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ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。
朝、日記を書こうとしたらGooブログがメンテナンス中でサービス中止だったので、この時間になりました。
さて、中野区の我が家の近くにはお寺がたくさんあります。その1つの天徳院の庭に仏教説話にもよく出てくる周梨槃特(しゅうりはんどく)の像(写真)があります。
今日は、その周梨槃特の話を高田好胤師の『日本人らしく』(徳間書店)をもとに紹介します。
周梨槃特には兄があり、兄弟そろって釈尊の弟子でした。これがまた賢兄愚弟と言うべきで、兄は頭がよく早くから聖者の域に達しているのに、頭の悪い弟は釈尊の教えをなかなか覚えられません。
兄だけでなく教団からもバカにされて絶望している周梨槃特に釈尊は「これだけを覚えなさい」と言って、「塵(ちり)を払い、垢(あか)を除かん」の2句だけを一生懸命覚え、人様のものを洗濯したり、履物の塵を払いながらいつも口の唱えるように命じました。
周梨槃特は、言われたとおり修行僧たちの洗濯をしたり、履物を清めたりしながら「塵を払い、垢を除かん」と唱えるのですが、それでもなかなか覚えられないのです。
ところがある日、周梨槃特はふっと思い当たります。「『塵を払い、垢を除かん』というのは、自分自身の心の中の塵を払い、垢を除く」ということではないか、と。以来、周梨槃特は、首に札をぶら下げ、他人の汚れ物を洗いながら「塵を払い、垢を除かん」と唱え、悟りに達したという話です。
ちなみに、この話は、釈尊が人によって教え方、たとえの用い方の違いを示した話―「対機説法」とか「応病与薬」と言われます―としても引用されることがあります。
<お目休めコーナー> ご近所のお寺で②
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