おはようございます。ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
今日から朝の更新に戻します。
「自己変革を妨げる心理」の第2回目は、「コンフォート・ゾーン」です。
「コンフォート・ゾーン」は、「快適ゾーン」とか「安全地帯」とも訳され、自分にとって居心地のよい現在地の状態を言います。
研修やカウンセリングを通じて自分が新たな目標に向かおうとし、さまざまな努力や工夫をするのですが、目標とする場所は理想に見えても、努力や工夫を重ねることに限界を感じ、結局のところ快適・安全な現在地から抜け切らないのです。
快適かつ安全な現在地から抜けるには、「思考」「感情」「行動」の3点を従来パターンから変化を加え続けなければなりません。
こんな例がわかりやすいかもしれません。
365日欠かさずお酒を飲んでいたAさんは、正月を契機に週に2~3日お酒を飲まない節酒を誓ったとします。
まず手始めに正月は1日だけお酒を飲み、2日、3日は休むことを計画したのです。
1月1日は、年の初めだという理由でお酒を飲みます。これは予定どおり。
2日目は、実家に行くため、お酒を断れません。3日は、お客様が来たためまた飲みます。
Aさんにとっては、正月であろうがなかろうが、お酒を飲まないことは、飲むことに比べて相対的に不快 ― 逆に言えば、飲むことは快適 ― なのです。
変革をすることは、必ず不快を伴います。その不快を上回る快を得ない限りコンフォート・ゾーンからは抜け切れません。
<お目休めコーナー> 高輪のプリンス・ホテルの庭にて(2)
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