
自国の歴史から逃げることなく自分の意見を持て、国際人とかなんとか言いつくろっても世界では通用しないと秀士郎の言葉。
陣内龍神の魔法の塔での暮らしも冬に。
親友の信久や完全無欠な一色先輩、時には弟や妹も加わって、幽霊のおじいちゃんや魔女のエスペロスとクリスマスパーティーをしたり海釣りに挑戦したり。
そして龍神はおじいちゃんの子供の頃の話やひいじいちゃんの話を聞くのだが……。
角川文庫なのだけれど、純然たる大人向けと言うよりは中高生向けのジュブナイルとして読むべき本だと思います。
特に世間一般の基準での大事件は起こらないけれど、1人1人の少年少女の心にとっては重要なイベントが起こり、それを仲間の協力や年長の者の助言で1つ1つ乗り越えていく日々の物語。
日常系ジュブナイルとでも言うべきかな。
「乗り越えられる悩みは、さっさと乗り越える。乗り越えられない悩みは、乗り越えられるようになるまで、いろいろ打開策を試す、またはうっちゃっておく」
泣き言ばかりで進もうとしないのが下の下と秀士郎の言葉。
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