狭くなっているようです。ナハネフ23のAssyボディをナハネ20に改造したときの余りパーツ(ライトケース)が流用できるかと期待したのですが残念でした。



ただ、テールサインの大きさ自体は同じに見えるのでこのナハネフ23用テールサインを使うことにします。基本セットの付属分はすでにナハネフ23に取付済みなので新たにAssyパーツを買い求めました。2セット入りで、なぜか「あさかぜ」はさらにバラが2セット入っているという不思議な詰め合わせ。ナロネを連ねた「殿様あさかぜ」は聞いた事がありますが、ナハネフ23を連ねた「平民あさかぜ」もあったのでしょうか??



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マヤ20の製作(1)

2021-10-09 21:18:25 | 九州・山陽方面
前回は改造タネ車のスハ32を見ながら改造ポイントを確認し、なんとかGOできそうな手応えを掴んだのでさっそく改造に入っていきたいと思います。


冷却ファン部分の屋根は小高(カツミ)のカニ24用屋根板を使います。これを5枚に分割して排気口のある2枚を組み合わせ、さらにモニター屋根の切れ端を継ぎ足して全体を80mmにします。そしてスハ32の屋根は3分割して中央部をこの屋根に置き換えます。10番台は重量配分を見直して中央付近に機関室を配置していますが、0番台はやや後位寄りになっているのが相違点です。



とりあえず配置だけして“合い”を確認してから接着するつもりでしたが、割とうまく切り継げたのでこのまま接着してしまいました。はじめにABS接着剤で連結し、ある程度乾燥させた後にすき間埋めを兼ねて瞬着を多めに流し込むという手順で、車体に載せた状態のまま作業しています。



冷却ファンの間にあるモールドはスハ32の屋根レベルまであらあら削ってあり、この後のパテ埋め&研磨によって屋根カーブと馴染ませる予定です。



というわけで屋根は思ったより簡単に改造できたので、室内の方も少しいじっておくことにしました。

このボディはB品ながら客室床(「床板」ではない)とシートも付属しており、そのシートも抜き差し可能な構造となっていたので、図面を見ながら必要なシートだけ残してあとは抜き去りました。



上の写真の2人掛け席は元々付いていたものをただ差し替えただけで、穴の位置の関係でシートピッチが合っていないので、背中合わせの4人掛け席を半分に切って差し替えました。なお機関室寄りの2人掛けシート5個は個室内となるためひじ掛けをカットしてあります。



ところで昨年の「つるぎ」用カニ24の改造で割といい雰囲気だったのでこの車両にもチラ見せ用のエンジンと発電機を載せようと思うのですが、いよいよ日光モデルのDMH17C単体も市場在庫が払底したようで手に入りません。前回はDML30SHに化かしたわけですが、今回は正真正銘DMH17エンジンそのものでいけるので残念です。かくなるうえは某小湊鉄道のプラキットを買って・・・(よしなさいww)



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マヤ20の改造イメージをつかむ

2021-10-08 01:32:00 | 九州・山陽方面
さきほど関東で最大深度5強の大きな地震がありました。当地は震度4でしたが、最近は大きな地震はなかったのでびっくりしました。個人的には特に被害はありませんでしたが皆様のところは大丈夫でしょうか。しばらくは余震などに注意して参りましょう。

さて、マヤ20の改造パーツがだいたい揃ったので、ざっくりと改造手順をイメージしてみました。

改造タネ車はアクラスのスハ32です。B品ボディとして売られていたものですが目立った傷はなく美品です。とりあえず手すり、窓ガラス、仕切りなどのパーツをすべて外しました。屋根も外し、ラジエーター部のベンチレーターとデッキ屋根のステップを撤去しています。



マヤ20は大別して0番台と10番台があって、後者はデッキドアが両側とも存置されていますが前者は片側が埋め込まれています(改造前のオハシ30時代に埋め込み済み)。一見10番台の方が改造が楽そうですが、ネットで確認できる写真では、どうやら全車ともドアが原形(低窓)と違う高窓タイプに交換されていたようなので、厳密にやろうとすると4か所交換が必要です。しかもこの高窓タイプは私の好みではありません。。

ということで0番台をプロトタイプに選定し、後位側のデッキをt0.5プラ板で埋めることにします。写真は仮置きしてみたところ。特に車体側を削ったりせずに埋め込めることを確認しました。



反対側はHゴム大窓に交換されていたようなので、ちょうどストックがあったフジモデルのパーツに交換します。さすがにこのまま上からポン付けはできないので元のドアを取り去ってからハメ込むことにします。



貫通ドアもHゴム大窓で、どうやら同じパーツが使えそうです。このボディはなかなか凝った造りになっていて貫通ホロが簡易な可動式になっており、そのギミックのためホロ座部分が深く掘り込まれているので、このへんをプラ板で整形してやる必要がありそうです。



機関室のルーバーは定番のエバーグリーン波板をはめ込みます。#2020「カーサイディング」(ピッチ0.5mm)の溝をプラカッターで深彫りしたものです。



そして改造のハイライトともいえる屋根ですが、ラジエーターまわりは小高のカニ24用をカットして使うことにしました。カニ21用という手もありますが写真判断ではモールドが少し大味に見えたので24用にしました。



小高パーツとはいえカツミの文字が刻まれています。どちらが供給元か分かりませんが共用品だったわけですね。それにしても品番2424とはすごいナンバリング!24系以外に使うのがはばかられます。笑



もとより切り継ぎは必至ですが、さらに○をつけた部分のモールドをカットし、スハ32の屋根カーブに合わせるといった作業が発生しそうです。



というわけで、ところどころに難所はありそうな予感はするものの改造イメージはつかめたので、なるべく早めに着工したいと思います。


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