アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

東北地方太平洋沖地震に関するニュースをテレビで観ていて、津波に遭遇された地域で続々と悲報が伝えられることに心を痛めています。

こんな時にコスモ石油の千葉製油所の火災の影響についての無責任なチェーン・メールが来たりして、メールの第一発信者の心無さに我が家族は怒りを感じてもいます。


さて、ここからが本論です。

今回の大地震のような出来事を前に、ある人は「こんなことはありえない」と、起きることそのものを否定していた人もいました。ネガティブなことの存在を否定する人です。

テレビ報道を観ると、防波堤に立って談笑している人がいて、あきれていました。「もう津波は来ない」と思っているのでしょうか?

また、反対に「起きる可能性がある」と、不測事態に備え、その上でどう対処しどう克服するかについて、自分にできることをポジティブに捉える人もいます。

私は、『心の雨の日の過ごし方』(PHP研究所)で前者を「とおりいっぺんの楽観主義」と称し、後者を「真の楽観主義」と呼びました(第5章)。

心の雨の日の過ごし方
岩井 俊憲
PHP研究所

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この本で私は、アランの『幸福論』の「楽観主義」の項を引用しました。

「真の楽観主義」が「とおりいっぺんの楽観主義」とは大きく違うことが読み取れます(改行は岩井)。

自分で倒れそうだと思えば、倒れる。なにもできないと思えば、ほんとになにもできない。期待に欺かれると思えば、ほんとに期待は欺く。この点に注意することだ。

自分でお天気や嵐をつくり出すのだ。まず自分の内部に。それから自分の周囲、人間の世界に。

絶望というものは、希望もそうだが雲行きの変わるのよりもはやく、人から人へと移って行くものだから。


日本が直面する緊急事態に、私たちが意志の力を用いた真の楽観主義で臨もうではありませんか。

こんな悲惨な事態に直面しても、略奪騒動も起こさず、冷静に対応している日本人だからこそ、自尊心と真の楽観主義で臨めば、時間がかかっても克服できると信じています。

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