
おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。
まずは、静岡地域を中心とした地震と台風の被害を受けられた方々にお見舞い申し上げます。
さて、宇都宮に「平成21年度メンタルヘルス講座」(公立学校共済組合栃木支部主催)の講師として行く電車の中で「文藝春秋」9月特別号で第141回芥川賞受賞作の『終の住処(ついのすみか)』(磯憲一郎)を読みました。
お互い30歳を過ぎて結婚した夫婦の話。
離婚しようと妻に言い出そうとしていた主人公(製薬会社勤務)は、妻から思いがけず妊娠を告げられます。離婚を言い出しかねていた主人公のその時の描写がユニークです。
そういう結末(妻の妊娠)が用意されていたのか、ぐずぐずと思い病んでいるいるあいだに、時間のほうが俺を追い抜いてしまったということじゃないか!
妻は、1人娘を授かってから、あることをきっかけに11年間夫と口を聞かなくなりました。その間の、その後の情景描写と心理描写がユニークです。
小説は、あらかじめストーリーを知ってしまうと面白くないので、このくらいにしますが、私には著者のパラグラフが長すぎるのが難点に思えました。
ところで、「文藝春秋」9月特別号は、「誰も知らない民主党研究」特集でした。
これがまた芥川賞作品以上に面白い。
私は、この特集を読んで、今度の衆議院議員選挙で、ステーツマンでなくポリティシャン、政策よりも政局のセンスに富んだ小沢一郎副代表に実質的に率いられている民主党が「小泉チルドレン」ならぬ「小沢チルドレン」を生み出してしまうことをはなはだ危険だと感じました。
一時期の田中軍団同様の小沢軍団が政党を代えて誕生することが懸念されているのです。
また、子ども手当て(必要額5兆3千億円)、高速道路の無料化(同1兆3千億円)など、合計16兆8千億円ものバラマキとも思える、ポピュリズム(大衆迎合)に満ち満ちた、財源不明の政策にも違和感を覚えました。
詳しくは、「文藝春秋」9月特別号を読んでのお楽しみ。
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