80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

【トキ鉄観光急行】ユニットサッシをかっこよく作ろう(1)

2021-10-04 22:39:19 | 北陸方面
えちごトキめき鉄道(トキ鉄)の「観光急行」で使われるクハ455-701を組み込んだ413系。こんな構成で作っていこうと思います。

↑市振・糸魚川
クハ455-701 小高ペーパーキット(モハ152ベース)
モハ412-6 ペーパースクラッチ+MP動力
クモハ413-6 ペーパースクラッチ
↓直江津

クハ455-701は当初、TOMIXのクハ455を探して改造しようと思っていたのですが、実車(700番台)がサハ455の改造で長さがそもそも違うことを知り、どうせ切った貼ったするならイチから作るか~となって、ストックのあった小高のモハ152ペーパーキットをベースに作ることにしました。まったくのスクラッチではないのでゼロからではなくイチからです。笑



で、今回のタイトル「ユニットサッシをかっこよく作ろう」ですが、急行形の象徴ともいえる外バメ式のユニットサッシを実感的に表現しようと思うとサッシをほぼ外板とツライチに合わせなければならず、プラ量産品は別としてなかなか面倒な作業になります。特に厚みのあるプレスボード車体ではなおさら。

そこで、前から目をつけていた、モデル倶楽部さんの「急行形ユニットサッシ」を試してみることにしました。WEBサイトの写真でしか見たことがなく、そもそもKSモデルなどのブラス車体用にチューニングされているものが果たしてペーパー車体に馴染むものなのか不安しかありませんでしたが、多少寸法が違ったとしてもたかだか1両分の窓を修正すればいいのだ・・・と割り切って購入しました。



切削加工でサッシが美しく表現されています。素材は何なのでしょうか、ソフビのような柔らかさです。窓部分をコンパウンドで磨いて透明に仕上げます。切れ目が入っているので必要な数だけ簡単にカットできます。



試しに1個だけキットの窓にはめてみます。ちょっときつめですが幅はピッタリ。しかし窓高さが0.5mmぐらい低いためはまりませんでした。図面と照合してみるとキットの窓の下辺はスケール通りで、上辺が0.5~0.7mm程度低いことがわかりました。昭和の大時代的な設計と甘く見てはいけません。小高のキットはこうみえてかなりスケールに忠実に作られているのです。



しかし吹き寄せ部分で誤差が積もっていくのか、いちばん端では1mm程度の差が出ていました。しかし2~3個ずつなどにカットして貼れば大丈夫です。



試しに窓の上辺をカットしたところしっかりはまりました。油断して0.75mmぐらい切り込んでしまったので逆にすき間ができてしまいましたが・・・。



シール紙でユニット窓枠を表現してみます。窓を抜いていない四角いシールを貼り、窓辺をガイドにして裏側からカッターと丸刀を入れて窓をくり抜く方法です。上で「不安しかなかった」と書きましたが、実は窓サイズ(特に窓幅)に関しては事前計測でイケルと踏んでいたので、むしろt0.5というプレスボードの板厚との相性が不安でした。しかしこうしてみると実によく馴染んでいるようで不安は払しょくされました。



裏側のようすです。余白がたっぷりあるので上辺を補強材の下に潜り込ませ、下辺は帯板で一気に押さえて固定するように設計すれば、手早く接着剤のハミ出しも気にせずに作業できるのかなと思います。



ということでいかがでしょうか。このサッシに限らずモデル倶楽部さんの切削パーツはコンマ1ミリ単位でブラス車体にフィットするように設計されたハイエンドパーツですから、このような使い方はおこがましいのですが、時代を超えた意外なコラボレーションが模型作りの可能性を広げる(かな?)ということを実証したくてトライしてみました。

引き続き“かっこよく”なるように頑張っていきたいと思います。

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【レーティッシュ鉄道】コープコンテナの製作(6)

