付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「よちよち文藝部」 久世番子

2012-11-19 | エッセー・人文・科学
「文春社員、ほーれんそー!!!」
 芥川龍之介が自殺した遠因は、文春社員の怠慢にあったのではなかったか……。

 太宰治や谷崎潤一郎まで、日本文学の名作と文豪たちをわかりやすく紹介していくが……。

 文豪だ、名作だといわれているけれど、作者や主人公が人間的にクズだったり、痛くて、自意識過剰で、毒舌垂れ流しだったり、ヤマなしオチなしだったり、同じパターン・同じセリフを繰り返していたり……。『雪国』なんか、そのまま忠実に映像化したら,単なるアダルトビデオになっちゃいそう。
 とにかく書き手の願望や嗜好がせきららに出ていて、自己表現の手段として、あるがままの痛い自分をさらけ出しているという意味で、みんな問題児で問題作。純文学もそんなにたいしたことがないという気にへの垣根を低く感じさせてさせてくれます。
 そして『舞姫』は記憶にある通りの最低な主人公ですが、発表当時からみんなそう思ってたんだ。やっぱり。あれなら、まだハーレム系ライトノベルの主人公の方がはるかにモラリストで誠実です。

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コメント
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