こんにちは、時間のあるときは極力まちづくり会議を傍聴したいと考えている石井伸之です。
本日は終日冷たい雨の降り続く生憎の天気でしたが、午後6時30分から国立市役所3階会議室で行われた、国立駅周辺まちづくり会議では、40席ほどの傍聴席がほぼ満席になる程の盛況振りです。
さて、本日の会議冒頭では事務局より、国立駅周辺における中央線高架化工事が平成25年度末(平成26年3月末までを指します)までに終了することからも、このまちづくり会議を延々と行う事はできず、夏辺りには集約して欲しいとの話があり、会長からもスピード感を持って夏場までには集約したいという話がありました。
どれだけスピード感を持って話が進むのかと期待しましたが、今までと余り変わっていないと感じるまで、そう長い時間は掛かりませんでした。
今回の主な検討項目は、国立駅南口ロータリーのあり方となっており、主に二つの案について議論されました。
多少歩道空間を広げて車道部分を狭くしたものの、今までとそれほど変わらないA案。
南口ロータリー東側半分を車道から歩道へと変えて、円形公園も歩道部分へと組み入れ、今までのロータリーとは刷新した形のB案。
この二つに分かれて議論をしておりました。
確かに国立市の将来を考えて様々なロータリーの形状を検討する事は良いことかもしれません。
しかし、B案が交通安全を念頭においた警察、防災の観点から検討する消防、都道として道路管理をする東京都、地権者であるプリンスホテルからの了解が取り付けられるのかどうか甚だ疑問です。
もしかすると、この案をこういった関係各局へ提出した瞬間、にべも無く却下される代物であったとしたら、この議題に費やした1時間半という時間は何だったのでしょうか?
それとも、既にそういった部局から了解を取り付けているのであれば、私の心配は取り越し苦労として流したいと思います。
是非ともこういった問題は、もう一度交通担当部会の中で現実的な話を踏まえた中で検討していただきたいところです。
その中で、今回出席されているバス会社の方から、バス会社としては、時間調整をする場所として、降車場と乗車場は分けていただきたいという話と通勤時間で乗降者の動線が錯綜するというのは安全面でも問題があるので、極力乗降車場を分けて欲しいという話はもっともだと思います。
タクシー会社の方からは、A案にはタクシープールの場所が無く、B案にはタクシーの記述はあっても国立駅から乗る方々を捌ける台数が無いという問題点を指摘されており、1分間に3台から4台がタクシー乗り場において対応するマックスだそうです。
委員の方々の意見も概ねA案に傾きつつあるのですが「B案も面白い」ということから何とかバランスを取っているような感じでした。
結果的には、A案、B案何れかを決めることなく、次回へと持ち越しになりました。
それともう一つ気になったのは、旧国立駅舎の復元についてです。
私は常々一般質問で旧駅舎のあった南口公共用地2000㎡は、公共空地として国立市が全域保有することが出来るようにすべきと訴え、3月議会の一般質問でも幾つかの具体的手法を提案しましたが、まちづくり会議の中では旧駅舎を復原する600㎡だけを確保するべきとの意見に集約されており、本日出てきた幾つかの図面にも600㎡だけを確保し、残りは何か建物が建つとの見通しがありました。
まちづくり会議のような場所だからこそ、国立市民最大の利益を考えて2000㎡を確保する方法を検討すべきところを、国立駅舎保存を最優先にして600㎡だけを確保して良しとする部分は、到底納得がいきません。
ただし、それでも会長は事務局に対してJRとの交渉途中なので、どうしてもここでは伝えられない部分があるというような、含みを満たせた発言がありましたので、一生懸命頑張っている国立駅周辺まちづくり担当職員の努力を応援したいと思います。
私自身、多くの市民に旧駅舎のあった2000㎡に平屋もしくは2階建ての商業施設が建設されるよりも、広々とした公共空間として2000㎡を残すべきとの意見を頂いておりますので、その声に従って2000㎡を国立市が保有できる手法を検討したいと考えております。
委員の方が発言しておりましたが、600㎡だけを確保して、それ以外には建物が立つとなれば、旧駅舎と周辺建物の僅か4m~5mの間を多くの通勤客が通行するようになることを検討すべきとの意見は、全くその通りであり正確に問題点の的を射た重要な発言です。
会議も残り30分になった午後8時頃に、防災の観点が盛り込まれていないという話になり、それを考えると文化財だからといって木造の旧駅舎を不特定多数が往来する防火地域内に建設することの危険性についても検討していただきたく思います。
建築基準法上、駅の直近など不特定多数の方々が多数往来する地域を防火地域として指定されており、木造の建築物は建設できません。
それでも、文化財であれば建設する事はできるということになっておりますが、3.11のような大震災を考えると、どうやっても耐震性を有することの出来ない旧国立駅舎のような構造体を建設する事は、将来へ大きな禍根を残す行為であるように思います。
もしも、文化財という価値は無くしたとしても、鉄筋コンクリート造で確たる耐震性を有する形での復原であれば、問題はないと思いますが、構造体から何から何まで全て完全に旧駅舎を復原するというのは、建築士の端くれとして絶対に阻止しなければなりません。
それと、会議の中で南口ロータリー中央にある円形公園へ渡り、そこが憩いの場所になるというような話がありましたが、排気ガスがまき散らされ、車両の騒音でうるさい場所が本当に憩いの場所になるのか、疑問に思うのは私だけでしょうか?
