第22回ファンタジア大賞の「読者賞」、つまり一般審査員ではなく読者選考委員の評価が高かった作品なんだそうです。
その読者選考委員のコメントの抜粋を読めば「主人公が好き」「主人公もヒロインもとにかく個性的」とあるので、さてこれだけ支持されるキャラクターとはどんなものかと読み始めました。
「あの……地獄って、ステキだと思いませんか?」
現ナマをジュラルミンケースに詰め込み、街角で通行人に声をかけて回る美少女は、人手不足となった地獄から派遣された広報委員だった。
天国とか地獄というのは、単に死んでから行く“あの世”に過ぎず、生前の善悪とかカルマとかそんな宗教的な基準は関係ないらしい。天国が素晴らしいところで、地獄は恐ろしいところだというのは、天国側の宣伝工作にすぎないというのだが……。
「超破天荒ラブコメ」と謳ってるけれど、まだラブコメになってません。人間関係がどうこういうところまで話が来ていないのですね。主人公についてもプロローグ止まり。
人と同じことはやりたがらない、“普通”は大嫌いという主人公ですが、その普通と違うことというのが、50mを6秒きっかりで走るとか、テストの点数をそろえてみるとか、だから何?という奇をてらったことばかり。
他の誰にもできないことに挑戦しようとするのではなく、誰でもできるけどわざわざやろうとしないことしかやろうとしていません。最初から試しもしないで自分の限界を見極めたつもりになって、その枠の中で「普通はイヤだ」とひねているのは、本人からすれば自己表現というか自我の主張なんだろうし、そういう等身大の主人公だから読者に支持されるのかもしれません。でも、大人の視点から見れば甘えだし、親の視点としては悲しい。
ただ、この話の最後になって、やっと「他の誰もやったことがなく、できるかどうか誰にもわからない」ことに主人公が挑もうと動き出します。ストーリー的にもプロローグ止まりで終わってしまったなあと思いましたが、ここからに期待です。自分しかできない、他の誰もやったことのないことに挑戦してこその主人公ですから。
【ヘルカム!】【地獄って、ステキだと思いませんか?】【八奈川景晶】【ななせめるち】【アニソン】【カラオケ】【同好会】【スラップスティック】
その読者選考委員のコメントの抜粋を読めば「主人公が好き」「主人公もヒロインもとにかく個性的」とあるので、さてこれだけ支持されるキャラクターとはどんなものかと読み始めました。
「あの……地獄って、ステキだと思いませんか?」
現ナマをジュラルミンケースに詰め込み、街角で通行人に声をかけて回る美少女は、人手不足となった地獄から派遣された広報委員だった。
天国とか地獄というのは、単に死んでから行く“あの世”に過ぎず、生前の善悪とかカルマとかそんな宗教的な基準は関係ないらしい。天国が素晴らしいところで、地獄は恐ろしいところだというのは、天国側の宣伝工作にすぎないというのだが……。
「超破天荒ラブコメ」と謳ってるけれど、まだラブコメになってません。人間関係がどうこういうところまで話が来ていないのですね。主人公についてもプロローグ止まり。
人と同じことはやりたがらない、“普通”は大嫌いという主人公ですが、その普通と違うことというのが、50mを6秒きっかりで走るとか、テストの点数をそろえてみるとか、だから何?という奇をてらったことばかり。
他の誰にもできないことに挑戦しようとするのではなく、誰でもできるけどわざわざやろうとしないことしかやろうとしていません。最初から試しもしないで自分の限界を見極めたつもりになって、その枠の中で「普通はイヤだ」とひねているのは、本人からすれば自己表現というか自我の主張なんだろうし、そういう等身大の主人公だから読者に支持されるのかもしれません。でも、大人の視点から見れば甘えだし、親の視点としては悲しい。
ただ、この話の最後になって、やっと「他の誰もやったことがなく、できるかどうか誰にもわからない」ことに主人公が挑もうと動き出します。ストーリー的にもプロローグ止まりで終わってしまったなあと思いましたが、ここからに期待です。自分しかできない、他の誰もやったことのないことに挑戦してこその主人公ですから。
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