2021-10-03 22:49:18 | 海外
コンテナの仕上げを進めます。

このコンテナはスワップボディという規格で作られていて自立するための脚が設けられています。荷捌き場に着くと脚を伸ばしてコンテナを持ち上げ、その間にトラックが入れ替わるので積み換えのためのフォークリフトやクレーンが要らないという触れ込みですが、RhBのCOOPコンテナの場合、ガントリークレーンを使ってトラックから貨車(又はその逆)へ積み換えているようです。

横から見ると折り畳まれた脚が見えるのでt1.0プラ板を貼って表現しました。脚の左に見える丸穴が開いたものはフラットカーのピンが入り込む台座です。この模型ではフラットカー側のピンを立てるスペースが狭すぎるのでダミーとしました。



ピンの代わりにコンテナの内側2か所に横梁を渡し、ここにタップを立ててM2ネジでフラットカーへ固定します。



冷凍機側は若干のディティールアップをしました。φ0.4真鍮線で燃料タンク(と思う)からの配管を表現し、右手側には冷凍機の制御箱のようなものをレリーフ状に貼り付けてあります。



ここで全体に白を吹き付けます。ベースホワイト→クレオスホワイトの順。



ハッチ側のフチはシルバーで塗り分けました。



イチゴ柄のシールを貼ります。側扉の外枠やゴムパッキン、取っ手などすべて印刷で表現していてさすがに平板なので扉だけ貼り重ねました。



反対側は扉がないのでシールをペタっと貼ったのみです。



という感じでコンテナ本体はほぼ期待どおりに仕上がってきたので、完成へ向けて引き続き冷凍機や下回りなどの工作を進めていきます。


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20系「はやぶさ」で悶々とする話

2021-10-02 03:13:14 | 九州・山陽方面
10月になりました。
全国で緊急事態宣言やまん延防止措置が解除となり、晴れて自由の身に・・・。

のはずなのに、何でしょうこのえもいわれぬ重圧感。
もとより感染防止対策の手を緩めるつもりはありませんが、もう少し開放感を感じられるかと思っていたのに。。
1年半以上に及ぶ巣籠もりライフで染みついた内向き指向は、そう簡単に元に戻ることはないのだと改めて実感しました。


まあ戻らないなら仕方ないです。同じ悶々とするなら模型のことを考えて悶々としましょう。
なんとかフル編成が組めるようになった20系「はやぶさ」ですが、最近、天の声なのか悪魔のささやきなのか分からない幻聴幻覚が表れてきて困ります。

原因はコレ。分割後の長崎編成につく簡易電源車マヤ20と、狭窓が並ぶナハフ21改造のナハネフ21であります。据え膳食わぬはモデラーの恥、毒を食らわば皿まで、長崎は今日もマヤだったなどなど、もう様々な声がシャワーのように降り注いできてつらい。。w

(「中央本線&64写真館」様の「主要客車列車編成表」より引用)


マヤ20のタネ車はスハ32ですかね。0番台と10番台があって前者のタネ車はオハシ30ということになってますが、これも元をただせばスハ32を改造してるので一緒のようです。磐西のローカル客車向けにストックしておいたアクラスのスハ32(B級ボディ)を転用するのってアリだよね!というところまで心が動いてます。



ナハネフ21は、上の編成表では「ナハネフ23のこともある」と書かれています。本当は21だけど23でも許したるわぁ的な立ち位置のようです。だとするとやっぱり21を準備しておきたい。ナハネ20を新造・改造する予定がなくなって余ったパーツがあるので、1両ぐらいはスクラッチしてもいいかな~ぐらいのところまで心が動いています。



先月末ごろ、413系を最後にもう今年は新規着工をやめようと心に決めた誓いは、月が変わったとたんに早くもガラガラガラと崩れちゃいました。汗


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【レーティッシュ鉄道】コープコンテナの製作(5)

2021-10-01 03:57:27 | 海外
サーモキングの冷凍機TS-200を作っていきます。

(cold-truck.com より)

この捉えどころのない形態をどう作っていくか考えた結果、積層構造でいける!という結論に至りました。両サイドの通風スリットと中央の飾りの凹みが横一直線になっているところがミソです。スリットや凹みがある部分と無い部分を交互に重ねていけばそれらしいものが出来上がるはず!