ロータリーを横断して円形公園へ渡るには、交通を規制して信号と横断歩道を設置する必要があるという議論を会議の中でされておりました。
しかし、ロータリーの交通を中央で分断するかのように横断歩道を設置することが新たな交通渋滞や歩行者の危険な状況を作るのではないかと心配されるところです。
話は変わりますが、いつになったら国立駅南口公共施設用地(4900㎡)の活用方法について話が移るのでしょうか?
少しはそちらについての話があるのではないかと期待したのですが、その部分については一切話が無くガッカリです。
商工会を代表した委員の方も発言されていた通り、現在駐車場駐輪場として暫定利用されている国立駅南口公共施設用地の活用方法によって、国立駅周辺における財政計画も将来的な価値も大きく変わってくると思います。
本当であれば、交通担当部会のように一つの部会で検討するに足る重要な課題と思いますが、今のところは国立市が70億円を拠出して再開発ビルを建設する関口前市長の計画がそのまま素通りしているような状況です。
国立市が保有するまとまった財産がここしかない以上は、この4900㎡を最大限効果を発揮する活用方法を模索していただきたいと思います。
私は以前からこの土地は国立市自身が70億円もの莫大な建設費を拠出して建物を建てるのではなく、民間企業へ安く貸し出して何らかの建物を建設していただき、その中のワンフロアを借りて市役所出張所や高齢者施設、保育施設、公民館、図書館といった機能を盛り込んで他市からも人の集うエリアとして検討すべきとのことを何度も何度も訴えているところです。
是非ともまちづくり会議には、この4900㎡の活用方法についても大胆に切り込んでいただきたく思います。
残念ながらA案、B案の集約とまで行きませんでしたが、数々の貴重な意見がキラ星のように散りばめられておりましたので、そういった意見をしっかりとくみ取る中で、残り4ヶ月間集約に向けて頑張っていただきたいところです。
本日は終日冷たい雨の降り続く生憎の天気でしたが、午後6時30分から国立市役所3階会議室で行われた、国立駅周辺まちづくり会議では、40席ほどの傍聴席がほぼ満席になる程の盛況振りです。
さて、本日の会議冒頭では事務局より、国立駅周辺における中央線高架化工事が平成25年度末(平成26年3月末までを指します)までに終了することからも、このまちづくり会議を延々と行う事はできず、夏辺りには集約して欲しいとの話があり、会長からもスピード感を持って夏場までには集約したいという話がありました。
どれだけスピード感を持って話が進むのかと期待しましたが、今までと余り変わっていないと感じるまで、そう長い時間は掛かりませんでした。
今回の主な検討項目は、国立駅南口ロータリーのあり方となっており、主に二つの案について議論されました。
多少歩道空間を広げて車道部分を狭くしたものの、今までとそれほど変わらないA案。
南口ロータリー東側半分を車道から歩道へと変えて、円形公園も歩道部分へと組み入れ、今までのロータリーとは刷新した形のB案。
この二つに分かれて議論をしておりました。
確かに国立市の将来を考えて様々なロータリーの形状を検討する事は良いことかもしれません。
しかし、B案が交通安全を念頭においた警察、防災の観点から検討する消防、都道として道路管理をする東京都、地権者であるプリンスホテルからの了解が取り付けられるのかどうか甚だ疑問です。
もしかすると、この案をこういった関係各局へ提出した瞬間、にべも無く却下される代物であったとしたら、この議題に費やした1時間半という時間は何だったのでしょうか?
