おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。
4回目からかなり日数が経ちましたが、今回はこのシリーズの最終回。
アルフレッド・アドラーの4人の子どもたちの中で唯一の男性であるクルト・アドラー(1905-1997)について書いておきます(下の写真の一番右)。
・クルト・アドラーは、1905年2月25日にウィーンに生まれ、珍しいことにオーストリアで物理学博士号を取得しています。同じ頃に離婚も経験しています。
・1935年9月初めに母親のライサと共にアクイタニア号でニューヨークに到着しました。
・クルトは、アメリカに渡ってから医学を勉強し、精神科医になりました。
・彼は、ニューヨークを拠点に活躍し、ニューヨークのアルフレッド・アドラー研究所の創立者の1人として、その後は理事として活躍、数百人の医師や心理療法家を育てました。傍ら、40年以上レノックスヒル病院のスタッフとして働き、診療や講義を行っていました。
・彼は、1997年5月27日にニューヨークで死亡しました。享年92歳でした。ニューヨークで再婚したターニャとの間にマーゴットがいて、マーゴットはアルフレッド・アドラーの唯一の末裔になります。
以上は、クルト・アドラーの死亡記事(新聞)と『アドラーの生涯』(エドワード・ホフマン著、岸見一郎訳、金子書房)をもとにしています。
ところで、今年15回目の来日(ワークショップは7月30日から8月7日まで日本の各地で)を果たすジョセフ・ペルグリーノ博士は、クルト・アドラーを恩師の1人にしています。理論的にも、人間的にもかなり影響を受け、強い尊敬の念を抱いています。
ペルグリーノ博士がクライエントから即座に重要な情報を得る能力に高さについて「君は僕の父に似ているね」とクルト・アドラーから言われたそうです。
今年も多くの人たちにアルフレッド・アドラーからの系譜を受け継ぐペルグリーノ博士の講座にご参加いただきたいと思っています。