おはようございます。新宿区神楽坂で研修&カウンセリングの事業を営む ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
私に10冊近く分担執筆の機会をくださっている諸富祥彦先生(明治大学教授)の2010年7月発刊のカウンセリングに関する本の紹介です。
『はじめてのカウンセリング入門 上 カウンセリングとは何か』(諸富祥彦著、誠信書房、1,700円+税)
この1冊でカウンセリングについての大まかな見取り図ができます。
諸富先生のスタンスは、カウンセリングを
・個人および集団を対象とした「自己成長の支援学」
・「悩み苦しみを通しての自己成長学」
・「援助的人間関係学」
として捉え、カウンセリングを「狭義のカウンセリング」と「広義のカウンセリング」に分けているところに大きな特徴があります。
諸富先生は「広義のカウンセリング」を、
① 個人や集団を対象として、
② 一人ひとりの気づきと学び、自己成長のプロセスを支えていく、
③ あるときは開発的(成長促進的)な、またあるときは予防的な、またあるときは問題解決的(治療的)な、
④ 援助的な人間関係に基づく活動である
と定義し、広義のカウンセリングの3領域を以下としています。
(1)成長支援のカウンセリング
自己成長のプロセスの支援やクライアントが潜在的に有している可能性や能力の最大限の発揮の支援
(2)予防的カウンセリング
集団を対象としたメンタルヘルス講座や人間関係を学ぶ講座など、個人を対象とした予防面接(新入社員全員面接など)
(3)解決・治療的カウンセリング=狭義のカウンセリング
①結婚・離婚、夫婦の不和、失恋、子育て、職業選択、人間関係のトラブル、病、老い、人生で多くの人が直面する問題に対する解決のための個人・集団カウンセリング
②心理療法的カウンセリング。うつ病、神経症、不安障害、パーソナリティ障害、統合失調症などの心理療法としてのカウンセリング
カウンセリングを学ぶ人/学んでいる人の必読書です。
◆アドラー心理学によるカウンセリングを学んでみませんか?
カウンセラーになりたい方は こちら をご参照ください。
<お目休めコーナー> 1月の花(4)

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