PC上で原図を作成します。7層に分割することにして、まずフロントカウルの一番底辺の形を描き、相似変形しながら少しずつ高さを低くしたものを6枚コピペします。6枚目がカウルの天井部分になります。



これを7枚に分割します。縦の線はスリットや飾りの凹みの位置を表します。



シールにプリントしてt0.5プラ板に貼ります。切り込みを入れる部分に○を書いておきます。×は切り込みを入れない層です。



1層ずつカッターで切り抜き、順番が狂わないよう、切り抜いた順番にどんどん貼り重ねていきます。フリーハンドで切っているので仕上がりがちと心配・・・。



7層を貼り終えたところ。案の定、縦の線が揃ってませんなぁ。。泣
まあでもなんとなく形にはなってるので目論見は成功ということで先に進みます。



カウルの両サイドの部分を貼ります。段差の特にひどい“鼻先”の部分だけパテを盛っておきました。



下側の部分を貼ります。少し大きめに切り抜いたものを現物合わせで削り込んでなんとか合わせました。隅の部分に三角形の空洞が残っていますので、整形の段階でプラ片をパテで埋めます。



冒頭の写真をご覧いただくとわかるように、このユニットの天板の半分以上は放熱のためか開口していてメッシュで保護されています。雨とか雪が入り放題なのに大丈夫なんでしょうか??模型ではシースルーにすると中身を作らなくてはならなくなるので、このように真鍮網目板を貼って黒く塗ることでそれらしく見せることにしました。



どうでしょう。荒っぽいですが、まあ似たものが出来たのでよしとしましょう。難関は突破できたのであとは仕上げを頑張るのみ。ちなみにコンテナの妻面にはt1.2プラ板から切り出した燃料タンク(だと思う)を貼り、φ1真鍮線で給油口も表現しました。




ここで、コープコンテナに食料品を積んでいる動画がありましたので、参考までに共有しておきます。
35分25秒あたりからと、44分15秒あたりから興味深い作業が観られます。
JSVideo Güterverkehr der Rhätischen Bahn Vol. 1



一部を抜粋してみます。まずこれは荷捌き場からコンテナに食料品を積み込んでいるところ。パレットに載せて手押しフォークリフトで積み込んでいます。品物は常温品のようで、コンテナ全体が冷凍・冷蔵対応ではないようです。



入って右側に仕切り壁が見えます。ここは冷凍機の裏側になるので、どうやらこの向こう側が冷蔵・冷凍区画になっているようです。この壁は動かせるようです。



コンテナにケーブルが繋がれています。停車中は地上から給電しているようです。初期のリーファーコンテナの冷凍機はエンジン駆動ではなく、貨車にも暖房用の引き通し回路を通し、そこから給電していたようです。小型エンジンで個別に駆動する冷凍機が普及し、この引き通し回路は撤去されつつあるとのこと。当初、この2軸フラットカーを「Lb-v」と書いていましたが、この「-v」が引き通し付きを表すそうで、撤去された車から「Lb」に書き換えられているようです。



さて、この人はリモコンのようなものを持って何をしているのでしょうか。正解は貨車の移動です。最初、リモコン操作で動く入替え機関車があるのかスゲー!と思いましたがそうではなく、線路わきに設置されたケーブルを使って貨車を移動しているようです。詳しくは動画をご覧ください。



貨車とケーブルはこのようにチェーンで結ばれています。貨車のフレームのサイドにある頭が黄色く塗られた突起はこうして構内移動するためのものでした。検修時に吊り上げるためのものかと思っていたので目からウロコ状態です。



この動画はレーティッシュ鉄道の貨物輸送について紹介する動画(3部作?)のようで、この他にも有蓋車、タンク車など様々な貨車が活躍するようすが描かれています。ナレーションがドイツ語ですが、観ているだけでも楽しいので、興味のある方はこの週末にでもぜひイッキ観してください。
JSVideo Güterverkehr der Rhätischen Bahn Vol 2


JSVideo Rhb Güterzüge 3. Holzverlad, Öl transport und Rangieren



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