付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」 総監督:庵野秀明

2012-11-24 | 巨大ロボット
 公開から1週間。夫婦でレイトショーに行ってきました。
 前回は子供を連れてもう何回かリピートしたけれど、今回はブルーレイが出たら買えばいいかな。そんな感じ。まあ、みんな以前の周回よりは成績が良くなっているけれど、まだまだだなあ。大人がもう少し言葉を選べ。時間はあるんだから。

 嫁さんいわく、「シンジくん、今度こそキミを幸せにしてみせる…」と誓っていたカヲルくんが「……あ、間違えちゃった。てへぺろ☆(・ω<)」でオチちゃった話。特定オールドゲーマーには「シンちゃんがたかまぁになっちゃった」といえば雰囲気が伝わるかもしれない(たぶん無理)。

 序破急のQは、観客の頭の上に出っぱなしのクェスチョンマークのQ。中高年が過半数を占めたヤマト2199と違い、こちらの観客は大学生あたりが中心といたって普通。帰り道で、みんな「だからどういうことなんだってばよ!」と頭を悩ませていたけれど、2004年のNHK「トップランナー」で総監督自ら「エヴァンゲリオンは哲学的と言われるが、実際はそうではなく衒学的(知ったかぶり)である」と言い切っているから、気にしてはダメ。
 あるいは、1996年のあさりよしとおの同人誌での「エヴァのおびただしい設定は全てドラマを展開するための方便である」という評論が至言。難解な裏設定やらは気にせず、そのシーン、そのキャラを楽しめばいいから。
 深読みしたいなら、スタッフのことは考えず、自分がどう考えれば辻褄が合うかだけを考えればいいから。

 ええ。いろいろ変わっていたけれど、中身は紛れもなくテレビで観ていたエヴァンゲリオンだったし、庵野監督もゼネプロ版「帰ってきたウルトラマン」の頃からちっとも変わっていませんでした。

【ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q】【庵野秀明】【摩砂雪】【鶴巻和哉】【前田真宏】
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『宇宙戦艦ヤマト2199』 第三章「果てしなき航海」BD

2012-11-24 | ミリタリーSF・未来戦記
……は売り切れだった。
 通常版は1ヶ月後か……。公開2日目の午後一でこれかよ。毎回厳しくなっていくなあ……。
 劇場では若い娘さんたちがタイバニに流れ、年配のおっさんと小さい子供連れがヤマトに流れる構図でした。
 そしてグッズ売り場はブルーレイのみならず、ヒルデ・グッズも既に壊滅。あれだけ美少女クルーが増えていて、まだ美少女が欲しいのかいっ!

 というわけで、今回は地球にお別れ会、ガス生命体と太陽フレアの回と、アナライザーが自我に悩む回、そして宇宙サルガッソーの全4話。
 本来ならアステロイド・ベルト回転あたりの話で、オリジナル版だともう少し先にあった、アナライザーの主役話とか次元断層話が前倒しで来ていますし、第四章の予告だと本来ならばヤマト3に登場するキャラまで登場するらしく、どこまで前倒しすんねん!と。
 
 J・J・エイブラムス版の『スタートレック』が構成要素のすべてがスタトレでありながら、できあがりがなんとなくスターウォーズっぽいように、この作品もちゃんとヤマトの要素をしっかり詰め込みながら、できあがりの雰囲気はなんとなく『スタートレック』。ヴォイジャーみたいな群像劇になってるなーという気がしました。逆にそう思うと、艦に乗り込んでいる保安要員が空間騎兵隊ではなく保安部というあたりにも納得できたりして。(2012/10/14)

 やっとこさディスクが到着。劇場で観てから40日ぶりの再見。
 ふむ。OPはやはり途中からアップテンポなバージョンに切り替わるのね。真田さんや沖田艦長の洞察力はあいかわらず神がかっているなあと、まるっきりオリジナルをなぞるわけでもなく、改変しすぎて原作の雰囲気が吹き飛ぶでもなく、絶妙な舵取りをしているなあと思いました。
 機関士の薮くんが原作より出番が増えると共に、すごく親近感のわくキャラになっていると痛感。彼には幸せになって欲しいなあ……。

【宇宙戦艦ヤマト2199】【第三章「果てしなき航海」】【出渕裕】【結城信輝】【キャットファイト】【人工知能】【船魂】【大タラン・小タラン】【融和政策】【辺境の蛮族】【市民権】【赤道祭】
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「俺はまだ恋に落ちていない4」 高木幸一

2012-11-24 | 学園小説(不思議や超科学なし)
「俺的には、3回までなら逃げてオッケーです」
 辛いことや悲しいこと、自分にはどうしようもないことがあったら逃げても良いと赤井公。ただし公自身は既に3回使い切っている。

 みんなで島に渡ってキャンプをしたり、受験を前にして楽しい思い出を積み重ねていく公と恵衣美と詠羅の姉妹だが、周囲は次第にそんな関係を許さないようになってきて……。

「女は、褒められたいのでございます」
 自分のことを大好きな女には、常に声をかけて褒めるようにしろと山寺愛子。

 3ヶ月や半年で人生の結論を出せとは言わないけれど、何年も放置は気の毒だ。どちらか選ぶとか、両方ともオレのものだ!もいいけれど、選ばないのは無しだよ。
 ということで、高校生ならではの不安定さはあるけれど、とにかく前向きで、きちんと問題に正面から向かい合う主人公と、いろいろ素直でないとこもあったりするけれど彼のことを大好きな少女たちの物語も、この巻にて一応の完結。
 こういう話を中高生のうちに、きちんと読んでおくと良いよ。特に名前は挙げないけれど、書店で「今でも読める名作文学」とかの棚に並んでいる文豪の名作群を今さら読むよりも、遙かに学ぶことが多いと思う。

【俺はまだ恋に落ちていない4】【高木幸一】【庭】【GA文庫】【トライアングル・ラブコメディ】【大人げない】【キャンプ】【進路指導】【見合い】
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