○承天閣美術館 常設展
http://www.shokoku-ji.or.jp/jotenkaku/
北山の高麗美術館を訪ねたあとで、相国寺境内にある承天閣美術館に足を伸ばした。ここも以前から来たい来たいと思っていたが、初めての訪問である。玄関で靴を脱ぐ。スリッパがないので躊躇したが、ふかふかした絨毯で足元は暖かい。
展示室に入ると、右手の壁には主に禅画、左手には花鳥画や山水画が掛けられていた。書画の間には、それぞれ取り合わせた陶磁器が置かれている。華やかな花鳥画の下に唐三彩とか、水墨の山水画に天龍寺青磁とか、展示する側の苦心と楽しみがしのばれておもしろい。
中央に、伊藤若冲が描いた鹿苑寺大書院の障壁画の一部が復元展示されている。山葡萄の蔓が闊達に這いまわる「葡萄之間」は、「玉座の間にふさわしい雰囲気を出している」と解説にあったけど、そうかなあ。まあ、後水尾天皇の趣味には合いそうだけど。かなりロココ調である。
若冲作品はかなり持っているはずだが、今回は「鶏に梅」三幅対の1点しか出ていなかった。梅を描いた2幅と鶏を描いた1幅から成る。グレー地の不思議な紙を使っていると思ったら、そうではなくて、全面を薄墨で塗りつぶして、対象の色彩を引き立てているのだった。若冲75歳の作品である。
http://www.shokoku-ji.or.jp/jotenkaku/
北山の高麗美術館を訪ねたあとで、相国寺境内にある承天閣美術館に足を伸ばした。ここも以前から来たい来たいと思っていたが、初めての訪問である。玄関で靴を脱ぐ。スリッパがないので躊躇したが、ふかふかした絨毯で足元は暖かい。
展示室に入ると、右手の壁には主に禅画、左手には花鳥画や山水画が掛けられていた。書画の間には、それぞれ取り合わせた陶磁器が置かれている。華やかな花鳥画の下に唐三彩とか、水墨の山水画に天龍寺青磁とか、展示する側の苦心と楽しみがしのばれておもしろい。
中央に、伊藤若冲が描いた鹿苑寺大書院の障壁画の一部が復元展示されている。山葡萄の蔓が闊達に這いまわる「葡萄之間」は、「玉座の間にふさわしい雰囲気を出している」と解説にあったけど、そうかなあ。まあ、後水尾天皇の趣味には合いそうだけど。かなりロココ調である。
若冲作品はかなり持っているはずだが、今回は「鶏に梅」三幅対の1点しか出ていなかった。梅を描いた2幅と鶏を描いた1幅から成る。グレー地の不思議な紙を使っていると思ったら、そうではなくて、全面を薄墨で塗りつぶして、対象の色彩を引き立てているのだった。若冲75歳の作品である。