それとも、既にそういった部局から了解を取り付けているのであれば、私の心配は取り越し苦労として流したいと思います。
是非ともこういった問題は、もう一度交通担当部会の中で現実的な話を踏まえた中で検討していただきたいところです。
その中で、今回出席されているバス会社の方から、バス会社としては、時間調整をする場所として、降車場と乗車場は分けていただきたいという話と通勤時間で乗降者の動線が錯綜するというのは安全面でも問題があるので、極力乗降車場を分けて欲しいという話はもっともだと思います。
タクシー会社の方からは、A案にはタクシープールの場所が無く、B案にはタクシーの記述はあっても国立駅から乗る方々を捌ける台数が無いという問題点を指摘されており、1分間に3台から4台がタクシー乗り場において対応するマックスだそうです。
委員の方々の意見も概ねA案に傾きつつあるのですが「B案も面白い」ということから何とかバランスを取っているような感じでした。
結果的には、A案、B案何れかを決めることなく、次回へと持ち越しになりました。
それともう一つ気になったのは、旧国立駅舎の復元についてです。
私は常々一般質問で旧駅舎のあった南口公共用地2000㎡は、公共空地として国立市が全域保有することが出来るようにすべきと訴え、3月議会の一般質問でも幾つかの具体的手法を提案しましたが、まちづくり会議の中では旧駅舎を復原する600㎡だけを確保するべきとの意見に集約されており、本日出てきた幾つかの図面にも600㎡だけを確保し、残りは何か建物が建つとの見通しがありました。
まちづくり会議のような場所だからこそ、国立市民最大の利益を考えて2000㎡を確保する方法を検討すべきところを、国立駅舎保存を最優先にして600㎡だけを確保して良しとする部分は、到底納得がいきません。
ただし、それでも会長は事務局に対してJRとの交渉途中なので、どうしてもここでは伝えられない部分があるというような、含みを満たせた発言がありましたので、一生懸命頑張っている国立駅周辺まちづくり担当職員の努力を応援したいと思います。
私自身、多くの市民に旧駅舎のあった2000㎡に平屋もしくは2階建ての商業施設が建設されるよりも、広々とした公共空間として2000㎡を残すべきとの意見を頂いておりますので、その声に従って2000㎡を国立市が保有できる手法を検討したいと考えております。
委員の方が発言しておりましたが、600㎡だけを確保して、それ以外には建物が立つとなれば、旧駅舎と周辺建物の僅か4m~5mの間を多くの通勤客が通行するようになることを検討すべきとの意見は、全くその通りであり正確に問題点の的を射た重要な発言です。
会議も残り30分になった午後8時頃に、防災の観点が盛り込まれていないという話になり、それを考えると文化財だからといって木造の旧駅舎を不特定多数が往来する防火地域内に建設することの危険性についても検討していただきたく思います。
建築基準法上、駅の直近など不特定多数の方々が多数往来する地域を防火地域として指定されており、木造の建築物は建設できません。
それでも、文化財であれば建設する事はできるということになっておりますが、3.11のような大震災を考えると、どうやっても耐震性を有することの出来ない旧国立駅舎のような構造体を建設する事は、将来へ大きな禍根を残す行為であるように思います。
もしも、文化財という価値は無くしたとしても、鉄筋コンクリート造で確たる耐震性を有する形での復原であれば、問題はないと思いますが、構造体から何から何まで全て完全に旧駅舎を復原するというのは、建築士の端くれとして絶対に阻止しなければなりません。
それと、会議の中で南口ロータリー中央にある円形公園へ渡り、そこが憩いの場所になるというような話がありましたが、排気ガスがまき散らされ、車両の騒音でうるさい場所が本当に憩いの場所になるのか、疑問に思うのは私だけでしょうか?
ロータリーを横断して円形公園へ渡るには、交通を規制して信号と横断歩道を設置する必要があるという議論を会議の中でされておりました。
しかし、ロータリーの交通を中央で分断するかのように横断歩道を設置することが新たな交通渋滞や歩行者の危険な状況を作るのではないかと心配されるところです。
話は変わりますが、いつになったら国立駅南口公共施設用地(4900㎡)の活用方法について話が移るのでしょうか?
少しはそちらについての話があるのではないかと期待したのですが、その部分については一切話が無くガッカリです。
商工会を代表した委員の方も発言されていた通り、現在駐車場駐輪場として暫定利用されている国立駅南口公共施設用地の活用方法によって、国立駅周辺における財政計画も将来的な価値も大きく変わってくると思います。
本当であれば、交通担当部会のように一つの部会で検討するに足る重要な課題と思いますが、今のところは国立市が70億円を拠出して再開発ビルを建設する関口前市長の計画がそのまま素通りしているような状況です。
国立市が保有するまとまった財産がここしかない以上は、この4900㎡を最大限効果を発揮する活用方法を模索していただきたいと思います。
私は以前からこの土地は国立市自身が70億円もの莫大な建設費を拠出して建物を建てるのではなく、民間企業へ安く貸し出して何らかの建物を建設していただき、その中のワンフロアを借りて市役所出張所や高齢者施設、保育施設、公民館、図書館といった機能を盛り込んで他市からも人の集うエリアとして検討すべきとのことを何度も何度も訴えているところです。
是非ともまちづくり会議には、この4900㎡の活用方法についても大胆に切り込んでいただきたく思います。
残念ながらA案、B案の集約とまで行きませんでしたが、数々の貴重な意見がキラ星のように散りばめられておりましたので、そういった意見をしっかりとくみ取る中で、残り4ヶ月間集約に向けて頑張っていただきたいところです。